【書評】『2030年すべてが「加速」する世界に備えよ』加速するテクノロジーにどう立ち向かう? イーロン・マスクの親友が語る「2030年の未来像」 | ページ 2 | データで越境者に寄り添うメディア データのじかん
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【書評】『2030年すべてが「加速」する世界に備えよ』加速するテクノロジーにどう立ち向かう? イーロン・マスクの親友が語る「2030年の未来像」

         

加速度的に変化する技術に対して私たちはどのような準備をすればいいのか?

加速するテクノロジーにどう対応すべきか理解することは、あらゆる起業家にとって不可欠だ。

ピーター・ディアマンディス、スティーブン・コトラー(土方 奈美 訳)『2030年:すべてが「加速」する世界に備えよ』

今作によると空飛ぶ車から意識のアップロード、宇宙への移住などは技術の加速度的な成長で近い将来実現可能なものになると語られています。

一方で技術がどんなに変わっても人間の感受性や法制度などはなかなか変化できないものです。

作中でも現在手にしているものと引き換えに未来に何か新しいものが手に入ったするとそれが今のものよりずっと価値が低いのではないかと疑念を抱いてしまう「損失回避性」という認知バイアスが取り上げられています。

実際現実においてもハンコの電子化に非常に時間がかかったり、コストの高い選択的夫婦別姓などの法制度の改正等についても様々な議論がありなかなか前に進まない状態です。

どれだけ技術が変わっても人や法制度が変わらない限りはフィクションのような未来は訪れないのではないかと感じます。

そうした中で今作のような作品に触れることで想像力を培いより新しい未来へと議論を進めることができるのではないでしょうか?

本書は多彩なビジネス分野における「近未来」が提示されており、分量は多いものの、それぞれ独立して読むこともできるため、興味関心のある分野や仕事で関わるであろう分野にしぼって読むこともできます。

新たな技術を迎え入れるときに私たちに必要なものはどんなものなのか、障壁となるのはどのような制度や法律なのか、そして新たな技術が到来したときに破壊されるものは一体どのようなサービスや製品なのか、今のうちから思いめぐらせておくことは非常に重要です。

ぜひ未来に向けて本書を読んでみて下さい。ちなみに本書の原題はThe Future is Faster Than You Think.(未来はあなたが考えているよりも速い)となっています。この原題もかなりカッコいいですね!

(大藤ヨシヲ)

 
短期間で圧倒的な変化を遂げる技術の背景とは?

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