RPAとは「Robotic Process Automation」の略で、簡単に言うと人が行ってきた事務作業をロボットを活用して自動化するシステムのことです。
ロボットと言っても、鉄腕アトムのような人型ロボットではなく、パソコン内で作動するソフトウェアが人の代わりに作業をしてくれる、というイメージです。特に、旅費や給与などのデータ入力、データ収集や分析、膨大なデータをもとにした経営管理まで、幅広い業務を自動化できるとして期待されています。
では、なぜ自動化が重要視されているのでしょうか?
労働力の減少が著しい日本では、今後人手不足に拍車がかかると見られています。
また、労働者の需要が高まるにつれ、賃金も高くなる傾向にあります。今後も優秀な人材を安定的に確保できるか見通しが立たない状況です。そのような背景の中、企業にとっては業務の効率化が大きな課題となっています。そのため、RPAによる業務の効率化が期待されているのです。
RPA導入の最大のメリットは、人件費の削減です。
導入にかかる費用や維持費を考慮しても、うまく機能させることができれば、かなりのコストパフォーマンスが期待できます。24時間休みなく稼働できる点も魅力です。今まで2人や3人、もしかすると10人でやっていた作業が1人で十分に行えるようになるかも知れません。
また、仕事のクオリティーの面でも、人的ミスを削減できるというメリットがあります。長時間の作業も、決められたルールに従って正確に行うことができます。また、学習機能や言語解析機能など従来より進化している機能もあり、業務の変化にも柔軟に対応することが可能と言われています。最近では、ヤフーのような一般サイトへアクセスし、そこに記載されている電車代などの情報を調べ、その情報を経費精算の申請書に書き込んだり、申請内容が正しいかどうかの確認を行う、といった簡単な目視確認作業もできるようになってきています。
将来的には、これまで人が行ってきた業務を自動化することにより、膨大な事務処理作業が削減でき、労働者が作業から解放されることで、よりクリエイティブな仕事に集中できるようになることが期待されています。
しかし、RPAの導入には問題も多くあります。例えば、データが紙でしか存在しない場合、データはあってもフォーマットが異なる場合、業務フローが定まっていない場合、作業の判断が属人化している場合などがこれに当てはまります。これらのハードルをいかにして乗り越えていくのかが、多くの企業が現在直面している課題のようです。
(データのじかん編集部)
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