2018年11月2日、「WAF2018 大阪」がヒルトン大阪にて開催されました。2018年度からWAFと銘打たれたこのイベントはウイングアーク1st株式会社が毎年主催しています。
2018年度は「データによるエネルギー革命、あなたが変わる、世界を変える」をテーマに掲げ、名古屋、大阪、東京の3拠点でデータ活用にまつわる多種多様なセッションが行われました。
本記事では、大阪会場で行われた一橋大学大学院 経営管理研究科 鷲田祐一教授によるセッション「デザイン経営の必要性」の概要をお届けします。
デザイナーは狭義のデザインではなく、経営にも参加するべきである、と提唱する「デザイン経営」のススメとはいったいどんなものなのか?について語ったその講演のハイライトをお届けします。
AI、IoT、ビッグデータといった分野が、いずれも非常に重要だということは間違いないですが、その情報産業の中で伸びているのは、ソフトウェアや情報処理、それから電気・通信といった従来の分野ではなく、その他の扱いになっている「インターネット付随サービス」と呼ばれるものです。
これは2015年のデータですが、「インターネット付随サービス」というのは、売上高で年間2.4兆円あり、無視できない大きさです。
しかし、インターネット付随サービスの企業数を見てみると、2014年と2015年の間で、5社しか増えていません。一方で、売上高は26.7パーセントも伸びています。つまり、市場が拡大しているにも関わらずプレイヤーは増えていません。
では、インターネット付随サービスとは具体的にはどのようなサービスを提供している業者のことでしょうか?
それでは、ここで、GAFA(Google、Apple、Facebook、Amazon)と呼ばれるサービスを作った人たちが、何をもって成功してきたかを考えてみましょう。
ここでは4つ、ポイントを挙げています。
まず1つ目。これが一番重要なところです。実は、この4社とも「インターネット付随サービス」です。
それから2つ目。4社とも、特にGoogleは高い技術力を持っている企業ではありますが、彼らを成功へと導いた技術はいずれも発明と言われるほどの技術ではありません。「昔からあったもの」を組み合わせているだけです。
それから3つ目。これも大事ですが、非常に強い「ネットワーク効果」を最大限に発揮して、それを利用してきた企業であるということです。
そして、4つ目は、「デザインを重視してきた」、というところです。
講演者プロフィール
一橋大学大学院経営管理研究科教授
1991年に一橋大学商学部経営学科を卒業。(株)博報堂に入社し、マーケティングプラナーになる。その後、同社生活研究所、研究開発局、イノベーション・ラボで消費者研究、技術普及研究に従事。また2003年~2004年にマサチューセッツ工科大学メディア比較学科に研究留学。2008年に東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻博士後期課程を修了し、博士(学術)となる。ハイテク分野において、いわゆる「イノベーションの死の谷」現象がなぜ発生するか、克服には何が必要か、という視点から、ミクロ視点での普及学を研究。その延長としてユーザーイノベーション論、シナリオ構築による未来洞察手法、デザインとイノベーションの関係なども研究している。
講演者プロフィール
一橋大学大学院経営管理研究科教授
1991年に一橋大学商学部経営学科を卒業。(株)博報堂に入社し、マーケティングプラナーになる。その後、同社生活研究所、研究開発局、イノベーション・ラボで消費者研究、技術普及研究に従事。また2003年~2004年にマサチューセッツ工科大学メディア比較学科に研究留学。2008年に東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻博士後期課程を修了し、博士(学術)となる。ハイテク分野において、いわゆる「イノベーションの死の谷」現象がなぜ発生するか、克服には何が必要か、という視点から、ミクロ視点での普及学を研究。その延長としてユーザーイノベーション論、シナリオ構築による未来洞察手法、デザインとイノベーションの関係なども研究している。
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