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AIによって人間の仕事が奪われるという話をよく聞くようになりました。

オックスフォード大学のマイケル・A・オズボーン博士が論文の中で発表した「今後10年〜20年で消える職業(THE FUTURE OF EMPLOYMENT: HOW SUSCEPTIBLE ARE JOBS TO COMPUTERISATION?)」をニュースメディアの記事で見た覚えのある人も多いのではないでしょうか?

そのランキングでは、消える職業の第1位が銀行の融資担当者で、その後、スポーツの審判、不動産ブローカーと続きます。どれも、データや一定のルールに従って判断することが求められる職業です。たしかに、人間よりもコンピュータが得意とする分野なのでAIが台頭するのも頷けます。

しかし、記者の仕事もAIがこなすようになったと聞いたら、どう思うでしょうか?

なんと、世界的な通信社ではすでにAI記者が活躍しているそうです。

データを使った記事はAI任せ

AI記者が活躍しているのは、AP通信とロイター通信

どちらも世界的なネットワークを持つ巨大通信社です。ここでAI記者が活躍しているとなれば、私にとっては他人事ではないのですが、どうやら事実のよう。 

ちょっと安心できるのはAI記者が書いているのが、株価やスポーツの結果、天候などを扱う「データ記事」であるという点でしょうか。新人記者が最初に担当するのがこの分野です。
さすがに新人記者には負けない、と思いたいのですがそのスピードはまったく勝負になりません。たとえば、以下のような記事をたったの10〜30秒で書くというのです。

A社の株価が○○%下落した。この下落幅は○年○月以来の水準だ。

なんてことない1行ニュースのように見えますが、これを人間が書くとデータの参照と上司の承認で少なくとも10分はかかってしまいます。人間の60倍のスピードで、しかも間違うことなく書くとなれば、いよいよ私の生活も不安になってきます。

正確さとスピードで人間がAIに勝つのは無理

通信社がAI記者を開発したのには理由があります。

それは、通信社にとって、「正確さとスピード」がなにより重要だからです。通信社とは、簡単に言えば新聞や雑誌、テレビのような「媒体」を持たないニュースネットワークです。自分たちの媒体がないかわりに、世界中で取材した記事や映像を新聞社やテレビ局に販売しています。

日本では、共同通信と時事通信が有名ですね。気を付けていると、新聞やテレビで「時事より」とか「提供:共同通信」という注釈が見つかると思います。媒体社にニュースを販売しているのですから、正確なのはもちろん、媒体社よりも早くなくては意味がないのです。

先ほどの例でもわかるように、人間がスピードと正確さでAIに勝つのは無理です。そこで、AI記者を開発したわけですね。

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