宮崎県は九州本島の南東に位置し、北部は祖母山、南部は霧島連山に面し、東部は日南海岸と呼ばれるきれいな海岸線に面した地域です。
年間の平均気温は約17度、平均気温3位、日照時間3位、快晴日数2位の温暖な気候、豊富な降水量など、バランスのよい気候が、植物の生長を促し、緑豊かな自然を形成しています。
県は「日本のひなた宮崎県」というキャッチコピーを掲げており、ヤシの木やフェニックスが並ぶ海沿いが南国の雰囲気を醸し出しています。
生活面においては、全国一物価が安い、通勤・通学時間が短い、など暮らしやすい地域であることから、移住先、企業の立地先としても注目が高まっています。
そんな宮崎県は、令和3年度を「みやざきデジタル化元年」と位置付け、新たに策定したデジタル化施策の方向性を示す「宮崎県情報化推進計画」、「地域情報化」、「電子県庁」、などで県全体のデジタル化の推進に取り組んでいます。
【引用元】宮崎県 デジタル化推進
九州地区に本社を置く2090社を対象に実施された帝国データバンクの「DX推進に関する九州企業の意識調査」を基に、企業のDXの実態を読み解いてみましょう。
まず、DXに取り組んでいる企業の割合ですが、これは全体の14.6%で全国平均の15.7%を若干下回っています。
また「言葉の意味を理解し、DXを理解し取り組んでいる」、「言葉の意味を理解し、取り組 みたいと思っている」の回答の合計は37.6%で、“DXへの前向きさ”といった観点でも、全国平均である41.4%を3.8%下回っています。
No | 回答 | 結果 |
1 | 言葉の意味を理解し、DXを理解し取り組んでいる | 14.6% |
2 | 言葉の意味を理解し、取り組みたいと思っている | 23.0% |
3 | 言葉の意味を理解しているが、取り組んでいない | 32.8% |
4 | 言葉は知っているが意味を理解できない | 12.4% |
5 | 言葉も知らない | 7.5% |
6 | 分からない | 9.8% |
さらに「言葉の意味を理解し、DXを理解し取り組んでいる」と回答した企業の割合を企業規模別で見比べると、
と大企業は全国平均をやや上回っていますが、中小企業と小規模企業は全国平均未満で、後者にはDXを推進するための支援や施策が必要です。
次に「言葉の意味を理解し、DXを理解し取り組んでいる」と回答した企業の割合を業界別で見比べると、
といった結果を示しており、金融、製造、農・林・水産は全国平均を上回る一方、サービス、運輸・倉庫、建設、小売は全国平均を1.0~8.1%下回っており、業界によってDXへの関心に開きがある、といった状況を示しています。
【引用元】DX推進に関する九州企業の意識調査 | 帝国データバンク[TDB]
人口 | 1,058,496人(2022年2月時点) | |
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面積 | 7,735 km² | |
自治体数 | 26 | |
県内総生産 | 3兆6,096億円(2018年実費) | |
産業 | 農業 | 2019年の農業産出額は全国5位の3,396億円。内訳の上位は、畜産2,209億円、野菜661億円、米172億円、果実172億円。区分別にみた農業産出額は、畜産が全国3位、加工農作物が6位、工芸農作物、いも類が7位。品目でみた農畜産物の生産状況は、きゅうり、キンカン、ヒュウガナツが全国1位、ピーマン、ズッキーニ、にがうり、マンゴー、豚、ブロイラーが2位、さといも、肉用牛が3位、ごぼうが4位。その他に農産加工が全国4位の444億円、農家レストランが5位の15億円と6次産業も盛ん。「日本のひなた宮崎県」に象徴されるように、日照時間や快晴日数は全国トップクラスで平均気温が高く、温暖な気候に恵まれており、畜産や施設園芸といった土地集約型の経営品目で、収益性の高い農業を営んでいる。宮崎県は「宮崎県スマート農業推進方針~ひなたスマートアグリビジョン~」で農業のユニバーサル化、超省力・高効率で高収益な農業、中山間地域など条件不利地域での持続可能な農業などの実現に取り組んでいる。 |
