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国によって経済力には大きく差があるため各国がどれだけ軍事を重視しているかは軍事費だけではわかりません。そこで用いられるのが対GDP(国内総生産)比です。
国内で生み出すお金のうちどれだけを軍事費に費やしているのかを基準に、2018年1月時点のトップ10カ国を並べ替えたのが以下の表です。
【「2018年1月、世界の軍事費ランキングトップ10」を対GDP比で並べ変えた表】
順位 | 国名 | 対GDP比(%) |
---|---|---|
1 | サウジアラビア | 8.77 |
2 | ロシア | 8.93 |
3 | アメリカ | 3.16 |
4 | 韓国 | 2.62 |
5 | インド | 2.42 |
6 | フランス | 2.29 |
7 | 中国 | 1.87 |
8 | イギリス | 1.78 |
9 | ドイツ | 1.23 |
10 | 日本 | 0.92 |
出典:STOCKHOLM INTERNATIONAL PEACE RESEARCH INSTITUTE
対GDP比で見た場合の10カ国の順位は大きく入れ替わり、サウジアラビアが圧倒的1位、ロシアが2位、3位がアメリカとなります。紛争が目立つ中東情勢がサウジアラビアに軍事費を引き上げさせており、オマーン(8.17%)、アルジェリア(5.27%)などほかの中東国家も軍事費の対GDP比は非常に高くなっています。
ロシアには冷戦時代多くの軍事費が費やされてきた歴史があります。原油・天然ガスの価格低下やウクライナとの紛争により課された経済制裁によって軍事費に掛けられる予算は減ってきてはいるものの、まだ高い水準にあるようです。
日本の軍事費は長年対GDP比1%以下を基準として支出されてきました。NATO(北大西洋条約機構)が掲げる目標は2%ですから、その半分以下に押さえられていることになります。この背景には第二次世界大戦を経て、国内や周辺国から軍事費増額に厳しい目が向けられてきた事実があります。
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