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“対話”だけでも“データ”だけでもイノベーションは生まれない〜対話×データの共創による商品開発

         

共創第1弾プロジェクトは三陸の牡蠣がテーマ

この両社の強みを活かして取り組んだプロジェクトが
地域のおいしいものを生産者とTカードでつくる商品開発プロジェクト第1弾〜三陸の牡蠣〜」だ。

CCCマーケティングの子会社であるTポイント・ジャパンがビッグデータを活用した企画を立ち上げ、フューチャーセッションズが共創のプロセスをプロデュースすることで支援。2社の役割分担で進められたプロジェクトだ。

このプロジェクトは、「Tカードみんなのソーシャルプロジェクト」の一環として立ち上がったもの。なぜ、三陸の牡蠣が選ばれたのか。その理由を芝池さんはこう語る。

「担い手の不足など、課題が山積みな一次産業である漁業を活性化したいという想い。そして年間を通して漁師の収入を安定化させることができるのではないか。この2つの理由で牡蠣が選ばれました。」

牡蠣は11月から12月が旬と言われている食材。それ以外の季節は収入が減少してしまう。身が大きくて美味しい春の牡蠣を使って、その問題解決をしようというのが今回のプロジェクトの主旨だ。

テーマ設定を行ってから、Tポイント・ジャパンのビッグデータから、とびきりの魚介好きの9人が導き出された。彼らはエクストリームユーザーとして、プロジェクトに参加。そこから、牡蠣を使ってどんな社会的な価値を創出したいのかというビジョンを共有するところからスタートした。

「関係性を作ることを非常に大事にしていますので、いきなりやるのではなく、このプロジェクトで私たちは何をしていきたいのか、意味を一緒に作るところからやっていきます」(芝池さん)

その後三陸の現場を訪れてインスピレーションを得て、9人それぞれがレシピを考案。試作を繰り返し、ABテストなどを行いながら、「パセリとチーズ味の大きなカキフライ」「カレーとガーリック味の大きなカキフライ」「カキとバジルのオイル漬け」を商品化。現在、Yahoo! JAPANの東北エールマーケットで販売している。

6,000万人から選出されたエクストリームユーザーは20代から60代の男女。会社員や主婦など職業も多様性に富み、現在でも定期的に連絡を取り合うなど、よい関係を築き上げているという。商品発売後は、彼らがエヴァンジェリストとして商品を広めていってくれることにも期待しているそうだ。

「ただアイデアを出すのではなく、共創のプロセスを通してコミュニティを形成していくことが、今後の新しいやり方になるのではないかと思っています。みんなが共感できるテーマ、社会起点の商品開発のテーマを決定するというのが、ポイントではないでしょうか」(芝池さん)

 

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