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長崎県の地域DX・デジタル化支援一覧 47都道府県47色のDXの在り方を訪ねるLocalDXLab

「データのじかん」がお届けする「Local DX Lab」は全国47都道府県のそれぞれの地域のロールモデルや越境者のお取り組みを取材・発信を行う「47都道府県47色のDXの在り方」を訪ねる継続的なプロジェクト。ここでは長崎県における地域DX・デジタル化支援団体・組織をご紹介します。

         

長崎県は九州地方の最も西に位置し、五島列島、壱岐島、対馬など数多くの島嶼を含んだ、47都道府県中最も島が多い地域です。

古くから大陸とのつながりが強く貿易は盛んで、1550年にポルトガルのフランシスコ・ザビエルの来日をきっかけにキリスト教が広まり、長崎市にはヨーロッパの文化があふれた街が築かれました。

長崎ちゃんぽん・皿うどん、卓袱料理、カステラ、トルコライスといった独自の食文化、長崎くんちなどの伝統行事、軍艦島や長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産などの世界遺産、ハウステンボスなどが人気で、長崎には多くの観光客が訪れています。

そんな長崎県は、「県民が安全で安心して暮らせ、豊かさを実感できる強靱なデジタル社会の実現」を目的とした「ながさき Society5.0 推進プラン」で、

  • ICT 利活用による豊かで質の高い県民生活の実現
  • ICT 利活用による新産業の創出とDXの加速化
  • 行政におけるデジタル改革の推進
  • Society5.0実現のための環境づくり
  • Society5.0実現に向けた体制づくり

をはじめとするデジタル、DXに取り組んでいます。

【引用元】ながさきSociety5.0推進プラン

九州地方のDX推進の実態

長崎県のDX推進の実態

九州地区に本社を置く2090社を対象に実施された帝国データバンクの「DX推進に関する九州企業の意識調査」を基に、企業のDXの実態を読み解いてみましょう。

まず、DXに取り組んでいる企業の割合ですが、これは全体の14.6%で全国平均の15.7%を若干下回っています。

また「言葉の意味を理解し、DXを理解し取り組んでいる」、「言葉の意味を理解し、取り組 みたいと思っている」の回答の合計は37.6%で、“DXへの前向きさ”といった観点でも、全国平均である41.4%を3.8%下回っています。

No 回答 結果
1 言葉の意味を理解し、DXを理解し取り組んでいる 14.6%
2 言葉の意味を理解し、取り組みたいと思っている 23.0%
3 言葉の意味を理解しているが、取り組んでいない 32.8%
4 言葉は知っているが意味を理解できない 12.4%
5 言葉も知らない 7.5%
6 分からない 9.8%

さらに「言葉の意味を理解し、DXを理解し取り組んでいる」と回答した企業の割合を企業規模別で見比べると、

  • 大企業   : 28.9%
  • 中小企業  : 12.2%
  • 小規模企業 : 4.9%

と大企業は全国平均をやや上回っていますが、中小企業と小規模企業は全国平均未満で、後者にはDXを推進するための支援や施策が必要です。

次に「言葉の意味を理解し、DXを理解し取り組んでいる」と回答した企業の割合を業界別で見比べると、

  • 金融             : 28.6%
  • 製造             : 18.5%
  • 農・林・水産         : 16.7%
  • 不動産            : 16.1%
  • サービス(情報サービス含む) : 16.0%
  • 卸売             : 15.3%
  • 運輸・倉庫          : 10.9%
  • 建設             : 10.4%
  • 小売             : 7.7%

といった結果を示しており、金融、製造、農・林・水産は全国平均を上回る一方、サービス、運輸・倉庫、建設、小売は全国平均を1.0~8.1%下回っており、業界によってDXへの関心に開きがある、といった状況を示しています。

【引用元】DX推進に関する九州企業の意識調査 | 帝国データバンク[TDB]

