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続く「Session1」に登壇した株式会社ABEJA 代表取締役社長 CEO兼CTO の岡田 陽介氏が、夏野氏の提言をテクノロジーの面から裏付けていく。
「蒸気機関の発明と機械工業化がもたらした『第1次産業革命』、電力が推進する大量生産がもたらした『第2次産業革命』、そしてコンピューターによる生産の自動化がもたらした『第3次産業革命』、人間はこれまでテクノロジーの進化と着実に同期しながら、ビジネスの生産性を拡大してきました。たとえば営業のビジネススタイルにおいても、蒸気機関の発明により遠方への移動が可能になり、電話の発明で訪問しなくてもお客様へのコンタクトが成立し、今ではインターネットやメール、SNSを駆使して自在な営業を展開しています」
そして現在、IoT・ビッグデータ・人工知能が三位一体となった「第4次産業革命」が進行している。
あらゆるものがインターネットにつながる時代、クラウド上に送出されるデータの量は膨大なものとなっている。2017年現在、世界中に存在するIoTデバイスの数は数百億にも達し、2020年にはクラウド上を流通するデータ量はこれまで蓄積したデータ量の10倍規模の44ZB(1GB = 1,000,000,000 Byte :1ZB = 1,000,000,000,000,000,000,000 Byte)になることが予測されている。
これだけの大量のデータを人間が処理することはできない。ここに、日々蓄積されるデータに直接アルゴリズム(計算方法)を適用して次元を超えたスピードで演算処理するAI・人工知能が必要な理由が生まれてくる。
「旧来の人工知能技術は、人間がロジックで仮説を立て1つ1つ判断情報をインプットしていたため、エラー率が高く、ビジネスに使うことは不可能だと考えられていました。しかし、人工知能の技術的ブレイクスルーにより、『第4次産業革命』が成立することがほぼ確定的になったのです」
人間や動物の脳神経回路をモデルとしたDeep Learningという人工知能の一手法により、人工知能は人間を凌駕する「画像認識」能力を手に入れ、コンテンツを「自動生成」する能力さえ発揮しはじめている。
「クラウド上に蓄積されるデータは、バーチャルな数値の集積にしか過ぎません。しかし、我々が存在するフィールドはリアルな空間ですから、データに対して直接アルゴリズムを適用して新たな知見に変換していくための仕組みが必要になります」
Deep LearningをベースとしたAIプラットフォーム・テクノロジーは、実世界・デジタル世界に存在するあらゆるデータをAPIで簡単に取得し、セキュアに蓄積。集まった大量データを活用して学習し、そのモデルを実行することで、得られた結果を実世界にフィードバックする。
「Session1」の最後に、岡田氏は、ビッグデータがリアルとバーチャルを融合する時代の可能性を呼びかけた。
「AI技術の爆発的な進化により、人間が狩猟社会から農耕社会、工業社会、情報社会を経て、人とデータと融合された新たな社会“Society 5.0”を実現することがほぼ確実視されています」
人間とテクノロジーが融合して新たな進化を共創する時代は、もうそこまでやってきている。
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