では、例えば、そろばんはデジタルでしょうか?アナログでしょうか?囲碁はどうでしょうか?
アナログかデジタルかの話でよく話題に上るのが、そろばんはデジタルか否か、という話ですが、結論から言うと、そろばんは、数字を段階的に表現しているため、デジタル機器に分類されます。同様に、囲碁も範囲が区切られた盤面上で、白と黒が順番に石を置いていく、という段階的に進んでいくゲームなので、その構造はデジタルである、と言えます。
テレビゲームが流行し始めた頃から、コンピューターを使用しないボードゲームはアナログという意識が世の中に浸透してしまったため、勘違いしている人も多いですが、デジタルかアナログかは構造上の話なので、注意が必要です!
データや波形を例にデジタルとアナログの構造上の違いについて紹介してきましたが、データとして扱う場合に、両者にはメリット、デメリットがあります。
デジタルはデータを数値化して記録したものであるため、「正確である」「劣化しにくい」「コピーによる劣化がない」「伝送による劣化がない」「再現性が高い」などのメリットがあります。また、デジタルで記録された情報はなんらかの原因で再生不能になってしまうこともあるため、テレビ取材やインタビュー取材などの現場では、いざと言う時にデータの修復が可能なテープ(場合によってはカセットテープ)を使用している場合もあります。データが飛ぶ可能性はデジタルの大きなデメリットの一つと言えるでしょう。
一方で、アナログは情報量が多く、表現も豊かな反面、再現性が乏しく、コピーしにくい・劣化しやすいのが欠点ですが、情報が全て飛ぶことは稀であり、部分的に修復できることも多いため、その確実性が重宝される場合も多々あります。
メタファーとしてのアナログ、デジタルの比喩方法、データとしてのそれぞれの定義、メリット、デメリットを紹介してみましたが、いかがだったでしょうか?
もちろん、どちらか一方が絶対的に優れているわけではないので、時と場合、そして求められている特性によってデジタルの方がよかったり、アナログの方がよかったりするかとは思いますが、用途によって上手に使い分けてみてください。
(岩崎史絵)
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