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IoTプロジェクトの正しい始め方:AS-IS/TO-BEの仮説検証から取り組んでみよう!

本記事では、IoTプロジェクトの始め方を紹介します。IoTの成功事例をAS-IS/TO-BEの仮説検証として2つ紹介しつつ始め方を解説していますので、ぜひ参考にしてください。

         

多くの企業でIoT時代を見据えた取り組みを始めていますが、その多くが間違ったアプローチをしているようにみえます。

良くある間違いは、技術やハードウェアからIoTに取り組んでしまうケースです。IoTは、モノのインターネットだからという説明を受けて、モノ売りしたいベンダーの甘言にのって各種センサーやネットワーク機能が付いた設備やデバイスなどを、いきなり大量に購入してしまうのです。そして、これをつないで大量のデータを取得してから「弊社も最近IoTを導入しました。ところで、この大量のデータはどう使えば良いのでしょうか?」ということになります。

IoTプロジェクトの始め方とは?

IoTプロジェクトの始め方とは?

では、IoTプロジェクトはどのように始めるべきでしょうか?

IoTプロジェクトを始めるのは、そんなに難しいことではありません。製造業の方ならば、よくご存知のカイゼン(QCサークル)での取り組みと基本的には同じです。つまり、まず現状の課題を集めるところから始めます。IoTを導入することで、「ユーザーの課題が解決できる」というのがIoT導入の狙いとなります。

もちろん、課題ならなんでも良いということではりません。IoT導入で問題解決するテーマを選ぶ必要があります。 IoT導入の本質は「時間と距離がゼロに近づくことで価値が得られる」ところにあります。

それでは、いくつか事例をみてみましょう!

IoT成功事例①建設機械大手コマツ

https://www.youtube.com/watch?v=dq_qW12IPjs

例えば、IoT導入成功事例と言われている建設機械大手のコマツでは、ICT建機をGPSや各種センサーやカメラをネットワークでつないでオペレーターの熟練度が低くても遠隔支援する仕組みがあります。IoTで収集したデータを活用して、省エネや効率化にメリットを出す以上に、現場作業を遠隔支援することで省人化や生産性の向上に大きなメリットを出しています。

IoT成功事例①建設機械大手コマツ

IoT成功事例②ティッセンクルップ・エレベーター

また、100万基以上のエレベーターの保守運用を担っているティッセンクルップ・エレベーターは、マイクロソフトと組んでエレベーターの保守運用サービスをIoTで行っています。

エレベーターは、設置されているビルや建物ごとに機種や仕様が異なるためその保守運用や修理サポートは大変です。その対応マニュアルも膨大な量ですが、これをデジタル化してタブレットなどで持っていても即時に正しい対応を見つけるのは簡単ではありません。そこで、保守サポート担当者を、サポートセンターに居る熟練技術者が遠隔支援する仕組みを構築しています。(導入途中)これにより、人手不足や熟練者不足の状況を解決することができます。

IoTと遠隔対話システム(マイクロソフト社のスカイプやVRシステムのホロレンズを利用)で、効率的かつ適確なサービスを提供し、膨大なエレベーターの保守運用という課題に取り組んでいるのです。

IoT成功事例②ティッセンクルップ・エレベーター

以上のように、まずユーザーの課題を洗い出して、AS-IS/TO-BEを作ってみて下さい。このやり方は、ウイングアーク1st社が会員メンバーとなっているIVI(インダストリアル・バリューチェーン・イニシアティブ)のホームページで、シンポジウムの公開資料などを参考にすることができます。

IoTは入れただけではただのゴミ?

IoTは入れただけではただのゴミ?

筆者のところにも、このような相談が最近増えています。目的も意味もわからないままに、センサーや設備を大量に購入して、そこから収集した意味のないデータに溺れてしまった失敗事例です。

懸命な読者のみなさまは気付かれたことと思いますが、センサーつけてデータを収集すればIoTになるという訳ではありません。IoTを導入するということは、そこに明確な目的やビジョンが必要で、これを利用するユーザーにIoT導入メリットが無ければなりません。

つまり、カタチだけ真似しても、そこに正解はありません。

次回は、AS-IS/TO-BEをモデル化する方法についてご紹介します。モデル化することで、IoT導入のポイントやその情報共有を円滑に進めることができます。 

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[著]Wingarc1st Official The BLOG編集部
本記事はウイングアーク1st株式会社の運営するThe BLOGに掲載された記事を許可を得て掲載しています。

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