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—-Open Knowledge Japan設立の経緯と今後の展望について教えていただけますか。

2012年7月に「電子行政オープンデータ戦略」を発表した際に、政府がオープンデータを進めるのであれば、企業や市民の側も古い習慣や仕事のやり方を見直し、オープンイノベーションを実現しないといけないと考えたのが、仲間を集めてOpen Knowledge Japan(OKJP)を作るきっかけでした。

Open Knowledge として活動しているグループが40ヶ国以上にある中、日本は比較的活動が活発な国のひとつで、2016年に正式な支部(Chapter)となりました。実績も積み重ねてきましたし、今後は日本の動きを世界に紹介することと、世界の動きを日本につなげることをやりたいですね。国際連携を進める活動が日本の地域を良くすることにつながると思います。

それから行政のデータだけでなく、守るところは守りながらも、個人のデータもオープンにする活動を進めていきたいです。WikipediaやOpenSreetMapのように市民が作るオープンデータも広がっていますし、企業のオープンデータ提供などにも活動範囲を広めていきたいですね。企業活動とオープン化は相性が悪いかのように捉えられることもありますが、OSSの普及プロセスを参考にすると、守るべきノウハウなどを守りつつオープン化戦略をうまく使ってきた企業はありますよね。 それからOKFJのKはナレッジのKですからデータだけではなく、その先のナレッジの活用にも早く行きたいですね。

—-データ分析の面白さや楽しさはどこにあるのでしょうか。実務でデータ分析に従事するビジネスパーソンに向けて、庄司先生の考えを聞かせてください。

いわゆるデータサイエンティストとそうではない人が集まってコミュニケーションをするのは楽しいことですし、そこが価値を生む場になるのだと思います。観察や経験、たくさんの事例などを基に「こんな傾向がある」と仮説を作れる人と、「それを言うためにはこういう分析が必要」と分析のアイディアを出せる人の意見が合わさった時の楽しさを体験してほしいと思います。いろいろな考えの人が集まる出会いの場面をどれだけ作れるか、その場をいかに充実したものにできるかというノウハウは、企業にとっての強みになると思います。得意分野が違う人同士のコミュニケーションを活性化し、行政でも企業でもお互いの意見を楽しめる環境が増えるといいですね。

例えば「提供データ形式はExcelがいいのかCSVがいいのか」という議論があります。CSVであっても正規化されていないなど使いにくいデータはありますし、ではExcelのままでもいいかというと凝りすぎたExcelファイルは「ネ申Excel/Excel方眼紙」などといって問題になっています。

形式的な話をするのではなく、データを使う側にとって、どういうデータはなぜダメなのかを説明して理解を広めていくというプロセスが重要ではないでしょうか。今は主に行政がオープンデータの提供をリードする役割を担っていると言えるでしょう。行政側としては、データの量を増やすことを優先しているので、「何が必要かを教えてもらいたい」という段階ですが、その次は質を高める段階に移るでしょう。「どんな形式なら使いやすいか」を含めて質を議論するコミュニケーションを活発にしていければと考えています。

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PHOTO:Syuhei Inoue

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