何かと悩みの多い子育ての話題ですが、特に気がかりなのが教育費についてです。
大学進学率が50%を超え、当たり前になった昨今、教育費として必要になるのはいったいいくらなのでしょうか?
今回は教育費の実態にデータで迫ります。
今回は幼稚園〜高校にかけては、文部科学省が発表する「子供の学習費調査(平成30年度)」、大学については、独立行政法人日本学生支援機構が発表する「学生生活調査(令和2年度)」を元に学習費を調査しました。
学校種別 |
学年 |
学習費(公立/国立) |
学習費(私立) |
幼稚園 |
3歳 |
¥190,000 |
¥550,000 |
4歳 |
¥220,000 |
¥490,000 |
|
5歳 |
¥240,000 |
¥540,000 |
|
小学校 |
第1学年 |
¥350,000 |
¥1,890,000 |
第2学年 |
¥260,000 |
¥1,370,000 |
|
第3学年 |
¥290,000 |
¥1,420,000 |
|
第4学年 |
¥310,000 |
¥1,500,000 |
|
第5学年 |
¥340,000 |
¥1,630,000 |
|
第6学年 |
¥370,000 |
¥1,790,000 |
|
中学校 |
第1学年 |
¥460,000 |
¥1,620,000 |
第2学年 |
¥440,000 |
¥1,230,000 |
|
第3学年 |
¥570,000 |
¥1,360,000 |
|
高校 |
第1学年 |
¥510,000 |
¥1,160,000 |
第2学年 |
¥460,000 |
¥890,000 |
|
第3学年 |
¥400,000 |
¥850,000 |
|
大学 |
第1学年 |
¥590,000 |
¥1,310,000 |
第2学年 |
¥590,000 |
¥1,310,000 |
|
第3学年 |
¥590,000 |
¥1,310,000 |
|
第4学年 |
¥590,000 |
¥1,310,000 |
|
総額 |
¥7,770,000 |
¥23,530,000 |
出典:文部科学省「子供の学習費調査(平成30年度)」、独立行政法人日本学生支援機構「学生生活調査(令和2年度)」(下4桁で四捨五入)
幼稚園から大学まで、全ての過程を国公立で過ごした場合、平均総額はおよそ777万円、一方で全ての過程を私立で過ごした場合は2,343万円と、その差は実に1,500万円以上になります。
幼稚園では公立の場合平均総額65万円、私立の場合158万円と差額は90万円ほど。一方で2019年10月に開始した幼児教育・保育の無償化により、この調査をしていた2018年当時と比較し、平均総額は安くなっていると予想されます。
公立と私立で平均総額の差が特に大きいのが小学校で、6年間で公立の場合は、192万円、私立の場合は920万円と、平均総額に768万円もの差が出ています。
一方で中学校に入ると公立では平均総額147万円、私立では420万円とその差(274万円)は少し小さくなります。これは、部活動などの課外活動や、学習塾、家庭教師などの補助学習費が公立、私立問わず大きくなっていることが一因として考えられます。
さらに、高校では公立の場合の平均総額が137万円、私立の場合は290万円と差額は153万円まで縮んでいます。これは、国公私立問わず、高等学校等に通う所得等要件を満たす世帯に支援金を援助する公的な制度「高等学校等就学支援金制度」の影響によるものです。また、支援金を加味しても、公立と私立で差額が大きい、ということで2020年4月には「私立高校授業料実質無償化」として私立高校に通う子どもがいる世帯への支援が手厚くなり、さらに差額が小さくなっている可能性が高いです。
また、大学では、公立の場合は平均総額で236万円、私立の場合は524万円かかります。またこれには入学金などが含まれないほか、下宿などする場合にはさらに下宿分の家賃や生活費がかかってくるためさらに大きな出費を想定しておいた方が良いでしょう。
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