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医薬品ビジネスの主役であるMR(医薬情報担当者)は、いま危機に直面しています。
2013年に約66,000人以上いたMRの数が、2014年には約65,000人まで1,000人減少したのです。これまで増加傾向だったMR数が、一転大幅減少となったのです。

その理由は、3つ。

1・医師や医療関係者が必要とする情報をネットで簡単に入手できるようになり、忙しい合間に複数のMRに時間を割かなくても良くなったこと

2.競争が激化したことでノルマを持つMRが過剰な営業活動を行い事件が発生し、これにより多くの医療機関がMRとの面談を規制するようになったこと。

3.政府が医療費抑制のため新薬より後発薬の普及を進めていることです。

前回ご紹介したVeeva社が提供するVeeva CRMには、MRの活動を支援する各種機能が提供されています。

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その強みは、MRの業務負荷を軽減するために直感的で使いやすいユーザーインターフェースの採用、多くのユーザーからのフィードバックを年3回のバージョンアップで反映する柔軟な仕組み、クラウドトップベンダーのセールスフォース・ドットコムをプラットフォームにしていることで最新最高のクラウド技術を利用できること、マルチデバイス対応、マルチチャネル対応などにあります。

そして、こうした多彩で多様な機能で収集されたデータを収集分析する機能を補完しているのがウイングアーク1st社のMotionBoard Cloud for Salesforceです。MRが日々の活動で収集した膨大なデータを、さまざまな角度や切り口で鋭く分析して豊かなグラフ機能で結果をわかりやすく表現することができます。

どの新薬がどれだけ売れているのか、どの医療機関にどれだけ売れているのか、その取り扱いはどの医薬品卸売会社が多いのかといった新薬の販売動向を分析することができます。

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また、新薬に対してその薬効を評価、支持してくれる医師が何人いて、逆に否定的な医師が何人いるのかということもひと目で見える化できます。好意的な評価をしてくれた理由は何なのか、新薬を理解、評価してもらうためにはどのような手段を講じれば良いのか、など膨大なデータをわかりやすく整理、分析することでMRはその活動を効果的に行うことができます。

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昔のMRはプロパーと呼ばれ、医師に過剰な接待やサービス提供をすることもあったようですが、現在はこうした活動が禁止されています。情報を活用した効率的でムダの無い活動を支援する手段として、MotionBoard Cloud for Salesforceは必要不可欠なツールなのです。

厳しいビジネス環境にあるMRですが、欧米ではMRに変わる新しい職種が生まれています。メディカルサイエンス・リエゾン(MSL)という職種が、今後MRに変わる医薬品ビジネスを担う役割になると言われています。MSLの役割は、「医薬品の売上を追うのではなく、医師に薬剤や疾患などの専門知識を提供する」というものです。MRとの違いは、MRが売上ノルマを持つことに対して、MSLはノルマを持ちません。また、MRは承認された医薬品のみを取扱いを許されているのに対して、MSLは承認された医薬品と開発中の医薬品についての情報提供を行うことができます。MSLはMRよりもより幅広く活動することができ、より高度で専門的な知識が求められる職種なのです。日本でも、医薬品大手メーカー22社のうち10社がすでにMSLの活動を開始したとのことです。

さらに、これまでは大きな病院や医療機関を中心に活動してきたMRですが、在宅医療の普及や地域医療、開業医や診療所などに対する情報提供やサービス提供など、これまでの大きな医療機関に偏った活動を見直す動きがあります。米ファイザー製薬の日本法人では、インターネット専任のMRを設置して遠隔地やきめ細かい情報提供、サービス提供に取り組んでいます。また、英SGKでは、MRの新しい評価体系から売上ノルマやシェアなどを廃止しています。医薬品のネット販売が解禁され、後発薬の普及促進など進むなか、医薬品業界を取り巻く環境は大きな変革期を迎えています。医薬品業界が、こうした変化を生き抜くためには攻めの情報活動が必要不可欠であると言えます。

[著]Wingarc1st Official The BLOG編集部
本記事はウイングアーク1st株式会社の運営するThe BLOGに掲載された記事を許可を得て掲載しています。

 

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