国際線を利用する際、最も面倒に感じる行程はチェックインではないだろうか。従来は、チェックインと荷物預けのために、カウンター前に行列ができるのは当たり前。そして、係員とのやり取りが意外と長く、チェックインだけでも一仕事といった感じだった。
現在、次第にチェックインは簡素化されている。まず、オンラインチェックインだ。KLMの場合、フライトが出発する30時間前にオンラインチェックインができる。オンラインチェックイン自体は、コロナ禍前から存在した。しかし、当時の関西空港(中華航空)には自動手荷物預け機がなく、係員が預け荷物の処理をしていた。
※筆者撮影
関西空港第1ターミナルのEカウンター前に着くと、手荷物タグ発行機(自動チェックイン機)があった。私はオンラインでチェックイン済みであり、KLMアプリを通じて、QRコード付きの搭乗券が送られてきた。係員に教えてもらいながら操作した。操作方法は簡単である。まず、モニターから搭乗する航空会社を選択。次に、搭乗券にあるバーコードやパスワードなどを機械にかざした上で、予約を検索。後は指示に従えば、タグが発券される仕組みだ。
私は搭乗券QRコードを表示させたスマホを発行機の読取部にタッチしたが、うまく反応しなかった。最終的にパスポートを用いて、無事にタグが発券できた。
タグをスーツケースに取り付け、カウンターにある自動手荷物預け機に向かった。国内における国際線の自動手荷物預け機の導入は、2017年の成田空港からはじまった。初期の自動手荷物預け機はタグを発券したが、自動手荷物預け機前で、係員がパスポートチェックをしていた。
※筆者撮影
関西空港にある自動手荷物預け機では、タグは発券しない。本人確認は事実上、手荷物タグ発行機で済ませている。自動手荷物預け機では、搭乗券にあるバーコード(QRコード)を読取部にかざし、荷物を置くだけだ。
私は国際線にて、オンラインチェックインから荷物預けまでの完全自動化を初めて体験した。とてもスムーズで、令和のスタンダードを実感した。他の海外の空港は、もっと早く完全自動化を実現していたとは思うが。
著者・図版:新田浩之
2016年より個人事業主としてライター活動に従事。主に関西の鉄道、中東欧・ロシアについて執筆活動を行う。著書に『関西の私鉄格差』(河出書房新社)がある。
(取材・TEXT:新田浩之 編集:藤冨啓之)
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