About us データのじかんとは?
講演の最後は、ウイングアーク1st社の久我氏。組織のオペレーション改革に、データやファクトの必要性を挙げています。データドリブンな経営を実践するためには、組織運営にパラメーターが無ければならないと話します。
組織の効率化のためには、人間関係や組織運営が聞き手の能力に頼るハイコンテクストな関係から、具体的で可視化しやすいローコンテクストな関係へと変わる必要があるというのです。生産性を高めるためには、デジタル技術の活用は当然のこと。企業のパフォーマンスを向上するためには、最適なコストで売り上げを増加させる。売り上げの構造を分解し、注力分野をピックアップすることで、成果の最大化を計ります。そのために、データの集約化と共有化が欠かせません。
久我氏が組織改革に取り組んだ当初、売り上げ見込み額は概算の金額で報告され、実際の実績との間に乖離がありました。これに対して、ビジネスプロセスを分解し、構造を把握することによって、組織の問題点が浮き彫りになりました。正確な数値データを認識していないことから、目標値との差やあいまいな目標設定にならざるを得ず、結果として非効率な組織となってしまっていました。
そこで、組織内にBIツール導入し、社内SNSによるリアルタイムの正確な数値データを毎日共有し、数値データを活動の判断材料として使用し始めました。情報を可視化することでビジネススタイルが一変したのです。
その結果、組織内の全員が同じデータを認識することで、組織内に齟齬がなくなったのです。数値データをベースにした営業開拓や効率的な顧客へのアプローチ。また、数値データを組織内で共有化することによって、会議や業務報告などの大幅な削減が可能になり、客先へのアプローチ量が増加。大幅な売り上げ増とコストダウンを達成。データドリブンによる組織変革が、生産性を高めることに成功しているのです。
最後に登壇者3名によるパネルディスカッションが行われました。また、sli.do経由で寄せられた質問にそれぞれが答える質疑応答もあり、参加者も積極的に質問をしていました。
やはりデータドリブンには興味があるけれど、それをいかにして浸透させるか、の部分で悩んでいる企業が多い、という印象を受けました。終始和やかなムードでイベントは終焉を迎えました。
(大屋敏文)
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