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ちょびっとラビット耳よりラピッドニュース #037:「Skidibi」ってる!?SNSで進化する英語圏の若者言葉がヤバい

         

まいどどうも、みなさん、こんにちは。

わたくし世界が誇るハイスペックウサギであり、かのメソポ田宮商事の日本支社長、ウサギ社長であります。この連載を始めてからというもの毎週水曜日にこのような形で記事をお届けしてきておりますが、わたくしが改めて気がついたのは、水曜日は祝日が極めて少ない、ということであります。新しいことを始めてみるとこうして新しい発見があったりするものです。日本には年間16日の祝日があるそうですが、週末と合体させて3連休にするという目論見である「ハッピーマンデー制度」により、最も祝日が多いのは月曜日なのだそうです。

ハッピーマンデー制度が導入された頃はなんて画期的な発想!と感動したものですが、こんな風に国の制度も人の暮らしをより豊かなものにすべく少しずつ進化しているわけですね。しかし、制度の進化というのは割と時間がかかるものであり、テクノロジーの進化によって急速に進化の速度が変わる、というものではないかも知れません。一方で、言語の進化、というのはテクノロジーにより、その進化のスピードや規模に劇的な変化が見られているそうです。わたくしがこうして書き綴っている漢字仮名交じり文である日本語の方言の伝播速度はかつては一年間で一キロ、と言われていましたが、テレビやラジオの普及により、言葉の伝播速度は大幅に上がっています。そして近年ではTikTokやReddit、InstagramなどのSNS、そしてYouTubeなどの動画サイトを活用すればあらゆる人が発信できる環境にあるため、バズワードなどと呼ばれるいわゆる流行り言葉なども「爆誕w」しているようです。

言葉が変化すること自体は良いことでも悪いことでもないむしろ至って自然なことのようですが、変化するスピードが早いことで、異世代間のコミュニケーションに齟齬が生まれやすくなっている、というのはあるそうです。たとえば、ディスるという単語を知っている割合は高校生が88.5%なのに対して、親世代では44.3%に留まっています。1960年以降、日本語における外来語の使用が急増し、いわゆるカタカナ言葉が急速に普及していることが世代間のボキャブラリーギャップを広げている一因となっているのだとか。文化庁が行なっている「国語に関する世論調査」によると60代以上のシニア世代の半数が「流行語や言葉の使い方の移り変わりが早過ぎる」「外来語・外国語などが使われ過ぎている」と感じているそうです。一方で、若者も「年の離れた人の使う言葉はわかりにくい」と感じることがあるようです。


出典:令和3年度「国語に関する世論調査」の結果の概要 | 文化庁

そして、実は、今週の記事でわたくしが取り上げたかったのは実は日本語の話ではなく、英語圏で顕著に見られる言葉の変化について、なのです。日本語は基本的には日本でしか話されていないため、日本語話者は1億2800万人ほどしかいないわけですが、英語話者というのはネイティブ・スピーカーが約3.8億人、第二言語または外国語として英語を話す人は約11.2億人ほどいるとされており、英語話者が暮らす環境にも実に様々な違いがあるため、必然的に英語の進化の具合にもそれらの要因は大きな影響を与えてきました。一言に英語と言っても、イギリス英語なのかアメリカ英語なのか、はたまたオーストラリア英語なのかインド英語なのかシンガポール英語なのか南アフリカ英語なのか、というところでも発音の話し方に大きな違いがあり、日常的に使われている表現や単語には違いがあり、英語とは、と一括りにすることは非常に困難でした。


これまではそれぞれの文化圏で流行った言葉が少しずつ浸透していたので、アメリカ国内でも全く違う言葉の進化を遂げていたのですが、最近になってこの傾向に変化が見られるようになったそうです。それというのも他ではないSNSなどの浸透により、バズったコンテンツが瞬く間に世界中で共有されてしまうため、どんな単語を使うか、というのは地理的な要因よりも年代による違いの方が顕著になってきている、という現象が近年見受けられるようになったそうです。かのBBCがこの現象を下記の動画で深掘りしています。

 

