AI_SCAPEは川崎重工ロボットディビジョンが運営するロボットの実証実験施設である。
AI_SCAPEの店内に入ると、スタッフは説明をするだけで、調理や配膳は一切行わない。
席につくと、テーブルの上にあるQRコードを読み取る。スマホ上で会員登録を済ませ、メニューから「ジャワ風ビーフカレー」を注文した。
注文すると、すぐにロボットが動き出す。カレーのルーをレンジに入れ、器用にお盆の上に載せる。他にサラダやご飯も同じような要領だ。全体的に自動車工場の流れ作業に近い。
注文してから10~15分ほどでカレーセットが届く。
専用の配膳ロボットが、お盆を丁寧にテーブルに載せてくれる。パネルで映し出された笑顔が意外とかわいい。もちろん、ロボットだけに人間のようなスムーズな動きではないが、個人的にはまったく問題にならなかった。
なお、ドリンクはフードとは別のコーナーになる。スマホでドリンク用のQRコードを表示させ、QRコードを読み取る。すると、ドリンク専用のロボットがお茶を入れてくれた。なお、ドリンクは配膳ロボットを使わずに、人間(つまり私)が直接出向いて、受け取った。
カレーの味はなかなかの美味だった。ロボットが調理、配膳するとあり、もっと無機質な雰囲気を持った店内を予想していた。しかし、配膳ロボットの愛想がよく、良い意味で無機質さは感じなかった。
筆者が入店した時間は平日の12時前だったこともあり、店内にいた客は筆者1人だけだった。そのためか、待ち時間はあまり気にならなかった。
しかし、混雑時はどうなるのだろうか。先述したように、配膳ロボットは人間よりも動きは遅い。そのため、混雑時の対応は気になるところではある。
また、配膳ロボットが歩くコースに立ち止まってはいけない。しかし、ラーメン屋とか牛丼屋のような、多くの人々が行き交う大衆店では、どうなのか、大いに気になった。
著者・写真撮影:新田浩之
2016年より個人事業主としてライター活動に従事。主に関西の鉄道、中東欧・ロシアについて執筆活動を行う。著書に『関西の私鉄格差』(河出書房新社)がある。
(取材・TEXT:新田浩之 編集:藤冨啓之)
鮮度の高い情報をお届けします!「データ・情報は生もの」がコンセプトのデータのじかん新企画「DX Namamono information」!ググって分かる、AIが集める情報だけでは絶対に分からないデジタル活用・DXに関する情報を、あなたに向けて全国の「体験者」の方々がご案内します!一次情報とニュースを合わせて読むと、自分事化や理解度アップも間違いなし!
本特集はこちらメルマガ登録をしていただくと、記事やイベントなどの最新情報をお届けいたします。
30秒で理解!インフォグラフィックや動画で解説!フォローして『1日1記事』インプットしよう!