製造業では国際基準で定義されたものから、自社の風土・文化に合わせて独自に設定したものまで、様々なKPIが活用されています。
国際基準としては、MES(製造実行システム)領域のKPI(重要業績評価指標)とそのデータがISO22400で定義されています。
分類 | ISO22400で定義している MES(製造実行システム)領域のKPI |
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効率性 | 労働生産性、負荷度、生産量、負荷効率、利用効率、設備総合効率、正味設備効率、設備有効性、工程効率 |
品質 | 品質率、段取率、設備保全利用率、直行率、廃棄度合、廃棄率、工程利用率、手直率、減衰率 |
能力 | 機械能力指数、クリティカル機械能力指数、工程能力指数、クリティカル工程能力指数 |
環境 | 材料使用率、有害物質、危険物質廃棄率、総合エネルギー消費量 |
在庫管理 | 在庫回転率、良品率、総合良品率、製品廃棄率、在庫輸送廃棄率、その他廃棄率 |
保全 | 設備負荷率、平均故障間隔、改良保全率 |
ISO22400ではIoTで取得したデータでKPIを算出することを前提としており、製造業のKPIの構造や理論も体系化しています。
そのため、ISO22400の取得を目指さずとも、KPIに取り組もうとする多くの企業では、ISO22400を参考に自社にマッチしたKPIを設定しています。
なお製造業では、生産だけでなく、開発部門と一体で経営している企業も多く、そのような現場では、開発数(製品数)、開発期間、提案率などのKPIで開発力の増強を定量的に計っています。
製造業では、品質向上を最優先としており、ISO22400に準拠しない独自のKPIを設定することで、ナレッジ化やノウハウなどで競合他社との差別化にもつなげています。
また、製造業の中では、QCD以外に従業員の安全、働きやすさの向上を目指している企業も多く、そのような企業では、事故発生件数や健康経営の指標などもKPIに設定しています。
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