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オンプレとは?クラウドとの違いや、メリット・デメリットをわかりやすく解説!

本記事では、オンプレとは何かを、クラウドと比較しながら解説しています。さらに、オンプレのメリット・デメリットやよくある質問も併せて解説しているため、オンプレの導入を考えている方はぜひ参考にしてください。

         

「オンプレとはそもそもどういったものなのか」

「オンプレとクラウドの違いがわからない」

上記のような悩みを持ったことはないでしょうか。

企業情報システムで扱う内容は基本的に社外秘であり、伝統的に全てを自社の監視・管理下に置くというのが2005年あたりまでの主流でした。その後、インターネットの発達、高速通信回線の普及、さらに業務効率化に伴うアウトソーシングの一般化などの諸条件により、企業情報システムを取り巻く技術的・社会的環境は激変しました。

このような社会環境の中で、オンプレとクラウドは重要な役割を果たします。

本記事では、オンプレの特徴を、クラウドと比較しながらわかりやすく解説します。さらに、オンプレのメリット・デメリットも併せて解説しますので、オンプレの導入を検討している方はぜひ参考にしてください。

オンプレ・オンプレミスとは

オンプレミスとは

「オンプレミス」とは、on-premises(構内で)という英語表現由来のIT用語のことを言い、口頭では、略して「オンプレ」と言われたりもします。

ソフトウェアやサーバーなどを自社内で所持し、管理・運用するシステムの利用形態を意味し、ユーザーが管理できる場所に設置され、全システムが自社運用で完結するといった特徴があります。

もともとは、このオンプレミスの構築方法が唯一の考えとされていたため、「オンプレミス」という言葉自体が存在していませんでした。しかし、2000年代後半にクラウドコンピューティングが浸透し始めたため、区別するために「オンプレミス」という用語が使用されるようになりました。

オンプレとクラウドの違いをわかりやすく解説

オンプレとは対照的に、クラウドとはインターネットを介してサービスを提供するシステムの利用形態のことを言います。

中でも、クラウドプロバイダーが一般に提供するクラウドサービスを、部分的に「共有」するものを「パブリッククラウド」、「専有」するものを「プライベートクラウド」、またその両者を融合したものを「ハイブリッドクラウド」と区別します。

オンプレミスとクラウドを比較するには、メールやBBS、スケジューラー機能を提供するグループウェアの活用シーンを想定した例が想像しやすいかも知れません。
オンプレとクラウドでは、根本的にハードウェアやソフトウェアなどのIT資源の存在場所が異なります。オンプレは、IT資源が自社内の施設で管理・運用されるのに対し、クラウドはサービスを提供する事業者のサーバーにインストールされ、ユーザーはインターネットを利用してアクセスする必要があります。

さらに、費用体系という面で、オンプレミスではハード・ソフトへの自社投資が基本でありシステム設計や調達に長期計画が必要になります。コスト形態の面でも、オンプレミスの場合は資産、クラウドの場合は経費、という違いがあります。

オンプレの3つのメリットとは

2000年代後半以降、オンプレではなくクラウドを導入する企業が増加しています。

しかし、オンプレにもオンプレの良さ、メリットがもちろんあります。
オンプレには、以下のようなメリットが挙げられるでしょう。

  • 自社に合わせたカスタマイズができる
  • 高度なセキュリティ対策ができる
  • 安定した品質での運用ができる

では、一つずつ詳しく解説していきます。

自社に合わせたカスタマイズができる

メリットの一つ目は、自社に合わせたカスタマイズができることです。

オンプレは、ソフトウェアやサーバーを自社内で管理・運用します。そのため、他社を気にすることなく自社の状況や業務に合わせて自由にシステムをカスタマイズできます。クラウドはあらかじめ用意された機能を多くの人が利用するため、自由度はほとんどありません。

もし自社独自の既存システムとの連携をしたい場合や、後からシステムの拡張をしたくなった場合でも、オンプレであれば自社の都合・環境に合わせた自由なカスタマイズができるでしょう。

高度なセキュリティ対策ができる

メリットの二つ目は、高度なセキュリティ対策ができることです。

クラウドはインターネットを介してサービスを利用しているのに対し、オンプレは社内ネットワークで完結します。そのため、社外のネットワークと接続する必要がなく、外部からのサイバー攻撃が防げます。また、サイバー攻撃を防げるだけでなく、重要なデータの漏洩リスクも低いため、社内の機密情報等を扱うプロジェクトでも重要な役割を果たすでしょう。

安定した品質での運用ができる

メリットの三つ目は、安定した品質での運用ができることです。

クラウドを利用していると、多くのユーザーが同時に利用することでサーバーに負荷がかかり、重くなってしまう可能性があります。また、クラウドのメンテナンスなどの事業者側の都合によって利用を制限されてしまうこともあるでしょう。

