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従業員のパフォーマンスはどのように測定する?

         

ひとつの評価は単純な切り抜き写真と同じ

人間の持つ能力は数字によって評価できます。客観的な能力値や具体的な成果を数値化したデータは、すでに多くの企業が採用しているポイントです。ただし、より正確に評価するならば、こうした「ハードナンバー」だけでなく、直感や洞察によって得られる「ソフトナンバー」も組み合わせて利用した方が良いでしょう。

さらに、評価によって得られる個別の結果を見て、すべてを判断するのは間違いです。ひとつの評価は単純な切り抜き写真と同じで、あまり意味があるとは言えません。従業員のパフォーマンス評価は、これらの切り抜き写真を並べ、ひとつの動画として捉えることで、ようやく本質が見えてくるものなのです。たとえば、毎週行う評価を1年分並べれば、一人の従業員のパフォーマンスとしてある程度参考にできる資料となるでしょう。切り抜いた一枚の写真の出来が悪くても、連続するその後の写真で大幅に改善されているケースはよくあるからです(もちろんその逆もあります)。それでは、どのような評価方法があるのかを考えてみましょう。

ハードナンバー的評価指標

従業員のパフォーマンス評価には、いくつかの方法があります。ハードナンバーを使ったもっともオーソドックスな指標となるのは、「イエス・ノー」で答えられる2択のアンケートやチェックリストです。ひとつ質問に対して、それを肯定するか否定するか回答するだけなので、単純なアクションを大量に積み重ねるような評価に効果的なメソッドです。

この方法では対応できないようなアクションへの評価には、段階的な数値で回答できる質問を設定します。たとえば、新しいプロジェクトへの参加貢献度を測る場合、「常に参加」「頻繁に参加」「時々参加」といった具合にいくつかの段階を設ける方法です。これは具体的な数字をあてはめやすく、客観的な結果が得やすい特徴があります。

注意点として、なるべくシンプルに、誰もが数字化に違和感のない質問やアクションに限定することが大切です。性格などに関する質問は、ハードナンバーだけで回答しづらいケースが多く含まれるでしょう。逆に業績や個別の達成率などは明らかに数字として出てくる結果なので、違和感が少ない評価となります。

ソフトナンバー的評価指標

ハードナンバーとは逆の方向性を持つのが、ソフトナンバーによる評価です。この代表は「自己評価」という基準です。たとえば、ひとつのアクションに複数の選択肢を用意し、複数回答も可能にします。従業員はこれに答え、彼を管理する上司も彼を同じ基準で評価します。こうして2つの評価を比較すると、本人が考えていることと、周囲が見ていることがより浮き彫りになります。またそれだけでなく、類似点と相違点を見つけることで個別の人材育成に必要な、有益な情報源が見つかる可能性さえあるのです。

いずれの方法も、これらをデータ化して集積し続けることで、従業員のパフォーマンス評価のための分析に活用できます。こうして得られる膨大なデータをベースにすれば、適切なトレーニングが行えるようになり、従業員全体のパフォーマンス向上へ繋げることも視野に入れた取り組みが可能となります。従業員が持つ個々の能力を正しく把握し、集団としての能力向上に活用していきましょう。

(企画・構成・デザイン:野島光太郎)

 

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