長崎県の主要データ

人口 555,804人(2022年2月時点)
面積 4,131 km²
自治体数 21
県内総生産 4兆5,055億円(2018年)
産業 農業 2020年の農業産出額は全国21位の1,491億円。内訳の上位は、畜産が342億円、米が227億円、野菜が343億円、果実が197億円、花きが33億円、麦類が22億円、豆類が19億円で、麦類は全国4位、食肉牛は全国6位の産出額を誇る。品目でみた農畜産物の生産状況は、びわが全国1位、ばれいしょが3位、いちご、レタス、たまねぎ、アスパラガスが4位、みかん、にんじん、かぼちゃ、きく(切り花類)が5位、肉用牛が6位、ブロッコリーが7位。その他に農家民宿の年間販売額が全国16位の9,600万円と6次産業化が進んでいる。長崎県は平坦地が少ないという厳しい耕地条件ではあるが、県内各地で、地形や自然条件を活かした農林業が営まれており、諫早湾干拓地でのたまねぎ、レタス等の大規模生産、各地域でのブロッコリー等の露地野菜と合わせた集出荷施設の整備、いちご、トマト、花き等の施設園芸の拡大、県内各地においての肉用牛の増頭といった取組により、農業産出額は増加傾向で推移している。
林業 2020年の林業産出額は全国23位の63.9億円。内訳は、木材生産が10億円に対し、53億円の栽培きのこ類が林業産出額の8割を占めており、全国比でみても9位の産出額を誇る。品目別の生産状況は、つばき油が全国1位、乾しいたけ、ぶなしめじが8位、生しいたけが9位。長崎県では、「ながさき農林業・農山村活性化計画」を実施しており、循環利用する森林の面積の60,000ha確保、計画的な路網整備、高性能林業機械の活用促進による木材生産量の増大、林業事業体の経営改善、林業専業作業員420人への増員、平均年収520万円の確保など、産業と雇用の創出に取り組んでいる。
水産業 2019年の海面漁業・養殖業産出額は全国2位の1,013億円。全国順位が上位の水産物は海面漁業ではあじ類、たい類が1位、さば類が2位、海面養殖業では、くろまぐろ、ふぐ類が1位。水産加工は全国6位の75.9億円、水産直売所は全国4位の19.1億円の年間販売額を誇り、6次産業化による「稼げる漁業」で高い効果を得ている。海岸線の延長は北海道に次ぎ全国第2位で、長く複雑な海岸線には多くの湾や入江が形成されており、海面養殖に適している。長崎県では令和3年度から「長崎県水産業振興基本計画」に取り組んでおり、「多様な人材が活躍し、環境変化に強い持続可能な水産業と賑わいのある漁村づくり」に向け、様々な取り組みを実施している。
製造業 2020年の製造品出荷額等は全国41位の1兆7,192億円。産業別の構成比は、1位がはん用機械器具製造業19.7%(3384.7億円)、2位が食料品製造業17.8%(3,056億円)、3位が輸送用機械器具製造業17.6%(3019.1億円)の順。長崎地域は船舶製造・修理のほか発電プラント等の大型機械等を生産する大手事業所があり、周辺には関連する工場や企業が多く集積、港の背後地には水産加工団地や行政・大学の研究機関が立地し、生産・流通・加工・研究・教育にわたる水産基地を形成。県北地域は造船業、自動車産業などの製造業や日本遺産に認定された三川内焼や波佐見焼といった伝統的な陶磁器産業があり、また近年、航空機関連や情報通信、オフィス系企業など新たな産業分野の発展している。県央地域は製造業の工業団地が集積し、総生産額は、県全体の2割強、うち製造業は4割強のシェアを占め、半導体関連産業などの企業が進出している。
商業 2020年の卸売・小売業の年間商品販売額は全国29位の2兆9,441億円。卸売業と小売業の割合はほぼ等しい。2014年の卸売の年間商品販売額は、農畜産物・水産物が3,100億円で最も多く、全体の21.5%を占め、 次いで他に分類されない卸売業の1,817億円(構成比12.6%)、医薬品・化粧品等の1,801億円(構成比12.5%)の順。小売業の年間商品販売額は、各種食料品が1,854億円(構成比13.8%)と最も多く、 次いで通信販売・訪問販売1,719億円(同12.8%)、燃料1,659億円 (同12.4%)の順となっている。長崎県は端島炭鉱、軍艦島、長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産といった世界遺産をはじめとする文化財や史跡が多く、観光による消費額が高い。
エネルギー 2016年の電力消費量は全国33位の83億kWh。長崎県では、地域資源・地域特性を生かした再生可能エネルギーの導入を目指した「長崎県再生可能エネルギー 長崎県再生可能エネルギー導入促進ビジョン」に取り組んでいる。長崎地域では、発電プラント等の大型機械等を生産する大手事業所があり、環境・海洋エネルギー分野への取組が行われており、五島地域では、海洋再生可能エネルギー導入の先進地域として、浮体式洋上風力発電の事業化及び潮流発電の実用化に向けた取組や、メンテナンスサービス等の関連産業の育成、発電施設を観光資源としたインフラツアーを推進している。
企業 上場企業 0社
事業所 67,725事業所(2019年)

