「レジ無しの店舗を展開する」とアマゾンが発表したのが2016年です。あれから8年ほど経って、アメリカのレジ無し店舗の様子はどうなっているでしょうか?今回は、レジ無し店舗のその後、についてお伝えします。
アマゾンの店舗「Amazon Go」は2024年3月現在アメリカ国内に22店舗あるようです。
ワシントン、カリフォルニア、イリノイ、ニューヨークの4州です。
Amazon Go自体は店舗数が多くありません。閉鎖した店舗もあるようですが、レジ無し店舗自体はじわじわ見る機会が増えてきました。筆者個人が見かけるのは空港やスポーツスタジアムなどです。
多くの人が集まって、「さっと」買い物をして場所でたまに見かける印象です。
クレジットカードを通して入店する
レジ無し店舗とは、文字通り「レジが無い」店舗になります。セルフレジで自分で精算する必要もありません。
お店の出入り口にゲートがあります。流れはこうです。
ゲートでQRコードかクレジットカードを使って入店。
↓
好きな商品を手に取る。
↓
出口のゲートから出る。
「レジ待ち」をすることなくお店を出ることができます。
Amazon Goの説明
https://www.amazon.com/b?ie=UTF8&node=16008589011
アマゾンのサイトには「Enter, shop, walk out」と写真で説明されています。
入って、買って、出る…たった3ステップで済むの?と考えるとちょっと行ってみたくなるかもしれません。
はじめて利用してみた個人的な感想は、「違和感」です。
慣れの部分が大きいとは思います。買い物はレジで払うもの、という習慣に対する慣れ。
レジに並ぶ→店員さんが品物をレジに通してもらう→お金を払う…この一連のプロセスがないと、なんだかいつもと違う違和感があるのです。違う行動に対する違和感と、商品をこっそり持って出るような感覚がありました。カードに課金されるのが分かっているのにも関わらず。
よかった点はなんと言っても、レジで並ばなくていいこと。レジ無しタイプのお店自体がどこでもあるわけではないので、行きかう人の数に対してお店を利用する人の数が少ないです。このため、クレジットカードを使ってゲートを通る時に並ぶようなことはほとんどありません。急いでパッと何か買って行きたい時や、逆に人ごみを避けてなんとなくお店の中をぶらぶらしたい時などに利用してみるといいかもしれません。
天井のカメラが入店時のカードの所有者の購入品目をチェック
お店に入って、買って、出る。レジ無しのこのシンプルな買い物体験をテクノロジーが支えています。天井にあるたくさんのカメラとAI。カメラで人の動きをとらえて、手に取った商品をカードに課金していく仕組みになっています。
〈テクノロジーの説明〉
https://en.wikipedia.org/wiki/Cashierless_store
導入するお店としては、以下のようなメリットがあるようです。
レジが無くなる分、余分なスペースができます。そのスペースに商品を並べることで売上に貢献します。
レジ打ちのスタッフを雇用する必要がなくなります。
上記にも書きましたが、レジに並ばないというのは、利用者にとってはメリットに感じます。
また、レジを通らないことで買い物欲が高まるのか、購入者当たりの購入単価があがるというデータもあるようです。
2016年にレジ無し店舗が話題になって数年経ちました。アメリカの現状をみると、空港やスポーツスタジアムなどでじわじわと増えてきている印象です。ユーザーにもお店にもメリットがあるので、今後少しずつ増えてくるかもしれませんね。まだ体験したことがなければ、どこかで見かけたら利用してみてください。
特集「World DX Journal」へようこそ!世界中で巻き起こるデジタル変革(DX)のリアルな声を、まるでそこにいるかのように届けます。報道におけるバイアスをそぎ落とし、生の一次情報を根拠に、日本から世界のDX動向をリアルタイムでキャッチ。読者のみなさん、各地のデジタル最前線の情報を通して、世界がどんな風に様変わりしているのか、目撃してみませんか?情報をシェアするだけじゃない、世界を「読む」ことで、これからを生きるヒントを一緒に探していきましょう。さあ、この冒険に、あなたも参加しませんか?
World DX Journalへメルマガ登録をしていただくと、記事やイベントなどの最新情報をお届けいたします。
30秒で理解!インフォグラフィックや動画で解説!フォローして『1日1記事』インプットしよう!