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気象庁の発表によると、全国の平均気温は平年と比べて1.76度も高く、今年の夏はなんと史上最も暑かったそうです。猛暑のアラートも出ていて、お家の中で過ごした方も多いのではないでしょうか?
すでに皆さんも感じているかと思いますが、世界的に気温は年々上昇しています。そこで、この記事では、東京の気温上昇についてのデータを見ながら、気温の変動について詳しく解説します。
まず見ていただきたいのが、東京の最高気温です。
以下のグラフは、東京の最高気温の年平均の推移を示しています。
最高気温は、20世紀初頭から徐々に上昇しており、特に1950年代以降の上昇は急激です。気象庁のデータによると、特に夏季の気温は顕著に上昇しており、異常気象の頻度も増加しています。
1950年代からの急激な温度上昇は、特に1970年代以降に顕著です。これは、工業化や都市化の進行に伴う温室効果ガスの増加が主な原因と考えられます。
もちろん、最高気温だけでなく、年間の平均気温も同様に上昇傾向が見られます。
2000年以降は16度以上、2010年以降は17度に達する年が増えています。
この上昇は、都市の密集度とコンクリートの使用増加に大きな影響を及ぼしています。特に夜間の温度が下がりにくい「ヒートアイランド現象」が都市部で顕著です。
以下のグラフは、1876年から2023年までの8月の最高気温と平均気温の推移を示しています。
グラフを見ると、1876年から2023年にかけて8月の最高気温と平均気温は共に上昇傾向にあることがわかります。特に2000年代以降、急激に気温が上昇していることが明らかです。気温の変動も見られますが、長期的には上昇傾向が続いています。
年によって異常に高い気温が観測される年もあり、例えば1947年、2010年、2020年、2023年などが挙げられます。これらの年は特に異常気象の影響を受けた可能性が高いと考えられます。異常気象は健康問題、特に熱中症のリスクを高めるだけでなく、農業や水資源にも大きな影響を及ぼします。
東京のような大都市では、アスファルトやコンクリートが熱を吸収し、周辺地域よりも気温が高くなります。この「ヒートアイランド現象」は、特に夏季の夜間の気温が下がりにくくなる原因となっています。さらに、異常気象による豪雨や干ばつの頻度も増加し、災害リスクが高まっています。
都市部では、建物や道路が熱を保持し、冷却効果が少ないため、熱波が一層厳しく感じられます。また、温暖化により台風や集中豪雨の頻度も増加し、都市インフラの耐久性が試されています。
気象庁のデータによると、2023年の世界の平均気温は1991〜2020年の基準値から+0.54℃と過去最高を記録しました。BBCの報告によれば、世界の平均気温は工業発達以前に比べて1.5度以上上昇し、洪水や干ばつ、熱波、森林火災が増加しています。
欧州連合(EU)のコペルニクス気候変動サービスの研究によれば、2023年から2024年にかけての世界の平均気温は工業化以前に比べて1.52度上昇しており、これが異常気象の頻発に寄与しているとされています。
長期的な温暖化が人類の活動によるものであることは疑いようがありません。主な原因は、二酸化炭素(CO2)のような温室効果ガスを排出する化石燃料の使用です。過去1年間の温暖化についても、これが原因の大部分となっています。
ここ数カ月については、エルニーニョ現象と呼ばれる自然の温暖化現象によって気温がさらに上昇しました。しかしエルニーニョ現象では通常、0.2度ほどしか気温は上がりません。世界の平均気温は、エルニーニョ現象が発生し始めた2023年後半から、ほぼ毎日のように超過幅が1.5度を超えるようになり、2024年に入っても続いています。
気温上昇に伴い、熱中症や異常気象(豪雨、台風など)のリスクが高まるため、エネルギー消費の削減や再生可能エネルギーの利用促進が重要です。持続可能な都市計画や環境政策の見直しも求められます。科学者たちは、迅速な炭素排出削減が温暖化の進行を遅らせる鍵であると指摘しています。
再生可能エネルギーの利用やエネルギー効率の向上を図ることで、温暖化の影響を最小限に抑えることが可能です。また、都市の緑化や建物の断熱性能の向上も効果的な対策とされています。
世界的な気候変動。東京という局所的なデータで見ても、その進行は顕著です。こうした状況を打破するために、今後も気温上昇の対策を講じる必要があり、エネルギー消費の削減や再生可能エネルギーの利用促進が求められます。
さらに、個々の市民も日常生活の中でエネルギー消費を見直し、持続可能な生活スタイルを取り入れることが重要です。これにより、都市全体でのエネルギー消費を削減し、気候変動への対応を進めることができます。
(大藤ヨシヲ)
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