2020年10月12日の前夜祭から10月16日の最終日まで、5日間の会期で開催された「updataNOW 20」。オンラインイベントプラットフォーム「EventHub」からご参加いただいた無料オンラインイベントは、延べ40,000人弱の方にご視聴いただきました。
昨年(2019年)実施した、東京・名古屋・大阪の各所で開催されたウイングアーク1st主催のカンファレンス「WingArc Forum 2019」(WAF 2019)には、総計5,000名以上の方にご来場いただきました。しかし2020年は新型コロナウイルス感染症により、全国でイベントの自粛が拡大。そこで、2020年10月12〜16日に完全オンライン型のカンファレンスとして「updataNOW 20」を開催しました。
今年のテーマは「DATA for the people.」。DX推進が多くの企業の関心事にある最中でコロナ禍に見舞われ、企業経営にまつわる諸課題はいまや、企業内での働き方改革、生産性向上、コロナ対応などさまざまです。そうした新たな“時代”は昨今「ネクストノーマルの時代」「ニューノーマルの時代」と称されることもあります。
ウイングアーク1st 代表取締役社長の田中潤が、初日のイントロダクションで伝えたのは、時間給から成果給の概念へとシフトしなければならないタイミングが、外部環境から訪れたということ。
「私は昨年、日本はITを使いこなし、高い生産性を目指す必要があるという話をしました。それは定型業務集約度と仕事でITを使う頻度をマッピングした各国比較のグラフを見れば一目瞭然。定型業務の度合いが高く、かつ、ITも使いこなせていない日本は『人の価値の最大化』の観点からいっても、日本特有の時間給(時間に対する対価)から成果給(価値に対する対価)の概念へとシフトしていく必要があります。こうした実状を踏まえ、我々が提唱するのが『全人類上司化計画』です」(田中)
将来的には、立場にかかわらず誰もが意思決定者(上司)としてロボットを部下のように教育し、定型作業や手作業をすべてロボットに任せてしまう。そんな世界の到来を予測する内容でした。
しかし、2020年、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が世界的に流行しました。2020年のGDPは世界レベルでマイナス4.9%。しかし2021年に入ればプラス5.4%と、2020年のマイナス分を取り戻すまで回復する見通しです。しかし、日本の2020年GDPはマイナス5.8%。2021年に入っても、プラス2.4%と世界と比べて大きく後れを取ることが予測されています。(IMF WEO 2020.06より)
田中は要因として、「IT支出が世界各国と比較して日本は小規模である」ことを挙げるとともに、根本的な問題は他にあると指摘しました
「そもそもITうんぬんではなく、仕事のやり方を変えることが不可能だと思っている人が多いことが問題です。これでは、日本は変わりません。これからの時代を生き抜いていくためには、積極的なIT活用でフェイスtoフェイス以上の成果を手に入れたり、リモートに合わせたインフラや法令・社内ルールをつくったりしていくことが重要です」(田中)
今度、ITの主役を担うのがデータです。しかし、データ活用を考えるとき、私たちはどのようにファクトデータを捉え、活用していくべきなのかを問う必要もあります。初日のDaily Keynoteで、シンクタンクの山猫総合研究所で代表を務める三浦瑠麗氏は、新型コロナウイルス感染症による人々の生活や経済活動の変化に関する研究の結果を例に、データの特異性に着目し、さまざまなデータを活用して複数のシナリオを立てることの重要性を説きました。
では、具体的に私たちはどうデータを活かして生かしていくか。どのような視座を持ち、また、どのような素養を身に付けるべきなのか。updataNOW 20ではネクストノーマルをすでに実践しているプレイヤー・提唱している有識者をお招きし「金融業」「製造業」「小売業」などの業種をテーマに、あるいはCIO・情報システム・IT部門が直面する「データ活用」「テクノロジー」「DX」などのテーマにセッションを開催しました。
updataNOW 20の楽しみ方やおすすめセッションについて特別ゲストをはじめとしたスピーカーが語りつくしました。
ウイングアーク1stの帳票・BIソリューションの知られざる魅力を同社エキスパートがパートナー、ユーザーの皆様と共にお話ししました。
オフラインすらもデジタルに呑み込まれる時代に、日本の産業界はどうあるべきか。有識者の提言や企業の取り組み事例をもとに、製造・金融・小売・物流のDX実現に向けたヒントを探りました。
トップリーダーたちから見た、新時代の勝ち筋とは? 企業、そして個が次なるステージにアップデートするための提言を示しました。
新しい生活様式が実装されていく社会で、どのように価値創造するべきか。プロフェッショナルたちが、DX・AI・IoT・デザイン経営などの観点からあぶり出しました。
全セッションを通じてお伝えしたのは、「人にはデータを読み解く力があり、人がデータを生み出し、活かす」ということ。元来、人にはデータを読み解く力があります。データを見れば勝手にいろいろなことを思い浮かべることができますし、データを組み合わせたさまざまな考察もできる、そんな生き物です。そこから新たなデータを生み、次の考察にもつなげられます。そのとき大きな助けとなるのが、65超のセッションで紹介した「製品・ソリューション」の機能や、「事例紹介」や「デモ」「開発者Q&A」で共有した知恵です。
ディスカッション「Forbes JAPAN presents・仮想現実時代における日本的DX」では、これまで企業のDXは「より便利に・より効率的に・より合理的に」ということが重視されてきたことに疑問を呈したことを発端に、そもそも「DX」は、産業のデジタル化ではなく、デジタルが人々の暮らしにある課題を解決するという意義に成り立っていたことに立ち返りました。その上で「どんな体験に豊かさを感じるのか」「どんな体験に心地よさを感じるのか」など、人にフォーカスをあてることがより一層必要だということが示唆されました。
ネクストノーマルを創るのはまさしく、今を生きる私たちです。ウイングアーク1stは、皆様と一緒に成し遂げていきます。
ウイングアーク1stが毎年開催している国内最大級のビジネスイベント「ウイングアークフォーラム」。今年は「updataNOW 20」と名前を変え、10/12~10/16にオンラインで開催しました。 登録数15,000名以上、セッションの総視聴数は40,000を迎えました。 データ活用とDXを基軸に、ネクストノーマル時代に向けた洞察から、各業界・業種の先進的な成功事例、そして、ビジネスを加速する最新のサービス紹介まで、65を超えるセッションの大部分をアーカイブ配信として公開いたしました。 見逃した方はもちろん、もう一度視聴したい方も是非ご覧ください。
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