しかし、オンプレは自社内ですべて完結するため、このような心配がありません。サーバーをスムーズに利用でき、自社の都合に合わせた運用が可能となっています。

オンプレの3つのデメリットとは

オンプレのメリットを紹介しましたが、その一方で以下のようなデメリットも存在します。

  • コストがかかる
  • 自社の負担が大きくなる
  • 災害・障害時へのシステム対応が必要となる

オンプレを導入する際には、デメリットもしっかり理解しておく必要があります。一つずつ詳しく解説するので、確認していきましょう。

コストがかかる

デメリットの一つ目は、コストがかかることです。

オンプレは、構築されたサービスを提供してもらい、利用した分だけ支払うクラウドとは異なり、自社でサーバーやネットワーク、ハードウェアなどの環境を構築しなければなりません。加えて、環境を構築するだけでなく、システム開発にも時間と人件費がかかります。

これらはシステム更改する際の機器の入れ替えにおいて毎回必要となる費用です。そのため、運用の際の初期費用がクラウドと比較すると大幅に高くなってしまうでしょう。また、初期費用だけでなく、機能拡張のために必要な追加機器の購入費用や、故障した際の交換・復旧費用も自社で負担する必要があります。

自社の負担が大きくなる

デメリットの二つ目は、自社の負担が大きくなることです。

クラウドは、システムを提供してもらうため、構築や運用はすべて事業者側に任せられるでしょう。
しかし、オンプレは構築や運用などをすべて一から自社で行う必要があるため、自社での負担がとても大きくなってしまいます。時間や費用が掛かるのはもちろんですが、これらの過程には、知識や技術を持った人材も必要となります。そのため、金銭面や時間、人材確保などの様々な場面で負担がかかるのです。

災害・障害時へのシステム対応が必要となる

デメリットの三つ目は、災害・障害時へのシステム対応が必要となることです。

オンプレはシステムのすべてを自社で管理しているため、災害・障害時には自社での復旧作業が必要となります。クラウドは災害・障害発生時に事業者が対応してくれますが、オンプレの場合は発生の原因を特定し、メーカーへ問い合わせする必要があります。
システム構成でバックアップ体制を整えておかなければ、災害・障害発生時にデータが消えてしまう可能性もあるため、自社で対策を講じる必要があるでしょう。

よくあるオンプレQ&A

ここからは、オンプレに関してよくある質問を紹介します。

ご自身が抱えている悩みが当てはまったら、ぜひ参考にしてください。

1.オンプレは時代遅れって本当?

一つ目の質問は、オンプレは時代遅れかどうかです。

2000年以降、多くの企業がオンプレからクラウドに移行しています。こういった状況から、オンプレは時代遅れと感じる人も多いかもしれません。

しかし、結論としてそういったことはなく、どちらの方が良いとは決めつけられません。
ここまで様々なオンプレの特徴をクラウドと比較しながら紹介してきましたが、それらを参考にしたうえで、目的に合わせて使い分けることが重要です。

2.オンプレPBXって何?

二つ目の質問は、オンプレPBXとは何かです。

そもそもPBXとは、内線同士の接続制御や外線との接続をする装置、いわゆる構内交換機のことを指し、複数の電話回線を集約・制御し、接続をコントロールできます。

そしてオンプレPBXとは、設置型のPBXであり、公衆回線に電話を繋ぎます。固定電話機としか接続できないため、拠点数や社員数、コードの本数などに応じた台数が必要となります。

オンプレPBXを導入するには多額のコストがかかりますが、機能のカスタマイズやセキュリティ対策、社内ネットワークの利用、障害対策、電話機能の豊富さから、顧客満足度と会社の信頼、安全性を向上できるようになります。

3.オンプレとクラウドのどちらが適している?

三つ目の質問は、オンプレとクラウドどちらの方が適しているかです。

ここまでのオンプレとクラウドのメリット・デメリットをまとめると、以下のようになります。

  オンプレミス クラウド どちらが優位か
初期投資 高額 少額 クラウド
コスト形態 資産 経費 どちらとも言えない
準備期間 数か月 即日 クラウド
カスタマイズ 自由にカスタマイズ可能 カスタマイズ性は劣る オンプレミス
セキュリティー 比較的安全と言われている 運営会社により異なるが最新の状態に保つことも可能 考え方による
システム連携 カスタマイズすることで基本的に可能 連携不可の場合も オンプレミス
障害対応 普及作業は自社で行う クラウド事業者がリモート対応 クラウド

この表から、オンプレの方が向いているのは、セキュリティ重視、自社の独自性やカスタマイズ性重視の場合であると言えるでしょう。対してクラウドの方が適しているのは、すぐに使いたい、初期費用を抑えたい、障害対応を避けたい場合であるとわかります。これらの特徴を理解したうえで、自社にはどちらが適しているのかを判断する必要があります。

オンプレとクラウドに関しては、「オンプレ回帰」という、クラウドサービス普及の対置される動きも行われています。これを、両者の適した活用を探る「ハイブリッドITの探究」と考えていくことが求められるでしょう。

まとめ

オンプレとは、ソフトウェアやサーバーなどを自社内で所持し、管理・運用するシステムの利用形態を意味し、ユーザーが管理できる場所に設置され、全システムが自社運用で完結するといった特徴があります。

オンプレには、カスタマイズ性やセキュリティの高さがメリットとして挙げられますが、初期費用や自社への負担などといったデメリットも存在しています。どちらが良くてどちらがダメというわけではありません。

オンプレとクラウドの意味や特徴をしっかり理解したうえで、どちらが自社に適しているのか、どちらを利用すれば利益につながるかを考えて使い分けをしましょう。

 

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