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なぜ選ばれる!?世界シェア一位のAWS(Amazon Web Service)とはどのようなサービスなのか?

         

ウェブ運営をしたことがある方であれば、AWSというサービスを聞いたことがあると思います。これは、小売大手であるAmazonがユーザー向けに公開しているサービスの1つで世界規模で活用されており、抜群の知名度を誇るサービスです。

AWSとはAmazon Web Service(アマゾン・ウェブ・サービス)の頭文字を取ったもので、調査会社Synergy Research Groupが2018年に行なった調査によると、AWSが占める世界のクラウドインフラサービス市場のシェア率は34%、と世界で最も活用されているクラウドサービスとなっています。

 

なぜここまでにAWSは選ばれているのでしょうか?AWSの仕組みからメリットなど、今回はその基本的な部分に迫ってみたいと思います。

さて、AWSをなるほど、と理解するためには、まずはクラウド・コンピューティングを理解する必要があります。というのも、AWSはクラウド・コンピューティングという概念の上に存在しているからです。

クラウド・コンピューティングとは?

クラウド・コンピューティングの説明はAWSにも分かりやすく載っています。いまさらですが、クラウド、というのは「雲」という意味で、それぞれのパソコン上ではなくインターネットなどのネットワーク経由でサービスを使用する形態のことを指します。

クラウド・コンピューティングは、クラウドサービスプラットフォームからインターネット経由で処理能力、データベースストレージ、アプリケーション、および他の IT リソースをオンデマンドかつ従量制料金で利用するシステムです。

引用:Amazon/クラウドコンピューティング

つまり、ユーザーは電気や水、ガスなど「インフラ」同様に必要なサービスを定額ではなく使用量に応じて支払いを行う従量課金で使える、ということを意味します。

また、クラウドサービスは、常に最新の状態のサービスが活用できる、という利点もあります。

クラウドコンピューティングの種類

クラウドコンピュータは大きくわけて3種類あります。

その3種類とは、

  • Infrastructure as a Service (IaaS)
  • Platform as a Service (PaaS)
  • Software as a Service (SaaS)

の3つです。

Infrastructure as a Service (IaaS)は、情報システムの稼働に必要な仮想サーバやハードディスク、ファイアウォールなどのインフラを、インターネット上のサービスとして提供する形態を指します。

Platform as a Service (PaaS)は、アプリケーションソフトが稼働するためのデータベースやプログラム実行環境などが提供されるサービスのことを指します。

Software as a Service (SaaS)は、クラウド経由で提供されるソフトウェアのことを指します。ユーザー側にソフトウェアをインストールするのではなく、ベンダー(プロバイダ)側でソフトウェアを稼働させ、ユーザーはネットワーク経由でソフトウェアの機能性を活用します。

インフラ > プラットフォーム > ソフトウェア、となっていて上から順に大きなものから小さなものと認識しておくと覚えやすいかもしれません。

これに関しては別の記事がありますので、詳しく知りたい方は《図解》いまさら聞けないクラウド用語: SaaS、PaaS、IaaSってどういう意味?そしてその違いとは?の記事を読んでみてください。

クラウドコンピューティング(AWS)のメリット、強み6つ

AWSを含めたクラウドコンピューティングにはのメリット、強みがあります。

上のセールスフォースの動画(2009年公開)にもまとめられていますが、一般的に言われているものをあげて簡単に説明します。

一般的に言われているメリットは、

  1. 固定のコストを変動コストに転換
  2. スケールによるコストメリット
  3. コストは使った分だけ
  4. 速度と敏捷性
  5. 運用と保守の投資コストの削減
  6. アプリケーションの展開も瞬時に可能

の6です。

固定のコストを変動コストに転換


実際どのくらい使用するのかが不明な状態での定額契約は無駄なコストになりがちです。AWSの料金は使った分だけなので、コストを抑えることが可能となります。

スケールによるコストメリット


何万単位のユーザーが利用しているため、1ユーザー辺りのコストを下げることが可能です。Amazonはクラウドコンピュータでも最大手なので、その分コストメリットも大きいです。

コストは使った分だけ


必要に応じて容量を増やすことができ、増やした後に減らすなども容易に可能です。例えば、テレビで紹介されることが事前にわかっている場合で、放映から数時間の間にアクセスが集中することが予測できる場合、その時間帯だけ、その日だけ、その週だけ容量を増やす、ということも可能です。

速度と敏捷性


新しいITリソースの導入を瞬時に行うことができるため、必要な機能性をすぐに活用することも可能です。これにより開発、検証の手間を省略することができます。

運用と保守の投資コストの削減


オフィスの一角にかつては鎮座していたサーバーの設置が不要になるため、場所や電力の確保などに気を取られることなく開発を進めることが可能です。サーバーが落ちて休日出勤、というサイト運営者にとっては悪夢のような話もクラウドサービスの充実によりかなり減っているはずです。

アプリケーションの展開も瞬時に可能


世界中に拠点があり、それぞれの国でサービスを提供しているような場合でも、数クリックでそれぞれのリージョンに対してアプリケーションの展開を容易に行うことができるので、同じサービスを提供することが可能です。これもスケールによるメリット、そしてリアルタイム性によるメリットだと言えます。

まとめ

世界一の市場シェアを誇るAWSは世の中の多くのサービスを今日も実現させています。今の世の中のインターネットサービスはAWSなしでは機能できない、と言っても過言ではないかもしれません。

それだけ実際に使用されているサービスなので、セキュリティーなどの面でも安心できる要素が多く、スケールによるメリットはコストの部分にも顕著に現れています。こうしてメリットや強みを書き出して見るとなぜ選ばれるのか、というのも納得できますよね!

また、AWSにはJAWS-UGというユーザーグループがあり、ユーザーグループに参加すれば、他のユーザーとAWSに関する知識を共有したり、協力しあって問題解決に取り組んだりが可能になります。また、それとは別にAWS Summit東京を含む世界各地で行われています。これも大きな魅力の一つと言えるでしょう。

これからサイト運営を始める方も、運営方法の変更を検討している方も、純粋にAWSとはどんなサービスなのかを知りたかった方も、ぜひこの記事の情報を活用してみてください。

(桑折和宗)

 

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