2020年の新型コロナウイルスの流行に伴い、さまざまな場面でDX(デジタルトランスフォーメーション)が進んでいます。
しかし、DXと聞くとなんとなくハードルの高い、すごいことのように感じてしまう人も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、意外と身近で、生活を豊かにしてくれる「暮らしのDX」についてご紹介します。
DX(デジタルトランスフォーメーション)は、企業や組織などが、デジタル技術を活用してさまざまなプロセスを改善することを指します。そして、コロナ禍によって、その影響は加速し、生活や暮らしの場面にも及んでいます。
とはいえ、DXというと企業が取り組む、何かすごいことのように感じてしまう人も多いかと思います。そこで、私たちの生活がどのようにDXしているのか、いくつかの事例を紹介します。
家庭の中で家電にまつわるさまざまな行動をDXしてくれるのがスマートホーム化です。
スマートホームとは、家電製品や照明、エアコン、セキュリティシステムなどをインターネットに接続し、スマートフォンや音声アシスタントなどから遠隔操作することができるシステムのことです。例えば、外出先からロボット掃除機を動かしたり、テレビに向かって音声入力で見たい作品を指定したりすることもDXといえます。
コロナ禍に伴い、非接触が推奨される中で、普及したのが、ネットスーパーや料理の宅配といったオンライン食品配達サービスです。食品配達サービスは、スマートフォンやパソコンから注文でき、配達先の住所や支払い方法も柔軟に指定できます。
また、サービスによっては、GPSによる配達状況の確認も可能なため、リアルタイムで様子を見ながら「ご飯までにやりたいこと」に取り組んだりできます。
コロナ禍の自粛期間中には子ども達が学校に通えない、ということもありました。そんな中で広がっているのがタブレットやパソコンを使ったオンライン学習です。オンライン上で講義を受けたり、教材を閲覧したりすることができます。また、宿題などもオンライン上で完結することも。また、学生だけでなく、オンライン英会話をはじめ、ビジネスマン向けのオンライン講座も拡充しつつあります。
こうした事例を見ると、みなさんの家庭も実はDX化していたんだ、と気づくかもしれません。
デジタルツールが広がる中で、家庭内のコミュニケーションも変化しつつあります。家族それぞれが端末を持ち、同じ家にいてもそれぞれで過ごすことも。
実際、第一生命経済研究所の「第11回ライフデザインに関する調査」によると同居する家族が自宅等で同じ場所にいながらスマートフォン等を介して別のことをして過ごすことがあると答えた人は、8割近くにのぼりました。
デジタルツールを通じてそれぞれの楽しみ方で家族が一緒に過ごせるようになるなどさまざまなメリットがある反面、リアルを通じた家族のコミュニケーションや家族のつながりが弱まるのではないか、という懸念を持つ人もいます。
しかし、同調査によると、ポジティブな影響への設問の方がネガティブなものよりも解答率が高く、デジタルツールの活用が比較的前向きに受け止められていることがわかります。
デジタルツールの発展とその活用が進む中、人々のライフスタイルやワークスタイルはより柔軟なものになってきているのではないでしょうか?
便利なツールを活用するにしても、しないにしても、その人がその人らしく暮らすための選択肢が広がることは人々のウェルビーイングにつながっていくものです。
ぜひ皆さんも身近な「暮らしのDX」に目を向けてみてはどうでしょうか?
【参考資料】
(大藤ヨシヲ)
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