2018年3月22日、ウイングアーク1stは六本木にあるベルサール六本木でユーザー総会2018「再起動 ~新しい星空へ~」を開催した。そのイベントのメインイベントの1つとして、Still Day One合同会社の小島英揮(おじまひでき)氏をモデレーターとして迎え、アサヒプロマネジメント株式会社の清水博氏、ネットコマース株式会社の斎藤昌義氏、株式会社ウフルの杉山恒司氏の3名のパネリストを交えたパネルディスカッションが行われた。
冒頭に小島氏は、コミュニティーという概念を軸に話をしたい、とコメントし、今回の来場者に向けたテーマとして下記の3つのゴールを掲げた。
ベンダーとユーザーの関係性は変化しており、従来型の、ベンダーからユーザーへテクノロジーの機能性について説明をする、というものでは不十分になっている、というのが1つ目のポイント。
従来のベンダー、ユーザーの関係性が不十分なものであるがために、ベンダー・ユーザーではなく、むしろユーザー間に新しい関係性が生まれつつあり、それがいわゆるユーザーコミュニティーと呼ばれるものである、というのが2点目。
そして、そのユーザーコミュニティーについて一通りの情報を知った後、そのユーザーコミュニティーに自分も参加したい、と感じてもらうことが、今回のディスカッションのゴールだと、小島氏は述べた。
パネルディスカッションは合計50分に渡り、とても充実したものとなった。
この記事では、そのディスカッションの前半の部分、時代の変化とユーザーコミュニティーの必要性について小島氏が語った内容をご紹介しよう。
以下は、小島氏の話を要約したものだ。なお、パネルディスカッションの部分は別の記事として紹介する。
今回、ウイングアーク1stのユーザー総会に私が呼ばれたのはJAWS-UGを立ち上げた、という経歴を持っているからだと思います。
なぜ今ユーザーグループや、新しいユーザーコミュニティーというくくりが必要となっているのかを今回は説明したいと思います。実際、世の中ではこの20年、30年で大規模なゲームチェンジが起きています。
1つ目は国内人口減少。同じことをやっていると同じようなペースで売り上げが下がる時代が20年くらい続きます。今から子供が増えたとしてもこれは最低20年続く現象で、避けては通れません。
2つ目はクラウド化。ITの分野では、クラウド化が進んでいます。イメージ的には8割オンプレ、2割クラウドが現状かも知れないですが、両者が混在するよりかは、どちらかに寄せた方が絶対に効率的です。そして今の流れはクラウドに向かっています。クラウドが主流になると、ハードウェアにソフトウェアをインストールして、ということを前提としていたエコシステムが全部まとめてなくなります。かつては、サポートが現場に出向けるというのは企業の強みでしたが、クラウドになってしまえば全てリモートで操作できますから、現場に出向く必要はなくなります。世の中はクラウド化していくので、今度はクラウドのエコシステムの中で物事を考える必要性が出てきます。
3つ目は副(複)業の広がり。かつては主流だったどこの会社の誰、という肩書きはあまり意味を持たず、その人に何ができるのか、というところが重要視されるようになってきます。これは、個人の力に適正なロールが付随してくる世の中にシフトしてきていることを意味します。オンプレが主流で、役職が大事、GDPは当然のように上がり続けるというのがルールだったこれまでの世の中の仕組みからすると、これはかなり異なっています。この3つを大きな前提としたゲームチェンジが必須です。
(参考資料:平成 26 年度 兼業・副業に係る取組み実態調査事業報告書)
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