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作曲家兼プログラマー 早川大地がAIによる作曲について語る:「人工知能で作曲、ここまで来てた!!」

         

こちらもインターフェースとしては似たような感じなので、Amper Musicを試した方なら、すんなりと使用できるでしょう。スタイルにJ-popがあるのも興味深いですね。実際いくつか作ってみましたが、どうもJ-Popは8Bit風味のエレクトロポップをイメージしているようです。へー、J-Popってそういうイメージなんだ。

そしてこちらには、「クライマックス機能」があるのも特徴です。秒数で曲のクライマックス箇所を指定すると、その部分に盛り上がるパートを作ってくれます。


JuckDeck_Jpop.mp3


https://data.wingarc.com/wp-content/uploads/2018/10/JuckDeck_Jpop.mp3?_=1

クレジット表記・Music from Jukedeck – create your own at http://jukedeck.com

8bit, 長さ60秒で45秒に盛り上がりを指定


JuckDeck_Cinematic.mp3


https://data.wingarc.com/wp-content/uploads/2018/10/JuckDeck_Cinematic.mp3?_=2

クレジット表記・Music from Jukedeck – create your own at http://jukedeck.com

Cinematic,長さ60秒で45秒に盛り上がりを指定


内部のロジックは公開されていないので正確にはわかりませんが、おそらくMIDI情報を(オーディオではなく)学習・生成し、それをMIDI音源を通して鳴らしていると思われます。そのため、アレンジやテンポなどの自由度は高く、機械学習部分と人間の指示による部分を上手にミックスしているようです。

実際に曲を聞いてみた感想

さて、これらの曲を実際聞いてみますと、作曲として優れている点と、改善の余地がまだまだある点とあることに気がつきました。良い点と悪い点にまとめるとこんな感じです。


良い点


  • コードはきちんと生成されている、教科書通りだけでなく、意外性のある進行も生成できる。
  • 指定したイメージの再現力はそこそこある
  • 楽器指定や、テンポなどマニュアル操作の部分も加えている

悪い点


  • 起承転結がない、場所ごとの役割分担がはっきりしなく、のっぺりした印象をうける。
  • はっきりとしたメロディがない

紹介した二つのサービスを比較すると、Juck Deckの方がややクオリティが高い印象を受けます。この辺りは、内部のロジックをどの程度機械学習で、どの程度をマニュアル的な作業でやっているかわからないので、必ずしもクオリティ=人工知能の精度とは言えません、しかしながら結果を聞くと、とりあえずちょっとしたBGMには十分使えそうです。企業における簡単な研修ビデオや動画編集などそれほどクオリティを求められないところならば、すぐ利用できそうです。

しかし、決定的に足りない何かがある。その何かとは!?

BGMには十分使えそうとは書きましたが、正直に言うと、これらのサービスは作曲というには少し物足りない、と言えます。

ライター:早川大地

アプリ・音楽・メディア制作を行う株式会社バイラルワークス代表。

東京大学大学院学際情報学府修士課程。自身も音楽プロデューサー、作曲家としての顔を持つ。アーティスト活動に加え、ドラマ主題歌、ゲームなどヒット作多数。現在は仕事をしながら1〜2カ月ごとに国を移り、十数カ国を渡り歩く「移住生活」を行っている。

 

ライター:早川大地

アプリ・音楽・メディア制作を行う株式会社バイラルワークス代表。

東京大学大学院学際情報学府修士課程。自身も音楽プロデューサー、作曲家としての顔を持つ。アーティスト活動に加え、ドラマ主題歌、ゲームなどヒット作多数。現在は仕事をしながら1〜2カ月ごとに国を移り、十数カ国を渡り歩く「移住生活」を行っている。


Juke Deck
tensorflowによるメロディ生成を試してみた

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