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自社サイトやオウンドメディア、あるいは個人のメディアでデータ分析を行う方は高確率で「GA4(GoogleAnalytics4)」を使うことになるでしょう。
しかし、初心者の方ならば設定や最初の分析などでつまづいてしまうこともあるはずです。特にGoogleAnalytics3(ユニバーサルアナリティクス)からGA4への移行の途上にある2022年7月現在の状況ならばなおさらでしょう。
そこで、本記事ではGA4とは何かという初歩から設定方法、最初に注意すべきポイントなどをわかりやすく解説いたします。
GA4(GoogleAnalytics4)とは、Webサイトやアプリへのアクセスやユーザ行動にまつわるデータを計測、閲覧できるサービスで、Googleによって無償で提供されています。その名の通りGA4は4世代目のバージョンであり、米国時間2020年10月14日にリリースされました。
2012年にリリースされ、2023年6月30日に新しいデータの蓄積を終了するのが、3世代目の(※)ユニバーサルアナリティクス。ユニバーサルアナリティクスに対し、GA4には以下のような特徴があります。
ユニバーサルアナリティクスから、スマホやPCなど多様なデバイス、サイト、アプリなど多様なチャネルからの流入が想定されていましたが、GA4ではその姿勢がより成熟した方向へアップデートされたものと考えられます。
なお、実際の企業における導入状況は2022年6月時点で、全体の約7割であることがWebマーケティングスクール「デジプロ」を運営する株式会社Hagakureの調査で報告されています。
※…有料版のGoogle アナリティクス 360 プロパティに限り2023 年 10 月 1 日まで1度だけ延長される
引用元:【GA4の導入状況に関する調査】約半数の企業が導入・運用に”不安”と回答┃PRTIMES
Googleアナリティクス4により、以前はWebサイト上のユーザーの行動とアプリ上での行動が別々に計測されていましたが、それが統合され、1つの行動として計測できるようになりました。
Googleアナリティクス4は、AIを使ってユーザーの過去の行動履歴から未来の行動を予測することができます。たとえば、将来サイトにアクセスしなくなるユーザーや、数日以内に商品を購入するであろうユーザーをビッグデータの傾向から予測し、通知してくれます。さらに、特筆すべき傾向があるデータや需要が急増している製品についても自動で通知してくれます。
Googleアナリティクス4では、煩雑な設定を必要とせずに、以下のデータを簡単に取得することができます。
これにより、ユーザーのサイト内での行動を詳細かつ容易に把握することができます。Googleアナリティクス4は非常に便利なツールなので、ぜひ設定してみましょう。初めてアナリティクスを利用する方に向けて、Googleアナリティクス4の設定方法を解説していきます。
それでは、GA4のはじめ方を見ていきましょう。
順に紹介します。
Googleアナリティクスのアカウントをこれまで持っていなかった場合は、サイトでイチから作成することになります、とはいえ、自身のGoogleアカウントにログインし、生年月日やアカウント名など簡単な情報を入力して、いくつかの項目に同意するだけなので簡単です。
Google アナリティクス 4 プロパティの設定も、アカウントを設定すればそのまま手順が用意されているのでご安心ください。プロパティは計測対象のサイトまたはアプリそれぞれに対応しており、収集したデータ・レポートを蓄積するための区分けのことです。
データストリームはさらにその下のレイヤーに位置し、“データの源泉”という名前の通り、サイトやアプリなど、データを収集するためのソースを意味します。
各プロパティの基本設定の選択肢に「データストリーム」ボタンが表示されており、そこから「ウェブ」「Androidアプリ」「iOSアプリ」のいずれかデータストリームが分類されるジャンルを選択し、ウェブサイトのURLやアプリの「iOSバンドルID」や「パッケージ名・アプリ名」などを入力し、データストリームを作成します。
そのあとは、いよいよデータ収集の設定です。タグ設定手順で発行されたグローバル サイトタグをコピーし、サイトのヘッダーに追加するか、Googleタグマネージャーを用いてタグを管理するか、いずれかの方法を選びましょう。
