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上越新幹線は2023年3月のダイヤ改正により、全列車がE7系に統一された。E7系の統一により、全列車でWiFiが使えるようになった、と言ってよい。
JR東日本が提供するWiFiサービスは「JR-EAST FREE Wi-Fi」といい、無料でインターネットが使える。使用前に事前登録が必要となり、1回の接続につき3時間だ。理屈では上越新幹線東京~新潟の所要時間は2時間程度のため、理屈では1回の接続につき全線にわたってWiFiが使えるのは、非常に便利といえるだろう。
ただし、セキュリティ面は強いとはいえない。実際、「JR-EAST FREE Wi-Fi」のパンフレットでも、セキュリティを必要とする場合はセキュリティの高いVPNや有料公衆無線LANサービスの利用をすすめている。
なお、「JR-EAST FREE Wi-Fi」はNTTBPが担当し、一般的な公衆無線LANスポットと同じ仕様だ。参考までに東海道新幹線・山陽新幹線(JR西日本車両)ではauのLTEネットワークを利用する。昔はLCX(漏洩同軸ケーブル)を利用していた。
実際に上越新幹線に乗車し、USENスピードテストを利用して接続状況を計測してみた。ちなみに、乗車した列車はとき318号である。
上越新幹線はトンネル区間が多く、長岡~高崎はトンネル区間にあたる。新潟~長岡は基本的に越後平野を走る。当然のことながら、WiFiも通じやすい。新潟~燕三条の通信速度は8.95Mbps(ダウンロード)、3.3Mbps(アップロード)だった。
実際に使ってみると、通常のページやSNSを見る分にはまったく問題はない。YouTubeは見られるが、途中から再生しようとすると途中で止まる。また、コメント表示が遅い。参考までに「USENスピードテスト」によると、ビジネスでのクラウド利用や大容量通信は厳しいとのこと。
当然ながら、トンネル区間では通信は遅くなる。特に越後湯沢~高崎ではWiFiが通じないどころか、携帯通信(4G)すら通じにくい。そのため、車内を見渡してもスマホを使う人はなく、ただ寝るだけといった感じだ。高崎駅に着くと、ようやくトンネル区間を抜け、WiFiも通じるようになった。
上越新幹線において、携帯通信も含め、ネットが通じにくい区間は「存在した」ということになる。特に通じにくい越後湯沢~高崎の所要時間は30分となる。たかが30分と思うかもしれないが、仕事の生産性を考えると30分間は無視できない。いずれ、越後湯沢~高崎におけるネット環境の改善も実施されるのではないだろうか。
(取材・撮影・TEXT:新田浩之 編集:藤冨啓之)
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