最新テクノロジーやデータを活用する企業が一堂に会し、先進的な取り組みを共有するカンファレンス「ウイングアークフォーラム(以下、WAF)」。
2018年11月に東京で行われたWAFでは、インフキュリオン・グループ 代表取締役 丸山弘毅氏に登壇頂き、「キャッシュレス社会で未来に来るもの」と題して講演していただきました。
今回はその概要をお届けします。
今注目のキャッシュレスですが、これをなぜやるのか、そしてキャッシュレスが実現した後どうなっていくのかこういったところについて、「キャッシュレス社会で未来に来るもの」、というテーマで今日はお話しさせてもらいたいと思います。
今、キャッシュレスを政府が進めようとしていますが、実際にどんな取り組みが行われているのかをご紹介します。
経産省が発表した「キャッシュレスビジョン」では、キャッシュレス決済の比率を2025年までに40%に増加させ、将来的には80%を目指すことを目標としています。2015年の調査で日本のキャッシュレス比率は18.4%とまだまだ低いのが現状です。
お隣の韓国ではおよそ90%、中国では2015年の段階で60%ですが、急激に伸びていて、最新の統計を取るとおそらくもっと高いはずです。2025年までに40%、将来的には80%と政府は言っていますが、今40%、ちょっと先に80%くらいでないと世界的にはだいぶ遅れていると言わざるを得ない、という状況ですね。
なので我々としては政府の計画より前倒しでキャッシュレスをどのように進めていくのかを考えています。
キャッシュレス以外の日本の金融の状況に目を向けると、日本は現金預金の比率が高く、なかなかお金が投資に回りません。インターネットバンキングの普及率も低いです。そのため、日本は現金・紙依存主義であると言われています。なので、キャッシュレスの入り口に紙ベースのやりとりをやめて、もっとデータ化をしていこうという取り組みがあります。
消費が見えると家計が見える化されます。家計が見えればどれくらい投資に回せるか、と言ったことがわかっていくので、お金を投資に回すためにもキャッシュレスは入り口になっていく、とも言われています。
経済産業省による「キャッシュレス・ビジョン」の提言を踏まえ、発起人と設立メンバーによって「キャッシュレス推進協議会」が2018年2月に立ち上がりました。キャッシュレス推進協議会では、キャッシュレス比率40%、80%に向けたより具体的なロードマップを作ったり、キャッシュレス支払い時におけるペーパーレスの推進(電子レシートなど)、自動販売機などのキャッシュレス対応、また現在複数のサービスが乱立しているスマートフォンによるQRコード決済の標準化などの働きかけをしています。特にQRコードは今注目されています。
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