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見つめていると異次元に吸い込まれそうな、不思議な模様のQRコード。
携帯電話の普及率が急伸した2000年頃から、バーコードに混ざって見かけるようになりました。ちなみにQRとはQuick Response(クイック・レスポンス)の頭文字です。
このQRコード、実は、日本企業の発明品だというのはご存知でしたか?開発当初は日本国内でのみ流通していましたが、現在では世界中で見かけるようになりました。
いつも街角で見かける、もしくは目の前でピッと読み取られているQRコード。iPhoneのカメラにQRコード読み取り機能が標準装備されるようになってから見かける頻度もグッとあがった感もあり、今になって注目を集めています。今回の記事では、このQRコードについてちょっと為になる豆知識をご紹介します。
1970年代初頭にバーコードが実用化されてからというもの、流通・小売の現場の生産性は大きく改善されましたが、バーコードには入れ込める情報量が少ないという欠点がありました。
あるときデンソー(株)(現デンソーウェーブ)に、「コードにもっと多くの情報を含めたい」という要望が寄せられました。そこで以前からバーコードの読み取り機(リーダー)を開発していたチームが、大容量かつ高速読み取りが可能な2次元コードの作成に乗り出します。
実は一番の課題は情報量の強化ではなく、コードの高速読み取りでした。いくら大容量でも、素早く読み込めないコードでは意味がありません。そこで開発担当は「ここにコードがあるという位置情報をコードに埋め込む」というアイディアを思いつきます。
その結果QRコードに付けられたのが、「切り出しシンボル」と呼ばれる四角い枠。このシンボルは線の比率が1:1:3:1:1で、開発チームの膨大な調査により割り出された「印刷物で最も出現率が低いパターン」なのだそう。このおかげで、リーダーがQRコード周辺のパターンを誤認識することはありません。
試行錯誤の末、開発プロジェクトがスタートして1年半後の1994年に、QRコードは世に送り出されました。
バーコードが黒い直線のみで情報を表すのに対し、QRコードは白黒のマスを使います。このマスは2進法で文字を表すように配置されています。肉眼で見ると以下のようなイメージです。
コードには黒と白をバランス良く配置するための加工が施されています。この加工は「マスク」と呼ばれ、8種類存在します。それぞれのコードに掛けられているマスクの種類により、コードの解読方法が異なります。
コードの隅にある四角い「切り出しシンボル」(位置検出パターン、ファインダパターン)のおかげで、リーダーはどの角度からも高速でQRコードを読み取ることができます。
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