様々な方法で取得される移動データですが、人々の日常的な動きから災害時の避難経路や救助の対応の流れを予測したり、施設などでは、センシングデータを基に、空調や照明を効率的に動かして省エネにつなげたり、とその活用方法も様々です。
また、大規模なイベントや今回の緊急事態宣言のように人手で施策の効果を図る際にも活用できます。
一方で、移動データ活用の穴をかいくぐるような不思議な事例もあります。
それが、ドイツのアーティスト、ヴェッカートによる「Google マップ・ハックプロジェクト」というものです。
デモの際に渋滞が起こっていないのにマップ上では渋滞の表示がされていたことに着想を得た彼は、友人に借りたりレンタルしたりした90台のスマートフォンを荷台に乗せて、様々な道を歩いてみたそう。すると、彼の通った道は車通りが少ないにもかかわらず、マップ上で渋滞の表示がされたということです。さらに、マップの情報を受け道路がガラガラになる、ということも。
今後はこうした作為的なデータをどのように見破るか、が重要になるのかもしれませんね。
今回は移動データの種類や活用方法をご紹介いたしました!
インターネットが普及するまでは、実態調査や、現場での人数カウント、住民票での移動など、時間や手間をかけないと取得できなかった移動データですが、近年は技術発達に伴いリアルタイムでの観測が進んでいます。
今後家電など身近な機器がIoT化したり、キャッシュレス化が進む中で移動データもさらに進化していくでしょう。
移動データが私たちの生活をどのように変えるのか、楽しみですね。
<参考引用サイト> ・ 「人の移動データ」とその活用について ・ パーソントリップ調査とは|東京都市圏交通計画協議会 ・ 祭りの人出、どうやって数えるの? ・ 99台のスマートフォンで「架空の交通渋滞」が発生!? Googleマップをだました男が、本当に伝えたかったこと
(大藤ヨシヲ)
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