INDEX
富山県は、本州の中央北部に位置し、3,000m級の山々が連なる立山連峰から水深1,000mを越える富山湾など、変化に富んだ地形と四季の移り変わりの鮮明さが特徴の地域です。
農業は良質米として評価の高いコシヒカリや出荷量日本一のチューリップ球根の産地でもあり、漁業は伝統ある定置網漁法が盛んです。
また、質の高い労働力、豊富な電力と水、充実した物産・交通網、ものづくりの伝統、日本海側屈指の工業集積など、産業基盤の高度化も進んでいます。
県では「くすりの富山」として全国に知られる医薬品産業のさらなる発展や新たな成長産業の育成・振興による「ものづくり県」として一層の飛躍を目指しています。
そんな富山県は、
で課題を掲げており、重要課題への取組みを部局横断的に推進する知事政策局にデジタル化推進室を設置して、DXの推進に取り組んでいます。
【引用元】富山県/デジタル化・DXの推進について
全国2万3,826 社を対象に実施された帝国データバンクの「DX推進に関する企業の意識調査」を基に、企業のDXの実態を読み解いてみましょう。
まず、DXに取り組んでいる企業の割合ですが、これは全体の15.7%とかなり低く、そのうち「既存製品・サービスの高付加価値化」、「新規製品・サービスの創出」、「ビジネスモデルの変革」といった本格的なDXに進展している企業は、その1/3程度、即ち全体の僅か5%程度です。
DXで成果を得ている企業自体、極少数というのが今の日本の実態です。
No | 回答 | 結果 |
1 | DXを理解し取り組んでいる | 15.7% |
2 | 言葉の意味を理解し、取り組みたいと思っている | 25.7% |
3 | 言葉の意味を理解しているが、取り組んでいない | 31.6% |
4 | 言葉は知っているが意味を理解できない | 13.3% |
5 | 言葉も知らない | 6.4% |
6 | 分からない | 7.3% |
さらに「DXを理解し取り組んでいる」と回答した企業の割合を企業規模別に見比べると、
と企業規模での格差が生じており、これは資金・人材の不足によるものと考えられます。
また大企業の多くは都市部に集中しているため、中小企業が主体の地方とでも格差が生じていると言えます。
次に「DXを理解し取り組んでいる」と回答した企業の割合を業界別で見比べると、
といった結果を示しており、ブルーカラー業種全般が低水準を示しています。
地域の主産業は、生産現場・現場作業が中心のブルーカラー業種が多く、またDX推進の遅れは、意識の欠如だけでなく、導入の難易度が高いことも要因として考えられます。
【引用元】DX推進に関する企業の意識調査 | 株式会社 帝国データバンク[TDB]
人口 | 1,022,770人(2022年1月時点) | |
---|---|---|
面積 | 4,248 km² | |
自治体数 | 15 | |
県内総生産 | 4兆6,712億円(2018年実費) | |
産業 | 農業 | 2019年の農業産出額は654億円で全国39位。米は農業産出額の約7割を占め、六条大麦、ハトムギ、チューリップ、大豆などの生産量は全国上位。県は、農協が中心となって大規模園芸産地の育成に取り組む「1億円産地づくり」を2010 年度から推進しており、さといも、ねぎ、だいこん、にんじん、ばれいしょ、キャベツ、軟弱野菜、りんご、いちご、ブロッコリー、アスパラガス、にんにく、たまねぎの生産量拡大に取り組んでいる。 |
林業 | 2019年の林業産出額は 35億9千万円で全国32位。県土の3分の2が森林で覆われているものの、地形条件や多雪地帯といった厳しい自然環境により、産業化の課題は多く、そのため産出額は低い。このうち40年生以上が全体の約9割を占めるなど本格的な利用期を迎えており、2017 年に策定した「県産材の利用促進に関する基本計画」に基づき、公共建築物の木造化や内装等の木質化、民間施設及び住宅への県産材の利用で県産材の需要拡大を図っている。 | |
