企業が DX を推進する上で、もう一つ欠かせないのが「効率化を推進できる組織づくり」です。デジタルやネットワークの進化は業務の効率と品質を飛躍的に向上させると同時に、私たちがかつて経験したことのないほどのスピードを要求します。この10~20年でITがもたらした最も大きな価値、それは「時間」です。インターネット、クラウド、通信技術が発達する一方で、PCやスマートフォンの情報処理速度が劇的に向上し、恐ろしくたくさんのことが、その場で今すぐ行えるようになりました。
ただ、翻ってみれば、それが当然の社会では、何かあってもすぐに対応できないことがリスクになります。今、ビジネスでは、いかに業務のPDCA サイクルを高速で回し、お客様や社会の動きを正確にキャッチアップし市場を創造できるか、にかかっています。
有効なのはアジャイルな思考です。もともとソフトウエア開発の考え方だった「アジャイル型開発」では、完全な形に仕上げるよりも、とりあえずつくって試し、問題があればすぐに修正してまた試す、というサイクルを繰り返し、開発スピードを飛躍的に上げていく手法です。
世の中が激しく変化していく現代では、こうした「走りながら考え、軌道修正を繰り返す」アプローチがフィットしています。従来のように計画立案に時間をかけ、長期的なビジョンで取り組んでも、すぐに環境が変化して、プロジェクト自体が陳腐化してしまうからです。
とはいうものの、次々に変化する求めに応じて自社で体制をスピーディーに整えるのは簡単ではありません。また、トレンドが変わってしまえば無駄が生じることにもなりかねませんから、「自前主義」にとらわれすぎるのは危険です。さまざまな得意分野を持ったリソースで形成されたエコシステムから、プロジェクトベースでチームを編成し、最適な体制で臨むことが機動性を高め、アジャイルなトライアルにも適合する組織となります。その時、われわれウイングアーク1stは、常に連携先の中心的存在でありたいと思っています。
[著]JDIR編集部
本記事は「JDIR」に掲載された「「データによるエネルギー革命」で日本企業のDXを強力に推進したい」を許可を得て、掲載しています。
[著]JDIR編集部
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