最後にGA4のリアルタイムレポートできちんとデータが計測できていることが確認できれば完了です。
この場合は、Googleアナリティクスのアカウントをつくる必要がありません。
おそらくユニバーサルアナリティクスのレポート画面の上部に下図のような警告が表示されているでしょうから、「開始」をクリックして「新しいGoogle アナリティクス 4 プロパティの作成」あるいは「既存の Google アナリティクス 4 プロパティへの接続」を行いましょう。
GA4を導入する際の注意点を紹介します。
順に紹介します。
GA4では、イベントごとに計測が行われます。これは、ユニバーサルアナリティクスとは異なり、セッション単位での計測ではありません。そのため、GA4を導入すると、コンバージョン数を含む多くの指標において、数値の違いが生じることがあります。
急激なコンバージョン数の変動は、KPIや目標設定に大きな混乱をもたらす可能性があるため、UAとGA4の数値の変化を確認するために、最低1ヶ月の期間にわたって同時並行で計測を行うことをおすすめします。
GA4は、2020年10月にリリースされましたが、2023年5月現在でも、管理画面や画面UIなどが頻繁に変更されています。
使い方を覚えるために時間をかけたのに、さまざまな変更が行われる可能性があるため、現時点では、データ計測はGA4で始めつつも、分析は従来のUAを使用するという方針で問題ありません。
GA4の初期設定として基本的に行っておきたいのが「データの保持期間を2カ月→14カ月に変更する」ということです。変更は「Google アナリティクス 4 プロパティ」→「データ設定」→「データ保持」から行えます。
ユニバーサルアナリティクスではデータの保持期間は最大50カ月、デフォルトが14カ月でした。しかし、GA4では個人情報保護への配慮といった事情から大幅に短縮されています。設定の変更が反映されるのは最大24時間以内のため、データの計測をスタートした流れで忘れず変更しておくのが推奨されます。
GA4への移行が全世界的に進められているこのタイミングで、まずはユニバーサルアナリティクスとの違いとはじめ方、忘れてはならない注意事項についてご紹介いたしました。もちろん、ここまで紹介した内容はまだ入り口であり、本当に大切なのはいかに目標を定め、データをマーケティングに生かせるかということです。
とはいえ、まだGA4をはじめていない企業が2022年6月時点で3割近く存在したというのもまた事実。ユニバーサルアナリティクスとの併用も可能なため、まずは一刻も早くGA4による新しいデータ計測をはじめましょう。
(宮田文机)
・窪田 望 (著), 江尻 俊章 (著), 木田 和廣 (著), 神谷 英男 (著), 礒崎 将一 (著), 山田 智彦 (著), 富田 一年 (著), 佐藤 佳 (著), 岡山 寿洋 (著), 芹澤 和樹 (著), 高橋 修 (著), 永井 那和 (著), 島田 敬子 (著), 沖本 一生 (著), 稲葉 修久 (著), 阿部 大和 (著), 井水 大輔 (著), 伊村 ミチル (著), 古橋 香緒里 (著), 田中 佑弥 (著), 石本 憲貴 (著), 小池 昇司 (著), 川村 日向子 (著), 飯牟礼 秀一 (著), 白水 美早 (著), 佐々木 秀憲 (著), 鈴木 玲 (著), 大岡 歩夢 (著), 河村 悠佳 (著), 藤田 恵司 (著), 小川 卓 (監修)
・『1週間でGoogleアナリティクス4の基礎が学べる本 (1週間で基礎が学べるシリーズ) 』2121、インプレス
・Google アナリティクス 4(GA4)のご紹介┃Google
・西 正広『Googleアナリティクス4にいつ切り替える?設定方法や旧GAとの違いを解説』┃MOLTS
・【GA4の導入状況に関する調査】約半数の企業が導入・運用に”不安”と回答┃PRTIMES
・ユニバーサル アナリティクスのサポートは終了します┃Google
・“ココがすごいよ! GA4 ” 解析プロ4人が語る「Googleアナリティクス4」の便利・不便なポイント┃impress
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