水産業 | 2019年の漁業生産額は113億円。古くから定置網漁業が盛んで、対馬暖流系のぶり類、いわし類、スルメイカなどや、沖合から産卵回遊してくるホタルイカを漁獲対象としており、漁獲される水産物の約8割はこれら回遊性の魚介類。内水面においてはアユ、サケが主要な漁獲対象で、養殖業としてコイやイワナ等などが盛ん。 | |
製造業 | 2018年の製造品出荷額等は4兆320億円で化学18.4%、生産用機械14.2%、金属製品10.3%、非鉄金属9.9%、電子部品8.9%で6割を占める。「くすりの富山」と言われるほど、医薬品製造が盛んで、化学工業の75.5%を占め、県産業全体からみても13.9%と比率も一番高い。金属製品のうち、金属製サッシ・ドア製造業が45.8%を占めており、住宅用アルミニウム製サッシの全国シェアは32.8%で1位 | |
商業 | 2014年の年間商品販売額は2兆7,584億円で、うち卸売業は1兆6,993 億円で小売業は 1 兆591億円。卸売業においては、農畜産物・水産物(1,954 億円)、建築材料(1,757 億円)産業機械器具(1,619 億円)、鉄鋼製品卸売業(1,541 億円)の順。小売業においては燃料(1,594 億円)が最も高く、以下、自動車(1,571 億円)、各種食料品小売業(1,398 億円)、医薬品・化粧品小売業(930億円)、その他の飲食料品小売業(772 億円)に続く。 | |
エネルギー | 2015年度の発電電力量157億kWhに対し、消費電力量は、115億kWhで電力自給率は100%を実現。明治の末期から豊かな水資源や急流河川を生かした、水力発電の開発が盛ん。豊富で安価な電力により大規模な工業集積を形成するとともに、電力供給県としての役割を果たしている。水資源を活用するため、治水に加え発電等を目的とする多目的ダムの管理を実施するとともに、小水力発電所の建設や公共施設等への太陽光発電の導入など、再生可能エネルギーの導入促進に向けた取り組みも行われている。 | |
企業 | 上場企業 | 27社 |
事業所 | 56,293事業所(2019年) |
農業、水産業、製造業の場合、スマート化といった大規模な設備投資を必要とするケースが多く、また個人・中小企業の単独でのDX推進は困難です。
DXの実践ノウハウ、人材育成、経営相談といった立ち上げ、実証実験や補助金といった導入を支援する地域の自治体・団体、またDX戦略・技術支援を提供している地域の企業を紹介します。
運営者名 | 富山県 |
プロジェクト・サービス名 | DX・働き方改革推進本部 |
活動・事業概要 | 行政及び産業・地域社会におけるデジタル・トランスフォーメーション(DX)と、これを支えるDX人材の育成、DXによる働き方改革の推進 |
支援・取り組み内容 | ・スマート県庁推進プロジェクト ・誰一人取り残さないデジタル社会推進プロジェクト ・産業の高付加価値化・ニュービジネス創出プロジェクト ・スマート農林水産業推進プロジェクト ・DXによる関係人口創出・拡大プロジェクト ・県民健康増進プロジェクト ・学校教育情報化(教育DX)推進プロジェクト ・DXによる安全・安心とやま推進プロジェクト ・未来をリードするDX人材育成プロジェクト ・県民総参加の働き方改革プロジェクト など |
設立・運営開始日 | 2020年11月 |
運営状況 | 運営中 |
窓口 | 知事政策局デジタル化推進室デジタル戦略課DX推進担当 |
公式サイト | 富山県/富山県DX・働き方改革推進本部 |
運営者名 | 富山市 |
プロジェクト・サービス名 | 富山市スマートシティ事業 |
活動・事業概要 | スマートシティに関する事項、未来共創に関する事項、国際機関との連携に関する事項など |
