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生のデータからビジネスを生みだそう!日本経済新聞社主催「学生データコンペディション」meet upレポート

         

近年は、学生や若い世代が自分でビジネスモデルを作り、起業するというケースも増えています。
一口にビジネスモデルといっても、その内容はさまざま。漠然と「何かビジネスをやりたい」と思っているだけでは、なかなか新しいアイデアは生まれないものです。

そこで最近注目されているのが「データ」です。世の中にあるさまざまなデータをいろいろな角度から分析し、そこから新しいビジネスモデルを作ろうという動きが活発です。
 
日本経済新聞社は、昨年より、データサイエンスを推進できる人材育成・組織構築・企業変革に挑戦していくための取り組みとして「Data Science Fes」を開催しています。2019年は9月から11月の約2ヶ月にわたり、産・官・学の変革に意欲的なステークホルダーが一堂に集まり、日本全体でデータ・ドリブンを加速させるために共に考え、共創してゆくことを進めてゆくイベント・セミナー・コンペティションが行われています。

AI社会で問われる能力は、データ分析力、実装・運用力に加え、 「データを活用して、課題を解決できる力」です。そこで、2019年は、実際のデータを活用して、分析から課題提案までを行うビジネスに則したプログラムとして、学生を対象にした「学生データコンペティション」も同時開催。未来のデータサイエンスを担う人材の育成を産・官・学で行います。

学生たちがデータを駆使してビジネスモデルを構築

「学生データコンペティション」は、大学生、大学院生、高専生を対象にした、企業から提供されたデータを活用して分析から課題提案までを行うコンペティションです。1チーム3〜6名での参加となり、「ビジネス提案部門」と「分析部門」にエントリーすることができます。

8月26、27日はミートアップということで、参加チームへの説明および顔合わせ的といったものでしたが、初日は、3つのデータセット(不動産データ、チャット・コミュニケーションデータ、メディア視聴データ)が提示・説明がなされ、ワークショップ・分析などをスタート。

2日目は、データを活用したビジネス提案、課題解決が、実際の企業内でどのようなプロセスで行われているか学ぶために、ウイングアーク1stの吉田守さんよりビジネスモデル講座が行われました。

ウイングアーク1st株式会社マーケティング統括部コミュニティ推進部部長 吉田守氏

ビジネスの構造は
「誰」に「何」を「どうように」が基本

まずはビジネスの構造について。吉田さんは以下のようにビジネスを定義してます。

「商品やサービスを提供することで対価を得る活動。対価を得なければビジネスではありません。とてもいい商品やサービスを開発しても、それが必要な人に届かない、つまり売れないという状態はビジネスではないということです」(吉田さん)

ビジネスには3つの要素があります。それは「誰に」「何を」「どのように」です。うまくいかないビジネスというのは、この3つのうちのどれかが、またはすべてが間違っているということ。まずはこの3つを明確にすることが、ビジネスの基本となります。

次にビジネスモデルについて。基本的にはビジネスの構造である「誰に」「何を」「どのように」の3要素ですが、そのなかでも「何を」が重要です。ここでいう「何を」は、「商品・サービスの価値」です。すばらしい機能がある、とても便利だ。そんな商品やサービスがどんな価値を生み出すのか。それが重要となります。

吉田さんは、それ以上に重要なものとして「成果」を挙げています。

「顧客が求めているのは価値ではありません。成果です。企業の場合は、その商品やサービスを使うことでどれだけ売り上げが上がるのか、在庫が削減されるのか。そういう成果を望んでいます。提供するものよりも、生み出されるもののほうが重要だということを、念頭に置いてください」(吉田さん)

商品やサービスを開発するのがビジネスモデルだと思いがちですが、そうではありません。開発はとても重要ですが、その先にある成果の設定を行わなければ、ビジネスモデルとして成立しないのです。

さらに言えば「マネタイズ」という部分も意識しなければなりません。その商品・サービスを世の中に出して、どれだけ収益が得られるのか。このマネタイズの部分は、成果の内容と質と量の組み合わせで決まるのです。

「ビジネスにおいては、多くの場合類似するサービスがすでに世の中にあるものです。特にBtoBの場合は、すでにある市場に商品を投入して市場を取りに行くということをします。そのときに、競合製品の生み出す成果の内容と質と量、これと自社製品を比較しながら価格設定などを行います。成果の定義がない状態で価格設定はできません」(吉田さん)

ビジネスモデルを構築する場合は、商品やサービスそのものの開発だけではなく、その先にある成果やマネタイズについても明確な設定をしておくことが必要です。

 

ターゲットユーザーにリーチするための販売方法を考える

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