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【タイムくん 第183話】ナラティブ・アプローチ

         

ここがポイント: いつまで新米社員でいられるかに挑戦するためのナラティブ・アプローチ


みなさん、おはようございます。月曜日が祝日になる率が異様に高いので、今月は変則的に休日出社になっちゃいました。うちの会社は結構ホワイトでめったに休日出勤とかないのでちょっと新鮮で、こんなガラガラのオフィスで働くのもたまには悪くないなって気もしてます。

僕は社会人になってから間もない新米社員なので、そんなに責任重大な役割を与えられることもないわけですが、先輩やデキる同僚たちのように、僕にしかできない仕事を任されたい気持ちはあるんですよね。とはいえ、プレッシャーは極力与えられず楽してお給料をもらいたいので、両方の感情が行ったり来たりして悩みがつきないことが最近の悩みなんです(笑)まぁでも新米といえば、今年も新米の季節になってきたので、ご飯の時間は悩みを忘れてウキウキしちゃったりする今日この頃です。

とはいえ、いつまでも新米社員ではいられないので、「おい、そろそろ時田もこのプロジェクトの責任者やってみろよ」とかできるだけ言われないように僕なりの対策は練っています。新しいプロジェクトが始まる時にはできるだけミーティングで発言しないようにしたり、なんなら一回目のミーティングはできるだけ欠席したり、参加してもちょっとすっとぼけてプロジェクトの背景とか文脈とか重要性があまり理解できないようなふりをしたり、クライアント側の責任者とはアイコンタクトを避けて可能な限りのソーシャルディスタンスを保つことにしてるんですよね。

今のところ、それでなんとかなってるんですけど、逆に今のまんまの比較的軽めの仕事ばっかりが永遠に続いていってしまったら、もしかして部長みたいな感じに仕上がってしまうかもって思うと、それはそれでシンプルに恐怖だったりするので、どうしたもんかなぁってところでさらに悩みが深まって困ってます(笑)

で、やっぱり世の中の多くの説明ごとって物語調になってるとよりスッと入ってくる部分があるし、文脈があったほうがことの重要性もよくわかるので、ナラティブ・アプローチっていうのはなかなか理にかなったやり方なのかもしれないですね。とは思いつつ、前述したミーティングで発言しないようにしたり、プロジェクトの背景がわかってない振りをしたりする僕の行動もそう考えると、抜擢されないようにするっていう目的を達成するためのある意味逆ナラティブ・アプローチ的なんじゃないのかぁって思っちゃったりしました(笑)。

あと、ちょっと調べてみたんですけど、ナラティブ・アプローチって、専門家と相談者の対話において専門家が知識を振りかざさないで無知の振りをするっていうのがセオリーらしいです。なので、そういう意味では部長はそれがオーガニックにできているような気がするので、もしかしたらこのアプローチの相談役としてはめちゃくちゃ優れているのかも知れないです(笑)。

そういえば、無知な振りをして傾聴を続けるっていうのはコーチングとかでも大事だって言われてるので、とりあえずどんな問題があるのかを相談者に言語化してもらうっていうプロセスが大事なんだろうなって僕なりに思いました。ただ、部長的な社内の立ち位置でこれからまだ二十年、下手すると三十年働くのはツラそうっていうか時代の流れを考えると絶対無理そうなので、そろそろいい加減覚悟を決めて、「おい、新しいプロジェクトのリーダは時田でいくからな」って言ってもらえるようにするべきなのかも知れないなぁってこれを書きながら感じてるところです。まぁ、今年いっぱいはこのまま逃げ切って来年の頭くらいから頑張ろうかなって思ってます(笑)。

では、また二週間後にお会いしましょう。さよなら!

(時田大夢)


作者:トツカケイスケ
埼玉県生まれ/東京都在住
明治大学理工学部卒業、デザイン制作会社にてグラフィックデザイナー・イラストレーターとして勤務し、2004年に独立。
「タイムくん」の漫画は、そんな作者のITへの予備知識やデザイナーとしての情報整理、イラストレーターとしてのスキルとシュールな性格が掛け算されて生まれています。
普段は本作とは違う3つの作風(コミカル・キュート・クール)を持ち、子供をモチーフにしたシニカルな作品で海外の展示にも多数出展。

https://www.totsunet.com/
Twitter | Instagram


「データのじかん」はThe Data Empowerment Company「ウイングアーク1st株式会社」が運営するオウンドメディアサイトです。

 


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