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データは語る:運転が最も危険なのは何曜日の何時?

         

車で出かけるにあたって、最も危険なのは何曜日だろう?交通事故は減っているのだろうか、それとも増えているのだろうか?交通事故が起きやすいのは、スピードを出している時だろうか?それとも出していない時だろうか?

これらの質問に対する答えを聞いて、あなたは驚くかも知れない。

オープンデータの登場により、世界各国の政府機関は膨大な量の情報を国民に向けてリリースできるようになった。だが、データが「本当の意味でオープン」となるためには、専用のツールを持った一部の統計学者や専門家だけでなく、誰しもが利用できる状態でリリースされなくてはならない

1つ例を出そう:

イギリスの運輸省は、交通安全に関する35年分のデータをdata.gov.ukのウェブサイトで公開しており、このデータは誰もがダウンロードし、任意に活用することができる。これには、1979年以降にイギリスで起きた全ての死亡事故を含む、800万件に登る交通事故が記録されている。

このデータが公開されていることは賞賛に値することだ。それは間違いない。

だが、残念なのはデータが大量のCSVファイルとしてリリースされていることだ。ファイルが大きすぎるため、エクセルで開くことができない上、ファイルが開けたとしても、1つのファイルにあるコードと別のファイルにある詳細をマッチアップするという作業は避けて通ることができない。

つまり、データは全ての人が平等にアクセスできる場所に存在しているが、特殊な知識とツールを持った統計の専門家にしか使いこなせない状態となっている。

一般人であれば、このデータを入手したところで、どこから手をつけたらよいのか全くわからないだろう。

もっと良い方法がある

ウイングアークオーストラリア(WAA)は、もっと良い方法がある、と考えている。
WAAは誰しもが活用できるデータの配布方法として、SuperWEB2を開発した。これはブラウザーベースのソリューションであり、関連する変数をテーブル状にドラッグ&ドロップするだけで、知りたい内容を見つけ出すことが可能となっている。

この違いを検証するため、運輸省のデータをSuperSTARプラットフォームに読み込んでみた。

すると、すぐにそこにある傾向やインサイトを読み取ることができた。SuperWEB2を使用し始めてからすぐにわかった傾向は下記の5点だ。

1. 昔より今の方がはるかに安全

自動車の安全性能が高まったのか、道路状況が改善されたのか、それとも飲酒運転撲滅キャンペーンが功を奏しているのか、明確な理由は不明だが、イギリスの道路は昔よりも安全になっている。特に2000年以降、事故の総数は急激に減少している。

事故件数の推移


死亡事故の件数も同様の傾向がある。1979年には6,300件あったが、2015年には1,732件に減っている。

死亡事故件数の推移

2. スピードが生死を分ける

事故のほとんどは、速度制限が時速50キロ以内の場所で起きている。

速度制限別事故件数


だが、死亡事故件数は速度制限が時速90キロ以上の場所で起きている。

速度制限別死亡事故件数

3. 死亡事故のほとんどは状況が悪くない時に起こる


悪天候や悪条件が事故を引き起こす、と我々は考えがちだが、予測に反して、天候が良く、乾燥した道路状況の時の方が死亡事故件数は多いことをデータは示してる。

道路状況別死亡事故件数

4. 交通事故で死亡する人の多くは若い男性


交通事故で死亡する歩行者は、75歳以上の男女がほとんどだ。

歩行者の死亡数

だが、交通事故で死亡する運転手、同乗者、二輪車の運転手の割合は若い男性が圧倒的に多い。

交通事故で死亡した運転手・同乗者・二輪車運転手数

そして、死亡事故を起こす運転手も若い男性が最も多い。

死亡事故を起こした運転手の性別・年齢

5. 最も危険なのは金曜日の夜


曜日ごとに交通事故による死者数を見てみると、金曜日と土曜日がずば抜けて多いことがわかる。

曜日別死亡事故件数


中でも最も危険なのは金曜日の夜だ。これだけを見ると、金曜日の夜は外出を控える方が賢明かも知れない。

時間帯別・曜日別の死亡事故件数

データが示すこと

これは、イギリスにおけるデータであり、日本での状況は少し異なるだろう。

このデータをまとめると、若い男性が、道路状況が良好な金曜日の夜にスピードを出している場合、事故の可能性は最も高いと言えるだろう。

だが、「事故が起こるのは悪条件の時ではなく、むしろ道路状況が良好なときだ」というデータが示す通り、最大の敵は油断、つまり気の緩みなのかも知れない。

参考URL: https://wingarc.com.au/2015/06/usability-the-key-to-truly-open-data/

 

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