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パソコンの父と評価される科学者、アラン・カーティス・ケイ(Alan Curtis Kay)氏は機械が分析思考を行う可能性を信じ、現在につながるインターフェイス理論の確立に大きく貢献しました。
[Doing with images makes symbols](イメージを操作してシンボルを作る)とはケイ氏の有名な格言です。ケイ氏は1980年代、いまだ「目に映るものこそがデータ」と信じられていた時代に「ビッグデータ」の概念に辿り着いていました。目に映らない無数のデータを分析すれば、人間の認識を遥かに超えた「シンボル」ともいうべき、絶対的な結論を導き出せると考えたのです。ケイ氏によって、人とコンピュータのコミュニケーションは飛躍的に密接化したといえるでしょう。
同時に、ビッグデータを取り扱う人間は責任の重大さを自覚しなければいけません。情報セキリュティの研究家、ブルース・シュナイアー氏の著作「超監視社会-私たちのデータはどこまで見られているのか?-」には衝撃的な記述がありました。それは、「カーネギー・メロン大学の研究チームは、公共の場に置いたカメラの前を通りがかった人の個人データをリアルタイムでディスプレーに表示することに成功した」というものです。つまり、通りがかった人の画像を顔認識ソフトウェアやフェイスブック上でタグ付けされた写真データベースと照合させるだけで、見ず知らずの人に関する情報を入手できる社会が現実のものとなりつつあるのです。
いまや、ビッグデータは個人と社会の領域を超越するだけの影響力を秘めています。ビッグデータを管理する企業は、ユーザーに対して信頼性を証明していく必要があるのです。
ビッグデータはビジネスの世界において非常に便利なツールとなり得ますが、その反面、ジョージ・オーウェルが「1984」の中で描いた「Big Brother is Watching You(ビッグ・ブラザーがあなたを見守っている)」的な監視社会の成立を促す可能性を秘めた諸刃の剣であることを私たちはしっかりと認識しなくてはなりません!
(データのじかん編集部)
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