自分の会社の商品の価値を高めたいのでアイデアを出して欲しいと依頼されたなら、みなさんはどんな提案をしますか?
商品の素材を変えたり、より簡単に使えるようにユーザビリティを高めたり、新しい使用方法を提案したり、など商品そのものの価値を高める方向に考え方は進みがちかも知れませんが、商品の価値を高める方法は実は商品そのものとは関係のないところにも存在します。
商品そのものは変わらなくても、利用者が増えることによって、商品の価値が上がる場合があり、これは『ネットワーク外部性』と呼ばれています。
そもそも商品というものは、同じ商品を持っている人、つまり利用者が少ないからこそ価値が維持できていた部分があります。ルイ・ヴィトンやエルメスなどの高級ブランドの商品をイメージするとわかりやすいかと思いますが、誰しもがこれらのブランドグッズを安く手に入れることができるようになれば、高級ブランドという希少性による商品価値は下がってしまいます。
ネットワーク外部性では利用者数が増えることで、価値が高くなります。では、なぜ価値が高くなるのでしょうか?
本記事では簡単な解説と例を交えてネットワーク外部性について下記の順番でご紹介していきます。
ぜひこの機会にこのネットワーク外部性について知識を深めてみてください!
ネットワーク外部性とは、製品やサービスの利用者がふえることで、その製品やサービスのメリットや価値、利便性などが利用者に還元される性質や現象をいいます。
もっとも分かりやすい例は、電話です。世界に一台しか電話が存在していない場合、遠くにいる人と会話ができる、というせっかくの優れた技術も全く意味がありません。電話が二台増えれば、電話の価値自体が向上し、三台、四台、そして数万台、数百万台、数億台と普及が数無につれてその価値はさらに向上します。最近ではそれほど使用されていませんが、ファックスの場合も同様です。
あるいは、SNSなどをイメージしてほしいのですが、SNSサービスの多くは無料で提供されており、誰でも登録すれば使用可能です。例えば、フェイスブックに登録してみたけれど、他にユーザーが一人もいない状態では、意味のあるサービスとは言えません。しかし、多数のユーザーがフェイスブックを頻繁に活用することにより、情報の収集も可能となり、さらにユーザー数が増えていくにつれて、収集できる情報の量も質もそれに伴って上がっていき、フェイスブックのサービスの価値、そしてフェイスブックそのものの存在価値が高まります。
ネットワーク外部性がある製品やサービスは、利用者の満足度を優先し追求するので、ユーザーのニーズや市場の流れに敏感です。また、ユーザーの方も自分が求めているものにマッチした、または、自分が繋がりたいと思っているユーザー層が多く存在するサービスを選択する傾向にあります。
例えば、数年前まではSNSと言えばフェイスブックという印象がありましたが、最近では、若年層(20代前後)はフェイスブックをあまり活用しておらず、写真がメインのSNSであるインスタグラムが主流となっています。
さて、ネットワーク外部性によってもたらされる効果についてもう少し例を交えてはなしていきます。
ネットワーク外部性の効果には2つ種類があります。1つはネットワーク外部性の直接的効果、もう1つは間接的効果です。
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