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2000年以降に生まれた子どもたちは、はじめて持つ端末がスマートフォン、というスマホネイティブ世代です。
彼らにとってアプリの利用や動画の撮影は当たり前に生活の中に浸透しています。そうした中で子どもたちが自分のアイディアをアプリや動画で表現したり、どういう仕組みでアプリが動いているのか、を理解できたりするツールが大きな注目を集めています。そこで、今回はプログラミングや動画、楽曲制作などを子どもたちが楽しみながら学べるウェブツールを5つご紹介します。
ここでは、子ども向けのプログラミングツールをピックアップしていきます。
「ビスケット(Viscuit)」はNTTコミュニケーション科学研究所に所属していた計算機科学者、原田康徳(通称:原田ハカセ)が2003年に開発した5歳児から小学校低学年を対象とする子ども向けのプログラミング言語です。iOSやAndroidのアプリをダウンロードしたり、パソコンで専用のソフトをダウンロードすることで無料で利用できます。また、公式サイトではチュートリアル動画などが公開されているため、動画を見ながら使い方を学ぶことができます。
ビスケットでは、文字入力などをしなくても自分が書いたイラストをメガネというツールを利用することで動かすことができるため、まだ文字をうまく扱えない未就学児から利用することができる、というのが大きな強みです。また組み合わせを工夫すればゲームなども作成でき、プログラミングの楽しさを手軽に楽しむことができます。
「Scratch(スクラッチ)」はScratch財団がMIT(マサチューセッツ工科大学)のメディアラボとダッグを組んで8歳から16歳の子ども向けに開発した無料のプログラミングツールです。アメリカ発のツールですが、作業画面はもちろんヘルプやチュートリアルなども、日本語に対応しているため、学校教育の現場でも活用されています。
要素を視覚的に組み合わせていくことでゲームを作ったり、独自の映像を作ったりすることができます。
また、それぞれの要素や構造をパズルのように組み合わせていくことで直感的にプロジェクト設計について学べることも大きな魅力の一つです。
実際にプログラミングをする際には、最初に動画のチュートリアルが表示されるため、年齢によっては親が手助けしなくても子どもたちが自分のペースでプログラミングを学ぶことも可能です。
ICT技術の向上に伴い動画でコミュニケーションをとるのが当たり前になった昨今、特に注目度が高まっているのが動画編集ツールです。そうした中で無料からはじめられ、本格的にも使えるツールをご紹介します。
「Filmora(フィモーラ)」はさまざまな用途で活用可能なパソコン専用の動画編集ソフトです。無料版もあるため、まずは無料で試して必要であれば有料プランを選択する、ということができます。また、有料版にも学割などがあり、学生であればおトクに購入できます。
また、操作についてもYouTube上でチュートリアル動画が公開されているため、1人で学習していくことができます。
また、動画をより魅力的に見せるエフェクトストアに素材(有料)が豊富に用意してあります。その中でも「教室コレクション」というシリーズは学校に関する素材や効果音はもちろん、子ども向けのキッズエフェクトなども取り揃えてあるため、動画編集初心者でも本格的な動画を作成できます。
iPhoneやiPadを持っている、という方におすすめなのがApple公式アプリの「Clips」です。こちらは日常の短い動画などにエフェクトや素材を貼り付けたり、動画編集ができたりするアプリです。
使い方について、「Clips サポート」で詳しく解説されています。また、字幕の入力を音声で行うことができる機能もあります。
楽曲制作というと楽器を買ったり、習ったりする必要があるのではないか、と敷居が高い印象がありますが、現在はスマホやPCを使って楽曲制作できたり音楽について学べるツールも増えてきています。
さまざまな音楽教育ツールがある中でも、特に直感的に使えるのがGoogle傘下で音楽教育を身近にするプロジェクト「Chrome Music Lab」が開発したツールです。これらはGoogle Chromeさえ入っていれば、PC、スマホ、タブレットなどさまざまな端末で利用可能です。
現在、13個のツールが発表されており、そのどれもが簡単な操作で楽曲制作ができるものになっています。
今回はその中でも未就学児から楽しめるツールを3つご紹介します。
マス目をなぞるだけで楽曲制作ができるツールです。完成した楽曲はTwitterやFacebookで共有できます。
点を配置するだけでさまざまな打楽器でリズムをとることができるツールです。楽器に合わせてキャラクターが動くのが可愛らしく小さな子どもでも楽しめるデザインです。
和音をカラフルな円形に配置し、音の関係や和音の構成を直感的に学べるツールです。楽器などを学習する際の参考にもなります。
今回は、子どものさまざまな才能を引き出すツールを5つご紹介しました。
家の中でできるツールでどんなことが好きなのか、得意なのか、を模索しておけば、今後、習い事や学校選びなどでも参考になるかと思います。
「スマホネイティブ」な子どもたちの創造力をより伸ばすために、まずはいろんなツールを試していく、というのがおすすめです。ぜひ参考にしてみてください。
【参考引用サイト】 ・ キッズ系YouTubeチャンネル作成におすすめの動画編集ソフトをご紹介- Filmora ・ Chrome Music Lab ・ Scratchではじめよう!プログラミング入門 - Scratch Studio ・ ビスケット viscuit | コンピュータは粘土だ!! ・ Clips - Apple(日本) ・ Clips サポート
(大藤ヨシヲ)
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