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多様化する消費行動で精確な顧客情報の入手が困難に

消費行動をする多くの顧客にとって、製品に対する選択肢が限られている時代がありました。当時は、新聞あるいはテレビ広告といった一部のメディアが主な情報源だったため、企業はそこを意識しているだけで多くの顧客の定着を実現し、安定したビジネスが展開できました。

しかし、それはあくまでも過去の話です。近年、顧客の消費行動が多様化しているのは皆さんもご存じの通り。インターネットの普及以降、顧客はそれほど努力をしなくても類似製品のほとんどを知ることができ、購入以前にその製品についてより多くの情報を得られるようになったのです。一方で、企業はこれまでのやり方だけでは精確な顧客情報の入手が困難になり、新たな方法を採り入れる取り入れる必要が出てきました。

製品・サービスの不満要素は瞬時に拡大する

たとえば、顧客が製品に対して不満を抱いていたとしても、冒頭で触れたように以前はそれがビジネスへ直接影響する比率は少なかったといえます。しかし、現在ではそうした不満要素が瞬時に広がりを見せるようになりました。製品情報がオープンの場で語られる「口コミサイト」などでは、ひとつのジャンル、あるいは固有の製品に対して多くの情報が集まります。中でもマイナスイメージは広がりやすく、顧客同士の間で共有されるケースが多くなることもよく知られています。

これはほんの一例ですが、逆にいえば顧客満足度を維持しつつ、不満を抱える顧客のニーズをいち早く捉えて改善していくことこそが、企業の義務となっていることが分かると思います。

こうした変化を知るには、まず最初に顧客を理解することから始めなくてはいけません。顧客の考えやニーズと、実際の製品展開やビジネスのアプローチにどの程度開きがあるのか、正しく知るにはどうすれば良いのでしょうか。

正しい顧客データの収集・活用で“満足度向上”を目指す

企業が収集するべき顧客情報は、従来のフィードバック調査や取引データなどはもちろん、顧客が誰で、どこからきたのか、そしてなにを望み、なにを欲しているか、アプローチ可能なすべての接点を利用する必要があります。顧客と直接連絡を取り合う従来型の方法はもちろん、SNSをはじめとしたコミュニケーションツールの利用も効果的です。これらを通じて得られる情報量は膨大ですが、企業が顧客を知る上で極めて重要なデータとなります。

ただし、顧客データの収集に懸命なあまり、誤った方法を採ってしまっては意味はありません。顧客データとして収集する情報には、プライバシーに関連するものが含まれます。たとえば、ダイレクトメールを顧客へ向けて送信しても、迷惑メールに振り分けられてしまうようならそれは方法として正しくなかったといえるでしょう。法令順守はもちろんですが、目的とするのは顧客満足度の向上と維持ですから、情報収集の方法も綿密に練る必要があります。

具体的な顧客データの活用方法については別のコラムでご説明したいと思いますが、いずれにしても正しくデータが集積されれば、顧客満足度の向上や維持を実現できるだけでなく、囲い込み率や企業イメージの向上、最終的には利益の拡大まで望めます。従来とは違った角度から顧客を知る努力をすれば、常に流動的な市場に埋もれているニーズを的確につかみ、ビジネスを成功させるヒントの数々が獲得できるはずです。

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