林業 | 2019年の林業産出額は全国4位の287.8億円。内訳は、木材生産が231.5億円の全国2位、栽培きのこ類生産が全国8位の53.7億円と双方で全国上位の産出額を誇る。品目別の生産状況は、すぎが全国1位、乾しいたけが2位、えのきだけが3位。工場数は全国8位の139工場で製材・木工の製造業も盛ん。宮崎県は全国に先駆けてスギを中心とする人工林資源が利用期を迎え、路網の整備や高性能林業機械の導入、木材の加工・流通体制の整備に取り組んだ結果、全国有数の国産材供給基地を形成している。険しく平地が少ない山間地において、針葉樹による木材生産と広葉樹を活用したしいたけ栽培、和牛や茶の生産、焼畑等多様な農業を組み合わせた「高千穂郷・椎葉山の山間地農林業複合システム」は世界農業遺産に登録されている。 | |
水産業 | 2019年の海面漁業・養殖業産出額は全国14位の323億円。生産量で全国順位が上位の水産物は海面漁業ではまかじきが1位、海面養殖業ではまあじが2位、内水面漁業ではうなぎが7位、内水面養殖業ではうなぎが3位。漁家レストランの年間販売金額は全国1位の13億円、水産加工は全国5位の89億円で6次産業化も進んでいる。北上する黒潮と、南下する沿岸水により複雑な海況となっており、沿岸はイワシ、アジ、サバ等の好漁場となり、沖合にはカツオ、マグロの漁場が形成されている。近海かつお一本釣りによる漁獲量は、1994年から連続で全国一。まぐろ延縄漁業も沿岸で1位、近海で3位と全国上位の漁獲量を誇る。 | |
製造業 | 2019年の製造品出荷額等は全国42位の1兆6,346億円。構成比は、食料品19.9%が最も高く、飲料・たばこ12.7%、電子部品10.7%に続く。県北の延岡市は旭化成発祥の地であり、戦前より九州山地の水資源を活かした水力発電を利用して近代産業化を推し進め、工場群や関連企業が多数立地することで市街地には企業城下町を形成。最近は、宮崎市郊外・東諸県郡での純度の高い水資源を活かした半導体・PDP・ソーラーパネル・医薬品等の先端産業が集積。また隣県の大分県と共に、東九州地域を医療機器産業の拠点として整備をする東九州地域医療産業拠点構想(東九州メディカルバレー構想)を発表しており、医療・電子の先進分野に力を入れている。 | |
商業 | 2020年の卸売・小売業の年間商品販売額は全国35位の2兆4,779億円。内訳は卸売業が1兆3,826億円、小売業が1兆953億円と卸売の割合が高い移出県。県の経済規模が小さいほか、交通インフラの整備が十分でないため、商圏が県内一円にほぼ限られ、形成範囲が狭く、地域商業の域を出ていない。地場に有力な百貨店や大型商業店がなく、近県の鹿児島・熊本・福岡に顧客が流出している。また地元の商業は、イオングループ等の進出により、苦戦が強いられている。 | |
エネルギー | 2016年の電力消費量は全国35位の77億kWh。宮崎県は2004年からエネルギー対策(宮崎県新エネルギービジョン)に取り組んでおり、太陽光発電、バイオマス発電、小水力発電などの再生可能エネルギーの発電量の増加に伴い、電力自給率も向上している。その後2019年3月で見直された「宮崎県再生可能エネルギー等導入推進計画」では、再生可能エネルギーの導入支援、省エネルギーの推進、産学官連携などによるエネルギー関連産業の活性化や、創エネ、省エネ分野の 指導者や技術者の育成などに取り組んでいる。 | |
企業 | 上場企業 | 6社 |
事業所 | 56,226事業所(2019年) |
農業、水産業、製造業の場合、スマート化といった大規模な設備投資を必要とするケースが多く、また個人・中小企業の単独でのDX推進は困難です。
