- 更新:2020.09.14
- 公開:2020.09.17
人々のインターネットリテラシーが高まるにつれ、“匿名であっても個人が特定できないわけではない”ということが知られるようになってきました。
その効果か、SNS上で誹謗中傷を受けた有名人がIPアドレスなどの開示を請求して個人を特定、賠償金を請求したというニュースもチラホラ耳にします。
本記事ではいまさら聞けないIT用語「IPアドレス」にフォーカス。IPアドレスについてググってこの記事にたどり着いたあなたのために、プライベート・グローバルといった違いや調べ方、個人特定の実際のところについて解説します!
IPアドレスは“ネットワーク上の住所”
IPアドレスは“PC・スマホといった通信機器に個別に割り当てられた識別番号”です。
メールの送受信やホームページの閲覧をするには端末同士やサーバーがお互いを特定する必要があります。もしIPアドレスがなければインターネットは成り立たなくなってしまうでしょう。その特徴からよくIPアドレスは“ネットワーク上の住所”と表現されます。
例えば、IPアドレスは、10.68.254.102、のように表記されます。
数字の羅列で表示されるIPアドレスは人間にとって認識しづらいため、インターネット上ではDNSサーバーによって「ドメイン」と結び付けられています。ドメインとはwingarc.comやgmail.comといった形の名称になっています。
ドメインに結びつけられるのは基本的に後述の固定IPです。
プライベート・グローバルの違いと調べ方
IPアドレスには「プライベート」と「グローバル」の2種類が存在し、前者は家庭や企業内の機器に割り振られ、後者は通常インターネットと接続する際、自動で割り振られます。プライベートが家の中の「個人」で、グローバルが「住所」と考えるとわかりやすいかもしれません。
自分のIPアドレスを知る方法は、プライベートとグローバルで異なります。
プライベートIPの調べ方は以下の通り。
【Windowsの場合】
1. メニューから「コントロールパネル」を立ち上げる
2. 「ネットワークの状態とタスクの表示」を選択する
3. 「アダプターの設定の変更」を選択する
4. IPアドレスを確認したい接続アイコン上で「右クリック」する
5.「状態」を選択する
6. 「Wi-Fiの状態」ウィンドウが表示されるので、「詳細ボタン」を押す
7. 「ネットワーク接続の詳細」画面でIPアドレスが表示される
【Macの場合】
1. メニューから「システム環境設定」を立ち上げる
2. 「ネットワーク」を選択
3. IPアドレスを確認したい接続アイコンを選択
4. 「詳細…」をクリック
5. 「TCP/IP」タブでIPアドレスが表示される
グローバルIPは「CMAN」にアクセスするのが一番簡単な確認方法です。
続いて、固定IPのメリット・デメリットを見てみましょう。
固定(静的)IPのメリット・デメリット
IPアドレスには動的・固定(静的)という種類も存在します。
動的IPはネットワーク利用時にプロバイダから一時的に割り当てられるIPアドレスで、接続のたびに変わります。反対に固定IPはその名の通りIPアドレスが固定されて変わりません。
通常のネットワーク利用ではプライベート・グローバルともに、安価で設定不要な動的IPが用いられます。私たちがインターネットを閲覧する際使うのは基本的に動的IPです。
しかし、固定IPにしかないメリットもあります。それは“いつでも変わらずアクセスできる”ということ。例えば、社内で構築したファイルサーバーやホームページに外部からアクセスできるのは固定IPだからです。“住所”がコロコロ変わってしまう動的IPではネットワークに接続するたびにアクセス先が変わってしまうことになります。また、ネットワークカメラによる常時監視が安定して行えるのも固定IPならではです。
逆に固定IPのデメリットは、“設定にコストがかかること”、“外部からのセキュリティ攻撃のリスクが大きくなること”です。固定IPを選択する場合にはファイアーウォールやセキュリティソフトの導入や定期的なセキュリティチェックを動的IP以上に徹底することが求められます。ただし、固定IPはアクセス制限に利用することで、セキュリティ性向上にも役立てられる面もあります。
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