総務省が作成している平成26年版の情報通信白書の第4章「ICTの急速な進化がもたらす社会へのインパクト」では、“農業におけるICT活用事例”が紹介されています。
その冒頭で紹介されている図表には、基幹的農業従事者の年齢構成が紹介されています。一目見れば分かるのですが、農業従事者の減少と高齢化が急激に進んでいることが読み取れます。今回はここまでの投稿を振り返りつつ、より身近なIT利用についてお伝えしたいと思います。
これまでこのブログでご紹介してきたのは、農業がICT技術で新しい業種として生まれ変わりつつある未来への可能性です。
ISS国際宇宙ステーションでの野菜工場、ICT技術を活用した新しい酒造りへの取り組み、そしてクラウドを活用した新しい農業がビジネスチャンスを拡大しているという未来です。しかし、現実はこの図表にある通り現状の農業は職業として従事する人が減り、高齢化が急速に進む危機的な状況にあることが分かります。また、これに追い打ちをかけるかたちでTPP(環太平洋戦略的経済連携協定、12カ国が参加する自由貿易協定)が日本の農業を直撃するまであとわずかです。
新しいICT技術が、新しい農業へのチャンスを広げているのは確実ですが、農業はビジネスですから経営的に儲からなければなりません。魅力あるビジネスとは、すなわち利益が得られる仕事であるということだと思います。具体的に売上やコストなど、「農業経営を見える化」する手段が必要だと言えます。また、最新のICT技術が続々登場するのは良いのですが、高額で難しい手が届かないものならば、やはり実用的ではありません。
ウイングアーク1st社が提供する「見える化」ツール『MotionBoard Cloud(モーションボード・クラウド)』というクラウドサービスがあります。
これは、月額利用料をベースとして、PCでもタブレットでも、手軽に農業経営分析に活用できるツールです。これまではパッケージソフトを購入して利用して頂いていましたが、これをクラウドサービスとして手軽に利用することができるようになりました。農業の部会ごと、農作物を共同販売するグループごとなど、少人数で収穫量や計画実績管理をするのに最適です。PCが使えなくても、タブレットなどを使って誰でも利用できます。地図情報との連携やExcelとの連携にも優れていて、無償トライアルでひと月お試しすることもできます。
筆者は、かつて農業関係の仕事に10年ほど従事していました。農業を取り巻くビジネス環境は厳しく、高齢化も避けられないと言われていました。しかし、その頃から比べるとここ2,3年新しいICT技術を活用した農業はわずかに光が差し込んできたような気がします。
ビジネスとしては、まだまだ厳しいことは事実ですが、厳しいだけではなくチャンスや未来を感じるテクノロジーが登場しているのです。日本の農業は、日本の食につながります。そして、日本の食は『WASHOKU:和食』として欧米や中国・アジアで大きな支持を得つつあります。つまり、日本の農業は人口が減少する国内から世界へ目を移すことで可能性が広がるのです。
我々ウイングアーク1stとしても、微力ながらその取り組みに貢献していきたいと考えています。
[著]Wingarc1st Official The BLOG編集部
本記事はウイングアーク1st株式会社の運営するThe BLOGに掲載された記事を許可を得て掲載しています。
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