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人生における重要なライフイベントの一つである結婚。
重要であるが故に意思決定するのはなかなか難しいものです。
また、最近では婚活という言葉の通り、結婚に向けて出会いを重ねたり、自分磨きをしたりとさまざまな活動をする動きが広がりつつあります。
「結婚や婚活をするのに、何歳くらいで動き始めるのが適切なんだろう」と考えることがある人も多いのではないでしょうか?
そんな時、一つの補助線となるのが平均初婚年齢のようなデータです。しかし、一般的に活用されている平均値は極端に大きい数値や小さい数値に引っ張られて変動します。
そこで今回は内閣府の男女共同参画局が発表しているデータからより多角的に「世間の人は何歳で結婚しているのか?」を探ります。
「みんなが何歳で初めて結婚しているのか?」を正確に理解するためには、平均値、中央値、最頻値といった複数の指標を用いることが重要です。
平均値は、みんなが初めて結婚した年齢の全体の傾向を把握する上で一般的な指標です。これは、結婚した人々の年齢を合計し、その総数で割ることで計算されます。しかし、冒頭にも書いた通り極端な数値に引っ張られやすい傾向があります。
一方で、中央値はデータを小さい順に並べた際に真ん中(50%)に位置する値を指します。中央値は極端な値の影響を受けにくく、データの中心傾向を示します。
そして、最頻値は結婚年齢の中で最も頻繁に見られる年齢を表します。一般的な初婚年齢を示す指標として重要です。例えば、ある社会で最頻値が25歳であれば、その社会において25歳が最も一般的な結婚年齢となります。
これらの指標を総合的に見ることで、結婚における年齢の傾向や特徴を把握することができます。
それでは、ここで、内閣府の男女共同参画局が厚生労働省の「人口動態統計」より作成した2020年の初婚年齢の平均値、中央値、最頻値のデータをグラフにしたものが以下になります。
女性では平均年齢は29.4歳となっていますが、最頻値は26歳、その差はおおよそ3.4歳です。
また、データを小さい順に並べたとき、中央値は27-28歳で、結婚を経験する人の半数以上が28歳時点で初婚を経験することがわかります。また、平均年齢の29.4歳の時点では、全体の70%の人は結婚しているそうです。
男性でも同様の傾向が見られ、平均年齢が31.0歳なのに対し、最頻値は27歳と4歳の差があります。また、中央値は28-29歳で、平均初婚年齢の時点で、結婚を経験する人の66%が結婚しています。
こうして多角的なデータで見ると、平均初婚年齢、と言っても、その時点で男女共に結婚を経験する人の7割が初婚にいたっている、ということがわかります。
また、初婚の最頻値が26-27歳ということで、平均だけを見ていると見えない人々の動きが見えてきますね。
では、交際から結婚に至るまでの期間はどの程度になるのでしょうか?
結婚情報を掲載するメディア「ゼクシィ」による「結婚トレンド調査2022」によると、交際期間の平均値は3.4年、中央値は3-4年、最頻値は2-3年となっています。従って初婚年齢から3年程度差し引くと初婚をする相手と交際を始める一般的な年齢が見えてくると考えて良いでしょう。
ここまで、初婚の年齢にまつわるデータを出していきましたが、データはあくまで目安でしかありません。
平均値において、外れ値に引っ張られる、と書きましたが、これは、平均や最頻値から大きく異なる離れた年齢で初婚を迎える人がいる、ということでもあります。データ通りに生きることがその人にとっての幸せにつながるとは限りませんので、データを参考にしながら、自分にとってベストなタイミングや相手を模索していくことが重要です。
もちろん、意思決定をする上でデータを参考にしたい、という人も少なくないと思いますので、そうした方にとってこのデータが参考になれば幸いです。
【参考資料】
・ゼクシィ結婚トレンド調査 2022 | 株式会社リクルート
・内閣府・男女共同参画局「コラム1 平均値と最頻値考察~『平均初婚年齢』と『初婚年齢の最頻値』の間には3歳から4歳の差」| 男女共同参画局
(大藤ヨシヲ)
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