DXの実践ノウハウ、人材育成、経営相談といった立ち上げ、実証実験や補助金といった導入を支援する地域の自治体・団体、またDX戦略・技術支援を提供している地域の企業を紹介します。
運営者名 | 宮崎県 |
プロジェクト・サービス名 | 宮崎県情報化推進計画~みやざき DX プラン~ |
活動・事業概要 | 「県民誰もが輝き、安全・安心で豊かさを実感できる人間中心のデジタル社会の実現」を基本目標とするデジタル化施策の推進 |
支援・取り組み内容 |
〇行政サービスの向上 ・県民への情報発信の充実・強化 ・行政手続のオンライン化 ・オープンデータ化と官民データの利活用推進 ・マイナンバー制度の円滑な運用とマイナンバーカードの普及促進 〇行政事務の効率化の推進 ・ICT を活用した事務効率化と働き方改革 ・情報システムの全体最適化 ・情報通信ネットワークの充実・強化 ・個人情報保護の徹底と情報セキュリティ対策の強化 〇国・市町村との連携 〇暮らしの向上と教育・文化の振興(医療、福祉・保険、防災、地域交通、環境、教育、歴史・文化) 〇地域産業の振興(農林水産、商工・観光、物流、建設) 〇中山間地域における利便性向上 〇情報通信基盤の整備促進 ・携帯電話・超高速ブロードバンド ・5G 等の新たな情報通信基盤 〇情報化を担う人材の育成・確保 ・学校における情報教育の充実 ・ICT 技術者の育成・確保 〇誰もが利用できる環境の確保 ・県民の情報リテラシーの向上と ICT 導入相談支援 ・安全・安心な利用環境の充実 |
設立・運営開始日 | 2021年3月 |
運営状況 | 運営中 |
窓口 | 総合政策部デジタル推進課デジタル基盤担当 |
公式サイト | 「宮崎県情報化推進計画」について |
運営者名 | 政府出資特別法人 株式会社宮崎県ソフトウェアセンター |
プロジェクト・サービス名 | 育成・創造・創出 |
活動・事業概要 |
IT人材の育成・雇用創出、中小企業のIT支援、ICTリテラシーの向上を目的に、さまざまなIT事業の創造、次なるステージへ向けた、新たな社会実装に向けた事業を展開。 ・ITコンサルティング ・ネットワーク・サーバ ・ITカスタマーサポート ・セキュリティ ・ITシステム開発・保守運用 |
支援・取り組み内容 |
・人材育成:高度IT人材育成、教育派遣、IT大学校プロジェクト、教育支援など ・県内民間企業向けICT導入サポート業務 ・事業者向けデジタル技術活用提言業務 ・県内自治体向けICTコンサルティング ・県内自治体向けRPA導入支援 ・県内自治体向けデジタル人材育成事業 ・マイナンバー利活用調査 ・宮崎県教育情報通信ネットワークシステム構築及び運用業務 ・宮崎県統合型校務支援システム構築・運用事業 ・「教育の情報化」緊急対策事業 ・延岡市GIGAスクールサポーター ・門川町GIGAスクールサポーター ・川南町GIGAスクールサポーター ・ITソリューション:システム開発、ネットワーク、セキュリティサービス、サーバホスティング・ハウジングなど ・カスタマーケアセンター:サーバ・ネットワーク機器の保守受付窓口、エンジニア(障害対応・インフラ施工・運用保守)、エンジニア派遣など ・宮崎県内ICT企業従事者やICT部門従事者向けの技術研修の開催 |
設立・運営開始日 | 1994年4月27日 |
運営状況 | 運営中 |
窓口 | ‐ |
公式サイト | 宮崎県ソフトウェアセンター |
運営者名 | 都城市 |
プロジェクト・サービス名 | 都城デジタル化推進宣言2.0 |
活動・事業概要 | 「本気で挑戦!日本一の市役所!」をスローガンとするデジタル技術の積極的な活用による市民サービスの向上、および利便性が高い豊かなまちの構築 |
支援・取り組み内容 |