この動画はソーシャルメディアが世界中の言語変化を前例のないスピードで加速させている現状について言及しているのですが、これがなかなか興味深い内容となっております。ソーシャルメディアの普及によって言語に変化がもたらされた結果、若い世代が使う言葉が親世代には理解できないことが多くなっており、結果として世代間のコミュニケーションギャップが生まれているのだそうです。そして、かつては地域差が顕著だったスラングさえもグローバルに均質化する傾向があるのだとか。つまり、これは方言が減っている、ということでもあるかと思います。そして、わたくしが、特に面白いな、と感じたのは「イントネーションの変化」でありまして、特にTikTokなどの動画コンテンツでは、視聴者の注意を引きつけるために、上昇調のイントネーションが多用される傾向があり、それが日常生活でも一般化しつつあるそうです。アメリカ英語とイギリス英語の発音の差も狭まってきているらしく、なかなかこれは衝撃的な内容となっております。詳しく知りたい方は動画を視聴してみてください。

そして、最近の英語の変化について動画などで語られる時に必ずといって良いほど例に出されるのが、「skibidi」という単語です。若者が使う言葉で意味不明というか自分は使いこなせないと感じる親世代が極めて多いらしく、意味がわかったとしても、若者言葉すぎて恥ずかしくて使えない、という言葉の代表格となっています。そして、わたくしもこの単語がどういう意味なのかまったくもって知らなかったのですが、調べてみるとこの単語には二つの由来があり、一つ目はロシアのバンド「Little Big」が 2018年にリリースした楽曲「Skibidi」で、これは、妙に癖になるキャッチーなダンスと共にインターネットで流行しました。YouTubeで大ヒットしたこの曲は、特にその振り付けが「Skibidi Challenge」としてSNS経由で広まりました。もう一つは2023年にYouTubeで公開されたアニメシリーズ「Skibidi Toilet」から派生したスラングで、トイレから顔が出ている謎のキャラクターがカメラが顔になっている人間キャラと戦いを繰り広げるという謎の設定のアニメとなっており、skibidiという単語も明確な定義を持たない謎の言葉として使われるようになったそうです。まさに謎を謎にディップし、謎をコーティングした意味不明の単語なのですが、若い世代にはかなりバズってるそうです。謎すぎですね。

そして、もう一つの代表格的な単語がTikTokやSNSで若者を中心に広まった「rizz」という単語です。こちらは割と明確な定義があるのですが、こちらはわたくしも頻繁に使う単語である「charisma」つまり「カリスマ」という単語の真ん中のrisの部分だけを抜き出し、rizzに変化させた単語で、「魅力」「口説きのうまさ」「異性を惹きつけるカリスマ性」という意味なのだそうです。そして、その進化形で、魅力要素にあふれた人のことをrizzlerと呼ぶのだとか。いやはや、慣れ親しんだ英語とは言え、若い世代の言葉はなかなか理解に苦しむウサギなのであります。謎すぎてskibidiと叫んでしまいそうです(笑)。

そして、最後にまた我らが日本語のお話をすると、世界的にみると日本語というのは非常に変化の速度が遅い言語の一つなのだそうです。使われる単語はどんどん時代と共に入れ替わりますが、語形や発音、文法などは、実は万葉集の時代からそんなに大きくは変わっていないのだそうです。これもちょっと意外でしたね。ま、どんな言葉を使うにしろ、自分の発している言葉が相手に届いているかどうかを確認しながら話す、できるだけ相手に伝わる言葉をチョイスして話す、というのはコミュニケーションの大前提であり、仕事であれプライベートであれ、いつの時代であれ、他者と関わりを持つ中でとても大切なことなのではないかとわたくしのような「リズのある経営者(笑)」は常日頃から考えていたりするわけです。はい。

そんなわけで、また来週お会いしましょう。ちょびっとラビットのまとめ読みはこちらからどうぞ!それでは、スキディビ、エブリワン!

(ウサギ社長)

 

参照元

・How Gen Z and TikTok are changing the way we speak – The Global Story podcast, BBC World Service | BBC World Service ・暮らしの視点(24):異世代の言葉から知る社会の変化 | 第一生命経済研究所 ・令和3年度「国語に関する世論調査」の結果の概要 | 文化庁 ・【日本語は13位】話者が多い世界の言語ランキング! 「英語」「中国語」に次ぐ3位は? | ねとらぼ ・skibidi | Merriam-Webster ・【skibidi / skibidi toilet】SNSに超絶出てくる英会話・英語スラング・略語の意味や使い方 ~音声つき~ TikTok,X,Facebook,インスタやネットに頻出!|原田英語.com ・微小時間における日本語の変化とその法則 | 言語処理学会

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