まいどどうも、みなさん、こんにちは。
わたくし世界が誇るハイスペックウサギであり、かのメソポ田宮商事の日本支社長、ウサギ社長であります。社長なのにウサギなのか、ウサギなのに社長なのか、というところは意見が分かれるところではありますが、ウサギでもあり社長でもある、というのがわたくし個人の見解となっており、あくまでもそれってわたくしの感想ですよね、の世界ではありますが、今週も水曜日がやってまいりましたのでぜひ一つ最後までお付き合いよろしくお願いします。
さて、今週もいろんなニュースがありましたが、わたくし的には兵庫県知事選において、前知事の斎藤元彦氏が再選を果たしたニュースが印象的でした。米大統領選の時も感じましたが、SNSの果たす役割がますます重要になってきているように感じます。彼を辞めさせることに成功し、喜びの舞を踊らんばかりだった関係者一同は今後どんな顔で彼を再び迎え入れるのでしょうかね。あとは、青春18きっぷの利用条件が「連続使用」「1枚1人限定」に変わったニュースには時代の移り変わりを感じましたし、サザエさんがギネス世界記録を更新、というニュースに、まぁ、そうでしょうね、と思ったりしました。そして、谷川俊太郎さんがお亡くなりになられた、というニュースをたった今知り、彼の言葉に魅了されたファンの一羽としてショックを受けているところであります。元ヘビー級の世界チャンピオンであり、強いヤツの代名詞としてその名を知られたマイク・タイソンのボクシングマッチがNetflixで世界中継され、相手は27歳のYouTuberだった、というのもなかなか味わい深いイベントでありました。58歳でリングに返り咲いたマイク・タイソンの姿は多くのファンに感動を与えたことでしょう。わたくしも感動しました。
さて、今回取り上げるトピックはキャッシュレスムーブメントの先駆者とも言えるSuicaをはじめとする全国交通系ICカードについてです。そして、ここだけの話、11月18日はSuicaの誕生日でもありました。わたくしが常に持ち運ぶカードは基本2枚のみなのですが、一枚はクレジットカード、そしてもう一枚がこの全国交通系ICカードと呼ばれるものになります。全国交通系ICカードという名称はなかなかまどろっこしいので、この記事では以下それらをまとめてSuicaと呼ぶことにしますので、あのウサギ、全国交通系ICカードとSuicaを同じものとして語ってやがる、なんて非常識な草食動物だ、という内容のクレームや誹謗中傷はくれぐれもお控えいただくようお願い申し上げます。スマホを取り出してアプリを立ち上げ、QRコードを読み込み、金額を入力してそれを目視確認する、みたいなアプリ決済と比較すると、非接触ICカードであるSuicaはピッと機械にかざすだけなのでキャッシュレスのメソッドとしてかなり優秀なのではないかと個人的には感じていたりします。
で、みなさんもご存知の通り、Suicaは交通機関だけでなく、コンビニエンスストア、スーパー、飲食店などでも使えます。2023年3月時点で、全国約112万店舗でSuicaが利用可能らしいです。そして交通系ICカードの発行枚数は2021年9月16日時点で、圧巻の2億枚超え。Suica単体の発行枚数は4,000万枚だそうです。最近はモバイルSuicaもかなり普及が進んでいて、2023年3月11日時点で2,000万枚を超えたとのことです。PayPayのユーザー数が2024年8月10日時点で6,500万人なので、2億枚、というのがどれほどすごいのか、というのがなんとなく理解できるかと思いますし、そもそも日本の人口数を軽く超えてしまっている、という普及率は他の追随を許さない貫禄があります。
Suicaのメリットというか魅力と言えば、やはりその決済スピード(およそ0.2秒)です。新宿駅の1日あたりの利用者数は、JR東日本と私鉄を合わせて約350万人、というとてつもない数なのですが、この人数がしかも通勤時など特定の時間に集中するわけですから、この人数を連日連夜さばききることができる決済スピードとキャパシティはSuicaの最大の魅力だと言えます。しかも無電源で機能し、カードタイプのものは電波状況にも依存せず、使い方もタッチするだけですので、子供でも高齢者でも日本語が分からない方でも簡単に使えます。そして、チャージ方式なので、使いすぎを心配することがない、というのも安心して使える理由の一つです。JR東日本が提供するサービスであり、長年に渡り使用され続けている、という信頼性の高さもSuicaの魅力だと言えます。まさに、利便性、汎用性、安全性の三拍子揃った強すぎるキャッシュレス・ソリューションなのであります。
