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人が生涯歩く歩数は地球一周分。では自動車や新幹線は生涯地球何周分走行するの?

         

ビル・ゲイツもオススメする書籍であり、ベストセラーとなったナイキ創業者の自伝『SHOE DOG』に、以下のような記述がありました。

人が1日に歩く歩数は平均7500歩で、一生のうちでは2億7400万歩となり、これは世界一周の距離に相当する。

フィル・ナイト『SHOE DOG』 p.266

シュードック(靴の製造、販売、購入、デザインなどすべてに身を捧げる人間のこと)に対し、主人公が同情しつつも理解を示しているシーンです。本のタイトルにもなっている重要なエピソードの一つですが、果たして本当に一生のうちに2億7400万歩も歩いているのでしょうか? データをもとに見てみることにしましょう。

人間は一生でどのくらい歩くのか

厚生労働省「平成28年『国民健康・栄養調査』の結果」によると、1日あたりの歩数の平均値(20歳以上)は男性で6984歩、女性で6029歩となっています。一人80年生きるとすると、男性は6984(歩)×80(年)×365(日)=2億393万2800歩、女性は6029(歩)×80(年)×365(日)=1億7604万6800歩となります。フィル・ナイト氏の言っている歩数よりはやや少なめですね。

人が生涯歩く歩数は、地球一周分に相当する。これが事実であれば、人を基準としてほかの動物や乗り物が生涯何周するのか比較できそうです。実際に、自動車、電車、スペースシャトルなどの乗り物や渡り鳥が生涯地球を何周するのか調べてみました。

自動車は生涯、地球何周分走る?

一般社団法人 日本自動車工業会による「2015年度乗用車市場動向調査」によれば、自動車は平均で月350km走っているそうです。ソニー損保のサイトによれば、車の使用年数は平均で12.2年ということですから、350(km)×12(月)×12.2(年)=5万1240km走行することになります。

 地球一周の距離は、赤道の距離が4万75km、北極と南極の2点を通る距離が4万9km(参考記事)なので、仮に4万kmだとすると、約1.3周分となります(これはあくまでも車1台あたりの生涯走行距離です)。

山手線は生涯、地球何周分走る?

首都圏の足として利用されている山手線。東洋経済オンラインの記事によれば、一般的な在来線は30~40年使われるそうです。また乗りものニュースによると、1日でもっとも長く走り続けている電車は山手線を20周するとか。

山手線は一周34.5kmですから、仮に1年ぶっ通しで走り続けたとして34.5(km)×20(周)×365(日)×30(年)=755万5500km。地球一周の距離は約4万kmですから、755万5500÷4万≒189(周)となります。もちろん山手線を引退してもほかの路線でセカンドキャリアを送る車両もありますので、これ以上走行している可能性もあります。

新幹線は生涯、地球何周分走る?

続いては新幹線で計算してみましょう。『新幹線に乗るのがおもしろくなる本』(レイルウェイ研究会)によれば、新幹線の一般的な寿命は15年前後だそうです。これは約600万kmを走行し終えた距離に相当するといいます。ちなみに東京~博多間の走行距離はなんと1174.9km(営業キロ)だそうです。

 地球を何周するかというと、600万km÷4万km=150なので、150周するという結果に。15年で150周ということは、1年で10周するということであり、いかに新幹線が日々長距離を移動しているのかわかります。

スペースシャトルは生涯、地球を何周しているのか

Credits: NASA

次はいよいよ、スペースシャトルです。スペースシャトルは生涯、地球を何周しているのでしょうか?

AOLニュースによれば、スペースシャトルの「ディスカバリー」は、地球を5830回、移動距離は1億4822万1675マイル(約2億3853万9663km)飛んだそうです。5830回ということは、新幹線の約39倍。もはや想像以上ですが、そのくらい任務についていたということですね。

渡り鳥は一生でどのくらい飛ぶのか

渡り鳥の中でも長距離移動するキョクアジサシは、毎年グリーンランドから南極へ渡り、アフリカと南米を経由して北極圏まで往復7万1000kmを旅するそうです。寿命は30年なので、生涯飛行距離は240万km(参考記事)。

地球何周分飛んでいるのか計算してみると、240万÷4万=60となり、地球60周分。我々人類と同じ生物とは思えませんね…。

まとめ

あくまでも単純計算での比較なので正確なものではありませんが、動物や乗り物が一生のうちに地球を何周するのかわかりました。次回はフィクションの世界での乗り物などを調べてみたいですね。例えば宇宙戦艦ヤマトとか(そもそもワープしてしまいそうですが)。

次回にご期待ください!

(安齋慎平)

 
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