ようやく集中して仕事ができる環境ができあがりました。ですが、あなたが家で仕事をしていることを知った家族や友人、ご近所さんから頼まれごとが舞い込むこともあるでしょう。
私自身が経験したのは、宅配便の受け取り、買い物、予約の電話、PCを選ぶのに電気屋までついてきてほしい…などなど。
実にバリエーションが豊かですが、要はいわゆる雑用です。最初のうちは引き受けていたりもしたのですが、ある日ふと気付きました。家にいるとはいえ、仕事中。オフィスにいるときに引き受けないような(そしてオフィスで働いている人には頼まないような)頼まれごとは断ったほうがいいのでは?と。
周りの人々があなたに頼み事をするのは「家にいるけど仕事をしている」という状態をきちんと認識していないからです。あなた自身だけでもその認識をしっかり持っていないと、できる仕事もできなくなってしまいます。
なんとか自宅で仕事に集中できる環境を手に入れても、やはりオフィスで仕事をするのとは勝手が違います。とつぜん話しかけられて仕事が中断する煩わしさはない一方、コピー機などの事務機器がオフィスほどは充実していないことが理由で捗らない仕事もあるでしょう。
人が仕事をするスピードは環境に大きく左右されるので、いま自分が身を置いている環境でどれだけの速度で仕事ができるのかというのは知っておいた方が気持ちの安定につながります。
そこで有用なのが、原始的なようですがストップウォッチです。机に据え置きで使う設計になっている勉強用のものが便利ですが、スマホでも何でも良いと思います。
何か仕事に手をつけたらストップウォッチをスタートさせ、終わったら止める。何度かやれば、自分が「いまの環境」で「どの仕事をどのくらいの時間でこなせるか」がわかります。オフィスよりも早く済む仕事もあれば、そうでないものもあるはずです。
そのどちらも「いまの環境」が理由なので、自分自身を高く評価しすぎたり、逆に仕事が遅いことを責めすぎたりする必要はありません。
日が落ちて、そろそろ仕事も終わりの時間。
ただ、オフィスのように「おつかれさまでしたー」と帰っていく同僚がいないので、いつまでも仕事ができる気になりますが、仕事を始めるときと同じように「定時」を作ってきっちり終わらせましょう。
もちろん、朝と同じく必ず時間で区切ることが大切です。「疲れたらやめよう」「これが終わったらやめよう」という自分自身の感覚を頼りにして仕事の終わりを決めようとすると、必ず綻びが出てきます。
ひとつは「仕事をしすぎて疲れてしまう」こと、そしてもう一つは「自分を甘やかして仕事を全然しなくなってしまうこと」。
前者は文字通り、「これが終わったらやめよう」と頑張りすぎてしまい翌日の仕事や家族との関係に影響が出る状態です。そして後者は「疲れたらやめよう」と決めてみても、ついつい自分を甘やかしてやるべき仕事を先延ばしにしてしまう状態。1日だけの自宅勤務ならさほど問題ではありませんが、いまの状況が長く続くことを見越すなら、長期的には大きな綻びがうまれてしまいます。
最後に、仕事を終えたあとのことです。
オフィスワーカーの皆さんが自宅でのリモートワークをする場合、リビングやダイニングのテーブルにPCを広げることが多いと思いますが、仕事が終わったらそれをきれいさっぱり片付けましょう。
仕事ができる環境がそこにあると、ついつい(今すぐやらなくてもいいことなのに)仕事に手が伸びてしまうことがあります。それは大抵、家事や友人との約束ごと、つい夜ふかしした夜のシャワーなど「仕事以外のことで、やりたくないと感じてしまうこと」があるとき。今すぐやらなくていい仕事をするよりは、それらを何とか片付けてしまったほうがあなたの生活は上向くはずです。
オフィスで仕事をしていた皆さんが、急に自宅で仕事を始めれば、うまくいかないこともたくさんあるかもしれません。
しかし、そんなときは自分やそれをとりまく状況を責めるのではなく、その環境に合ったルールを考えることが大切です。オフからオンへの切替え、集中力を保つための工夫、プライベートと仕事の切り離し…。小さな意識の違いで快適になるはず。
ノウハウは色々あるかもしれませんが、どれもこれもあくまで他人向けの話であり、最終的には自分にとって一番最適な環境を自己流で作っていくことになることになると思いますので、試行錯誤はあるかと思いますが、いつしかその自己流スタイルが確立されるはずですので、ぜひ前向きにその試行錯誤に立ち向かってみてください。せっかくならぜひ楽しいリモートワークライフを送りましょう!
リモートワークで使える便利ツールに関する記事はこちらを、リモートワークあるあるをまとめてタイムくんの漫画はこちらも合わせて見てみてください!
(塚岡雄太)
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