支援・取り組み内容 | ・Toyama Smart City Square(富山市情報公開サイト) ・富山市センサーネットワーク事業 ・富山市ライフライン共通プラットフォーム事業 ・富山市オープンデータサイト ・富山市スマートシティ推進ビジョン検討 ・未来共創(とやまシティラボ推進事業) など |
設立・運営開始日 | ‐ |
運営状況 | 運営中 |
窓口 | スマートシティ推進課 |
公式サイト | 富山市 スマートシティ推進課 |
運営者名 | 富山県立大学 |
プロジェクト・サービス名 | 富山県立大学地域連携センター |
活動・事業概要 | 技術開発の相談がしたい、共同研究、研究委託を考えたい、大学での開発成果を事業化したい、新規事業を展開したい、大学教員と交流したい、知的好奇心を刺激したい などのニーズへの対応 |
支援・取り組み内容 | ・産学連携による交流活動 ・生涯学習事業の企画、実施 ・企業開発ニーズと研究シーズとの結びつけ ・受託研究、共同研究などの支援 ・分野別学習事業の企画、実施 など |
設立・運営開始日 | ‐ |
運営状況 | 運営中 |
窓口 | 富山県立大学地域連携センター事務局 |
公式サイト | 富山県立大学地域連携センター |
運営者名 | イセ株式会社 |
プロジェクト・サービス名 | DX支援 |
活動・事業概要 | 進む「ヒト・モノ・カネ」の都市圏一極集中に対して、あらためて地元を盛り上げたい。元気にしたい。私たちの提案とサポートで北陸の働き方を変革します。 |
支援・取り組み内容 | ・IT人材育成DXセミナー:IT人材を育成するためのDXセミナー ・ジョブカン(間接業務効率化):社内の間接業務を効率化するためのシステム ・RPA アシロボ:パソコンを使った定型業務の自動化 |
設立・運営開始日 | 1968年3月 |
運営状況 | 運営中 |
窓口 | ‐ |
公式サイト | イセ株式会社 | 包装・DX・資材供給を支援する総合商社 |
運営者名 | 高岡市 |
プロジェクト・サービス名 | 高岡市DX推進アクションプラン |
活動・事業概要 | 以下、2つの施策の柱でのDXの推進 ・社会のデジタル化(市民が豊かさを実感できるデジタル社会の実現) ・行政のデジタル化(市民が利便性を実感できる行政サービスの実現) |
支援・取り組み内容 | ・電子入札システムの共同調達 ・AI・RPA等の共同導入 ・基幹系業務システムの標準化 ・マイナンバーカードの普及・利活用促進 ・データ連携基盤の整備・強化 など |
設立・運営開始日 | 2022年4月 |
運営状況 | 運営中 |
窓口 | 未来政策部情報政策課 |
公式サイト | 高岡市DX推進方針 |
47都道府県47色のDXの在り方を訪ねるLocal DX Labでは、取材・情報の掲載を希望される自治体・団体・企業様からのご要望も承っております。
取材・情報掲載のご希望につきましては、以下のページの最下部の「お問合わせ」にて受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。
「データのじかん」がお届けする特集「Local DX Lab」は全国47都道府県のそれぞれの地域のロールモデルや越境者のお取り組みを取材・発信を行う「47都道府県47色のDXの在り方」を訪ねる継続的なプロジェクトです。
Local DX Labへメルマガ登録をしていただくと、記事やイベントなどの最新情報をお届けいたします。
ChatGPTとAPI連携したぼくたちが
機械的に答えます!
何か面白いことを言うかもしれないので、なんでもお気軽に質問してみてください。
ただし、何を聞いてもらってもいいですけど、責任は取れませんので、自己責任でお願いします。
無料ですよー
30秒で理解!インフォグラフィックや動画で解説!フォローして『1日1記事』インプットしよう!