2025年10月17日(金)から24日(金)までの8日間、東京・虎ノ門ヒルズの高層複合文化施設「TOKYO NODE(東京ノード)」を会場に、広告とクリエイティブの未来を見つめる新たな祭典「虎ノ門広告祭」が初開催されます。
「広告は、単なる“告知”や“プロモーション”ではなく、“社会との対話”である。」──その思想を出発点に、広告・表現・テクノロジーの最前線が虎ノ門に集い、これからの“届け方”を問い直します。(公式サイトより)
ビジネス、アート、テクノロジー、エンターテインメントなど、ジャンルを横断した約300名のクリエイターが集結し、100を超えるセッション、展示、体験企画が展開されます。広告業界関係者のみならず、企業の広報・マーケ担当、地域づくりや教育分野に携わる人々、さらには情報発信に携わるすべての人にとって、新たな発見や気づきを得られる場となるはずです。
会場となるのは、虎ノ門ヒルズ ステーションタワー内の8F/45F/46Fを中心としたTOKYO NODE。都心の上空に広がるこの複合空間には、最新鋭のホール、ギャラリー、スカイガーデン、ミニシアター、ラウンジなどが融合しています。
「聴く」「見る」「感じる」だけではない、“身体ごと参加する”ような体験型セッションや展示も多数用意されており、来場者自身が「広告の一部」になるような空間演出が特徴です。
注目すべきは、そのコンテンツの豊かさと多様性です。いくつかのセッションをピックアップしてご紹介します。
言葉・映像・感性を横断する挑発的対話。広告に必要な“ズレ”や“裏切り”について考えるセッション。
言葉を遊び、伝えることの“温度”を再確認する試み。
来場者が演出の一部として巻き込まれるような没入型企画も登場予定(例:10/19開催プログラム)。
広告賞は必要なのか? 生成AIと広告倫理はどう共存するのか? といった議論が展開される予定。
どのセッションも、表現の可能性と制約の狭間にあるリアルな問いに向き合う内容ばかりです。広告にかかわる人だけでなく、「伝えること」に関心のあるすべての人に開かれた企画といえます。
登壇者には、以下のような領域横断的な表現者が名を連ねています。
菅野 薫(博報堂/本祭の総合クリエイティブディレクター)
[プロフィール]
2002年(株)電通入社。データ解析技術の研究開発職や、電通総研での主任研究員を経て、2013年クリエーティブ部門へ異動。デジタルテクノロジーと表現という専⾨性を活かして国内外のクライアントの商品サービス開発、広告企画制作など、幅広い業務に従事。2022年1月、電通から独立して、クリエーティブ・ディレクター・コレクティブ(つづく)を設立。経営戦略や事業戦略の立案、広告制作、プロダクト・サービス開発をはじめとしたデザイン、エンターテイメントの領域のクリエーティブ・ディレクションを中心に活動をしている。
松田翔太(俳優/クリエイター)
[プロフィール]
1985年生まれ、東京都出身。主な出演作品に、ドラマ「花より男子」シリーズ、「LIAR GAME」シリーズ、NHK大河ドラマ「篤姫」「西郷どん」、「ディアスポリス 異邦警察」、映画「イニシエーション・ラブ」、「オーバー・フェンス」、「一度死んでみた」、「望み」等。近年では、企画と主演を務めた『THE TRUTH』ほか、Zoff 「Galileo(ガリレオ)」でのクリエイティブディレクションなど、俳優の枠を超えて、企画・プロデュース・演出など多方面で活動をしている。
ダースレイダー(ラッパー)
[プロフィール]
1977年、フランス・パリ生まれ。ロンドン育ち、東京大学中退。ミュージシャン、ラッパー。国立民族学博物館客員教授。吉田正樹事務所所属。2010年に脳梗塞で倒れ、合併症で左目を失明。眼帯がトレードマーク。自身のYouTubeチャンネルでプチ鹿島とのヒルカラナンデスや各界知識人を迎えたトーク番組を配信している。ダースレイダー名義の最新アルバム「乱世の眼帯」(2025)。著書「武器としてのヒップホップ」(幻冬舎)「イル・コミュニケーション」(ライフサイエンス)など。2023年、映画「劇場版センキョナンデス」「シン・ちむどんどん」(プチ鹿島と共同監督)公開。
荘子it(ラッパー/トラックメイカー)
[プロフィール]
1993年生。音楽グループDos Monosのリーダー。最新作は漫画家の伊藤潤二がジャケットを手掛けた『Dos Moons』。8/29に公開した映画『海辺へ行く道』(ベルリン国際映画祭で特別賞受賞)の劇伴及びEDテーマを制作。批評家・吉田雅史との共著書『最後の音楽:|| ヒップホップ対話篇』(DU BOOKS)』や、哲学者・福尾匠とのPodcast「シットとシッポ」などで創作論も展開している。
藤井亮(NHK『タローマン』監督)
[プロフィール]
1979年愛知県生まれ。武蔵野美術大学·視覚伝達デザイン科卒。株式会社豪勢スタジオを設立し、考え抜かれた『くだらないアイデア』でつくられた遊び心あふれるコンテンツで数々の話題を生み出している。
アニメーションなどの多くの工程を自ら行うことでイメージのブレのない強い表現を実現。主な仕事に、滋賀県「石田三成CM」、「サウンドロゴしりとり」、キタンクラブ「カプセルトイの歴史」。著書に「ネガティブクリエイティブ」「タローマンクロニクル」など。CMのほか、展示プロデュース、番組制作など、幅広いクリエイションを行っている。「大長編 タローマン 万博大爆発」では初映画作品として脚本・監督をつとめた。
岩田 奎(俳人/コピーライター)
[プロフィール]
1999年京都生、大阪在住。著書に『膚』『田中裕明の百句』。受賞に田中裕明賞、俳人協会新人賞、角川俳句賞など。なんとなくコピーも書けそうと人事に判断され、2022年電通に入社するも現在に至るまで特段の活躍なく生活。
業界外からの登壇も多く、既存の広告イベントとは一線を画す“越境的な場”としての個性が際立ちます。
この広告祭が示唆に富むのは、「広告=届け方のデザイン」という視点が強調されている点です。
AI生成技術の進化、SNSにおけるアルゴリズム可視化、パーソナライズド広告など、「誰に」「どんな温度で」「どんな文脈で」情報を届けるかという設計力が問われる時代。広告はいま、データ活用と感性のあいだで揺れ動く領域となっています。
広告は単に“商品を売る”手段ではなく、企業・地域・社会が未来に向けて「どう語るか」の選択でもあります。まさに“ビジョンの実装”とも言えるのです。
・会期:2025年10月17日(金)〜10月24日(金)
・会場:TOKYO NODE(東京都・虎ノ門ヒルズ)
・チケット種別:1DAY、WEEK PASS、展示パス、U30限定パスなど(詳細は公式サイトにて)
・公式サイト:https://toradfes.com/
・主催:虎ノ門広告祭実行委員会
・GOLD SPONSOR:Cyber Agent
・SILVER SPONSOR:大塚製薬、サントリー、TELECY
・BRONZE SPONSOR:Epidemic Sound、DAIKO、Whistle
・SUPPORTERS:AOI Pro.、GEEK PICTURES、KEY pro、CLAS、SunAd、太陽企画、TYO、TFC
・PARTNERS:CANNES LIONS、THE ONE CLUB FOR CREATIVITY、Young Director Award、ad:tech Tokyo、アド ミュージアム 東京、ACC、JAA、JAAA、JAC
・MEDIA PARTNERS:宣伝会議、TOKYO PRIME、J-WAVE 81.3FM
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