しかし、ここに来て、熊本県内で路線バスと熊本電鉄電車を運行する5事業者が全国交通系ICカードの使用を廃止した、というニュースがわたくしのウサギ耳に飛び込んでまいりました。これほどまでに魅力的なSuicaを使えなくする、というのはどういうことなのか?とその真意を確認したところ、ただでさえ経営が大変なバス路線にとってSuicaの機器を更新する費用が大きすぎる、とのこと。Suicaを使用し続けるためには12.1億円の投資が必要であり、新しい機器を導入した場合はその投資金額が6.7億円とほぼ半額に抑えられるのだそうです。今後はSuicaの代わりにクレジットカードによる支払いに対応する予定であり、くまもんのICカードはこれまで通りに使える、のだそうです。なるほど、クレジットカード払いができるのであれば、外国人観光客にとってはSuicaよりも便利であるとも考えられるわけですし、Suica専用の読み取り機器を導入し続けるよりも、より規格として強靭であるクレジットカード方向に舵を切る、というのは十分に納得できる戦略でもあります。実際に、たとえばニューヨークの地下鉄やオーストラリアの電車など、最近では神戸市でもクレジットカードをかざすだけで簡単に支払いができるので特に短期滞在の場合などにはその方が圧倒的に便利ですし、なんならグローバルスタンダートに沿った決断とも言えます。
たしかにPayPayなどのQR決済は専用の機器が必要ないため、金額を手入力してそれを目視確認する、という店側と客側の初めての共同作業となるマニュアル作業が必要であり、これはキャッシュレスの世界の常識から考えると限りなくレッドカードに近いイエローカードレベルのとても声高に奨励することはできないあるまじき行為ではありますが、導入するまでのハードルがかなり低く設定されている、という部分が高く評価されており、また手数料もクレジットカードよりも低く設定されている、というところも手伝って、QR決済を導入する店舗は増加傾向にあります。専用の機器が必要ない、というのはつまり新しい機器に買い替える必要もない、ということですので、できるだけ負担を抑えたいと考える事業者側のニーズともマッチしていると言えます。
そう考えると、キャッシュレス化への流れはクレジットカードとQR決済の二強時代に突入した、と理解することもできますし、熊本県内で路線バスと熊本電鉄電車を運行する5事業者がSuicaの廃止を決めた、というのはSuica経済圏の今後の衰退を予言するものなのかも知れません。QR決済のポテンシャルは計り知れないものがあり、世界共通規格であるクレジットカードと比較すると日本のみでしか使用できないSuicaは技術的には卓越したものがあるものの、その決済スピードの速さは専用の機械に支えられている、といういわば諸刃の剣であり、その参入障壁がある限り今後グローバルスタンダードとなることは難しそうです。もしかすると、iPhoneの登場と共にきれいさっぱり滅び去ったガラケー社会よろしく、消えてなくなってしまう運命なのかも知れません。
さて、そんなわけで、今回のちょびっとラビットはSuicaをはじめとする全国交通系ICカードについて取り上げてみました。それでは、また来週お会いしましょう。ちなみに、ちょびっとラビットのまとめ読みはこちらからどうぞ!アデュー、エブリワン。
(ウサギ社長)
・Suica決済の基礎知識。手数料やメリット、導入方法を解説 | Square
・Suicaのメリット8選【便利でおトクな決済手段】 | クレ探
・熊本の鉄道・バス5社「Suica・ICOCAやめます」の衝撃!交通系ICカード撤退ドミノはどこまで広がるのか? | Diamond Online
・【激戦】Suicaはどうなる。「クレカで改札」の拡大が止まらない |NewsPicks
・「知らなかった」「不便になる」 全国交通系ICカードの決済が廃止 観光客、利用者からは不満の声も 目立った混乱なし 熊本県内バスと電鉄電車 | 熊本日日新聞
・新宿駅は、いかにして世界一のマンモス駅になったか | トレたび
・世界最速の決済手段Suicaは生き残れるのか…ついに日本にも迫ってきた「VISA経済圏」のタッチ包囲網 | President Online
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