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通常、金物メーカーはセンサーや認証デバイスに対する知見がなく、ローム社のようなモジュールメーカーには、入れ物を作るノウハウを持っていない。シブタニ社の強みは、これらのIoTデバイスを金物に内蔵できるノウハウを持っている、という部分だ。
スイッチストライクエアーのプレスリリースの発表をローム社と共に計画していた際に、実証実験現場があった方が人の関心を引いて良い、という話になり、導入場所を検討したが、金物のみでの実証実験は難しいことが明らかになった。実証試験を行うには、システムも込みで提案する必要がある、ということが判り、ローム社と繋がりのあったウイングアーク1st株式会社がMotionBoardを使ったシステム提供をする流れとなった。それにウイングアーク1stと繋がりのあった京都市がこの動きに加わり、今回の実証実験が実現する運びとなった。
トイレに関する問題が存在することは察していたが、大手中小問わず様々な企業からここまで大きな反響があるとは想像していなかった。特に、トイレ問題に着手したことがあるSIerからの反響が大きかった。センサーを設置し、トイレの使用状況を調べることは理論上可能だが、センサーをカメラを勘違いした利用者からのクレームが入るなどのトラブルが絶えない。そう考えると、見えないように金物に埋め込んでしまう、というのがベストな解決策だが、IoTに対応したハードウェアを作れるメーカーはいない。そんな諸々の問題を彼らは把握していたため、この商品を発表するとすぐさま「まさにこれが欲しかった」という反応が多く返ってきた。
IoTトイレは一部の空港などではすでに導入され始めているが、今後は病院などに展開していきたい。病院のトイレで緊急ボタンを押せる人は、まだ意識がある状態だ。だが、本当に危険な状態にある人の検知は緊急ボタンでは難しい場合があるそうだ。IoTトイレを導入すれば、使用時間のモニタリングが可能となるため、例えば、15分トイレから出てこない人がいた場合に病院側に通知が届くなど、本当の緊急事態を察知できるようになるだろう。それによって救われる命も出てくるかも知れない。
シブタニ社の一番の強みは、金物にセンサーを仕込めるという部分にあり、普通のセンサーを作るつもりは一切ない。生活の中で必ず行う作業にセンサーを入れることにより、利用者の手間を増やすことなく人の暮らしを支援する存在でありたい。建築金物で世の中をもっと豊かにすることは可能だと考えている。その視点で今後もものづくりを続けていきたい、と小笠氏は締めくくった。
IoTやM2M、業務の自動化などがバズワードのように呟かれ、何はともあれ我が社もIoT化、と焦る企業が増える昨今において、シブタニ社のようにIoT化に対応したハードウェアデバイスを開発できるメーカーへの需要はますます増えることだろう。それにより、これまで得ることができないでいたデータが収集され、意外な事実が明らかになるかも知れない。それどころか人命救助につながるケースもあるだろう。
金物で世の中をもっと豊かに、というシブタニ社の野望が次にどんな商品を生み出すのか、今後の展開が楽しみだ。
(データのじかん編集部)
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