〇市民サービスにおけるデジタル化推進 ・マイナンバーカードの活用:電子母子手帳、おくやみ窓口、自治体ポイント活用、コンビニ交付など ・SNSを活用した情報発信、問い合わせの自動化:LINE活用など ・各種行政手続きの簡素化:オンライン申請システムの導入、ぷれぴか入退館管理システムの導入など 〇自治体経営におけるデジタル化推進 ・証拠に基づいた政策立案(EBPM)の推進:データ分析など ・革新的技術の積極活用:RPA、AI等の積極活用など ・各種行政事務の簡素化:電子会議システム、デジタル面接事業など ・システムの最適化:システムの標準化、クラウドサービスの導入など ・人財育成:デジタル時代に対応できる人財教育の推進など 〇地域社会におけるデジタル化推進 ・人にやさしいデジタル化の推進:デジタル活用支援員事業など ・デジタルプロモーション:動画やAI等を活用した情報発信など ・まち全体のデジタル化の推進:キャッシュレスの推進、工事現場等情報共有システム導入事業など ・ECを活用した物産振興:公式オンラインショップの展開など |
設立・運営開始日 | 2021年 |
運営状況 | 運営中 |
窓口 | デジタル統括課 |
公式サイト | 都城デジタル化推進宣言2.0 |
運営者名 | 延岡市 |
プロジェクト・サービス名 | 延岡市のスマートシティ政策 |
活動・事業概要 | 子どもから大人まで一人ひとりの個性や能力を大切にしながら「製造業のまちならではの学び」を推進し、市民の「自地域肯定感」を育む安心 ・ 安全で、かつ利便性の高い社会をつくり、我が国のお家芸である製造業を中心に、市民が主役のまちを目指す |
支援・取り組み内容 |
・知力・体力・人間力を育む「世界一の子育て・教育のまち延岡」事業 ・行動パターン分析による交通網の最適化事業(マイカー卒業社会の実現)及び「逃げ遅れゼロ」の避難対策構築事業 ・行動変容・行動誘発に寄与する地域ポイント活用サービス事業 ・脱マイカー社会推進のためのオンデマンド交通導入事業 ・安心と温もりの市民参加型GISクラウドサービス構築事業 ・誰一人取り残さないポータルアプリの構築~ 交流人口・関係人口も拡大 ~ ・データ連携基盤と次世代モビリティを活用した“救急”as a Service[QaaS] |
設立・運営開始日 | 2021年 |
運営状況 | 運営中 |
窓口 | 企画部 スマートシティ推進室 |
公式サイト | 延岡市のスマートシティ政策について |
運営者名 | 日向市 |
プロジェクト・サービス名 | 日向市DX推進計画 |
活動・事業概要 | Society5.0 の実現に向けて、利便性と安全性を備えた質の高い住民サービスの提供や効率的・効果的な行政運営及び地域課題の解決を目的として、ICTを積極的に導入・利活用した自治体 DXの推進を図る。 |
支援・取り組み内容 |
〇「自治体 DX 推進計画」における取組 ・自治体の情報システムの標準化・共通化 ・マイナンバーカードの普及促進・利活用 ・行政手続のオンライン化 ・AI・RPA の利用推進 ・テレワークの推進 ・セキュリティ対策の徹底 ・地域社会のデジタル化 ・デジタルデバイド対策 ・BPR の取組みの徹底(書面・押印・対面の見直し関係) ・オープンデータの推進 ・官民データ活用推進計画策定の推進 〇利便性を向上した質の高い住民サービスの提供 ・窓口手続きへのICTツール導入 ・ICTを活用した公共施設管理・サービス ・公共料金キャッシュレス化(施設使用料、税・手数料等) ・SNSを活用した市民と行政の情報共有 〇効率的・効果的な行政運営 ・電子決裁の推進・ペーパーレス化 ・ペーパーレス会議の推進 ・電子契約の導入 ・職員のリテラシー向上及びその他ICT 利活用の調査・研究 〇地域課題の解決 ・公衆 wi-fi 設置 ・ローカル 5G 活用 ・ドローン活用 |
設立・運営開始日 | 2022年 |
運営状況 | 運営中 |
窓口 | 総合政策部 行政改革・デジタル推進課 |
公式サイト | 日向市DX推進計画 |
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