農業、水産業、製造業の場合、スマート化といった大規模な設備投資を必要とするケースが多く、また個人・中小企業の単独でのDX推進は困難です。

DXの実践ノウハウ、人材育成、経営相談といった立ち上げ、実証実験や補助金といった導入を支援する地域の自治体・団体、またDX戦略・技術支援を提供している地域の企業を紹介します。

長崎県/長崎県DX特設サイト

詳細情報

運営者名 長崎県
プロジェクト・サービス名 長崎県DX特設サイト
活動・事業概要 ポストコロナ時代に向けて必要性が増している長崎県の企業経営におけるデジタル・トランスフォーメーション(DX)を推進していくべく、補助金の情報や成功事例、各種セミナーの情報などを発信。
支援・取り組み内容

〇サービス産業DX

・サービス産業向けのDX事業の取り組みの紹介

・サービス産業向けセミナーのご案内

〇全業種向けDX

・全産業向けのDX事業の取り組みの紹介

・全産業向けセミナーのご案内

〇補助金対応、サービス産業政策に係る各種相談

〇長崎県サービス産業における事業計画の策定、事業開発、デジタル・マーケティング等などのDXの伴走型支援

設立・運営開始日
運営状況 運営中
窓口 産業労働部 経営支援課
公式サイト 長崎県DX特設サイト

長崎県/県内中小企業DX促進事業

詳細情報

運営者名 長崎県
プロジェクト・サービス名 県内中小企業DX促進事業
活動・事業概要 県内企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)への取組を支援し、組織・経営をはじめとする事業構造の変革を促進。
支援・取り組み内容

・県内中小企業の皆様がDX(デジタルトランスフォーメーション)を進める際の疑問や悩み事などの相談

・「価値創造」DXセミナー&ワークショップの開催

・経営・マネジメント層向けセミナーの開催

設立・運営開始日
運営状況 運営中
窓口 産業労働部 新産業創造課
公式サイト 県内中小企業DX促進事業

佐世保市/佐世保市DX戦略

詳細情報

運営者名 佐世保市
プロジェクト・サービス名 佐世保市DX戦略
活動・事業概要

少子高齢化や人口減少など、新型コロナウイルスによる生活様式などの社会環境の変化に対応し、行政サービスを継続・発展させるためには、今までの行政サービスや市役所のあり方を抜本的に見直すことが求められている。以下をビジョンとするデジタル技術を活用した変革であるDX(デジタル・トランスフォーメーション)への取組。

・あらゆる市民に、より近くで寄り添うデジタル市役所

・にぎわい・活力に溢れた、スマートで魅力ある地域

・VUCA時代にスピーディかつ柔軟に対応できる行政組織

・様々なプレイヤーがつながり、共に考え・創るまち

支援・取り組み内容

〇観光

・データ活用による戦略策定と観光力強化

・デジタルプロモーションの推進

・最適な観光ルート提示等による訪れたい佐世保市の構築

〇農林水産

・担い手の確保・継続・育成

・生産性・付加価値の高い農林業・漁業の実現

・安心・安定して生産できる環境の整備

〇子ども・子育て

・簡単で便利な手続による抜け漏れのない支援の実現

・地域一体での子育て支援の実現に向けた先進技術やデータ利活用による支援強化

〇教育

・児童生徒が新しい時代を生き抜く創造性や社会性を育成できる環境の構築

・校務の効率化による注力すべき業務へのシフト

・保護者等とのコミュニケーション円滑化による学校・家庭・地域協働での支援体制強化

〇都市整備

・人流・交通量解析等による、まちのリアルタイム情報の把握

・3Dモデル等の活用による都市の見える化とデータに基づくまちづくりの立案と実践

・データ一元化による土地利用活用関連情報の円滑な情報提供

〇土木

・ドローン・IoT・ICTを活用したスピーディかつ効率的なインフラ情報の把握

・AI技術等を活用したインフラ情報の分析と管理の高度化

・インフラ情報のリアルタイム発信

〇保健福祉

・気軽に相談できる窓口の構築

・多様な担い手との連携による市民一人ひとりの状況に合わせた包括的支援

〇防災

・関連情報のリアルタイムな把握と一元管理

・市民一人ひとりに合わせたタイムリーな情報発信

〇行政経営

・市役所に行かなくてもできる手続きの拡大

・書かない/待たない窓口の実現

・相談チャネルの拡充

・支払いのキャッシュレス対応

・デジタルデバイド対応

・情報発信の最適化

・市民・事業者の意見の効果的な活用

・事務作業の削減・省力化

・様々なデータを活用した業務の高度化

・時間・場所にとらわれないスマートワーク環境

・自治体情報システムの標準・共通化

設立・運営開始日 2022年2月
運営状況 運営中
窓口 総務部DX推進室
公式サイト 佐世保市DX戦略

アンドメディカルコンサルティング株式会社/企業のDX支援

詳細情報

運営者名 アンドメディカルコンサルティング株式会社
プロジェクト・サービス名 企業のDX支援
活動・事業概要 RPA導入支援、テレワーク化、クラウドソフト導入などのDX(デジタルトランスフォーメーション)を支援
支援・取り組み内容

・WEBサイト、ECサイトの製作支援

・デジタル・マーケティング支援

・会計から人事労務までクラウドでDXを推進する中小企業向けの「マネーフォワードクラウドシリーズの展開

・会社の電話をクラウド化するイノテルリンク

・jinjerが実現する理想のバックオフィス「All in one HR Platform」の展開

設立・運営開始日
運営状況 運営中
窓口
公式サイト アンドメディカルコンサルティング株式会社 DX支援

MiSERU株式会社/Fascinate the future

詳細情報

運営者名 MiSERU株式会社
プロジェクト・サービス名 Fascinate the future
活動・事業概要 DX推進(働き方改革・生産性向上)によるビジネスモデルの最適化や業務改革(BPR:ビジネスプロセスReエンジニアリング)により経営判断をスピーディに行える”経営情報の見える化”の仕組み作りと導入支援をITスペシャリスト・IoTコーディネータが顧客密着型でマネジメント
支援・取り組み内容

・新規プロジェクト/実証事業のコンサルティング・システムデザイン:

 最新技術リサーチによるIT/IoT/AIを活用したシステムデザイン~導入までをワンストップで支援

・業務単位のデジタル化 ITアドバイザー・BusinessFlow最適化:

 既存業務の生産性向上の仕組み作り、IT/RPA導入支援、バックオフィス自動化、業務システムの最適化など、業務単位の改善項目発掘から改善手法までを提示

・BPRアドバイザー 業務改革支援・新規ビジネス創出サポート:

 既存業務の“交通整理”と最適化、Reエンジニアリングを進め、人が新たに関りをもてるクリエイティブな仕事の創出を支援

・長崎県/佐賀県 and 九州DX推進と事業連携:

 地元地域(長崎県大村市)をデジタル改革の震源としたDX推進の取組の推進。各種DX系最新技術のR&Dへの積極参加、それらを活用した検証事業、また地元に特化したDXサービス展開等新しい企画と情報発信。

設立・運営開始日 2021年4月13日
運営状況 運営中
窓口
公式サイト MiSERU株式会社

お問い合わせ

47都道府県47色のDXの在り方を訪ねるLocal DX Labでは、取材・情報の掲載を希望される自治体・団体・企業様からのご要望も承っております。

取材・情報掲載のご希望につきましては、以下のページの最下部の「お問合わせ」にて受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。

 

特集|「47都道府県47色のDXの在り方」を訪ねる
『Local DX Lab』

「データのじかん」がお届けする特集「Local DX Lab」は全国47都道府県のそれぞれの地域のロールモデルや越境者のお取り組みを取材・発信を行う「47都道府県47色のDXの在り方」を訪ねる継続的なプロジェクトです。

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